○蔵王町立学校教職員ストレスチェック制度実施要綱
平成31年3月22日
教委要綱第2号
(目的)
第1条 この要綱は、労働安全衛生法(昭和47年法律第57号)第66条の10の規定に基づくストレスチェック制度を蔵王町教育委員会(以下「教育委員会」という。)が実施するに当たり、その実施方法等を定めるものとする。
2 ストレスチェック制度の実施方法等については、この要綱に定めるもののほか、労働安全衛生法その他の法令の定めるところによる。
(適用範囲)
第2条 この要綱は、蔵王町立学校の設置に関する条例(昭和39年蔵王町条例第91号)に規定する小学校及び中学校(以下「学校」という。)に勤務する全ての教職員(以下「教職員」という。)に適用する。
(制度の趣旨等の周知)
第3条 教育委員会は、次に掲げるストレスチェック制度の趣旨等を教職員に周知する。
(1) ストレスチェック制度は、教職員自身のストレスへの気付き及びその対処の支援並びに職場環境の改善を通じて、メンタルヘルス不調となることを未然に防止する一次予防を目的としており、メンタルヘルス不調者の発見を一義的な目的とはしないものであること。
(2) 教職員は、メンタルヘルス不調で治療中等の特別な事情がない限り、ストレスチェックを受けることが望ましいこと。
(3) ストレスチェックの結果は直接本人に通知され、本人の同意なく教育委員会が結果を入手することはしないこと。したがって、ストレスチェックを受けるときは、正直に回答することが重要であること。
(4) 教育委員会は、教職員が面接指導を申し出た場合又はストレスチェックの結果を教育委員会へ提供することに同意した場合において、教育委員会が入手した当該教職員の結果を当該教職員の健康管理の目的のために使用し、それ以外の目的に利用することはしないこと。
(ストレスチェック制度の各担当者)
第4条 ストレスチェック制度の各担当者は、次のとおりとする。
(1) ストレスチェック制度の実施計画の策定及び計画に基づく実施の管理を行うストレスチェック制度担当者(以下「制度担当者」という。)は、教育総務課長とする。
(2) ストレスチェックを実施するストレスチェック実施者(以下「実施者」という。)は、学校ごとに選任された産業医及び衛生管理者とし、産業医を実施代表者、衛生管理者を共同実施者とする。なお、ストレスチェックを外部の機関に委託した場合は、当該機関を実施者として共同実施者に加えるものとする。
(3) 実施者の指示のもと、実施日程の調整・連絡、調査票の配布、回収等の各種事務処理を担当するストレスチェック実施事務従事者(以下「実施事務従事者」という。)は、教育総務課の職員のうち、制度担当者が指定する者とする。
2 教職員の人事に関して権限を有する者は、ストレスチェックに関する個人情報を取り扱う業務に従事しないものとする。
(面接指導の実施者)
第5条 ストレスチェックの結果に基づく面接指導は、産業医が実施する。
(実施時期)
第6条 ストレスチェックは、年1回とし、実施時期は制度担当者が別に定める。
(対象者)
第7条 ストレスチェックは、第2条の教職員を対象に実施する。
2 ストレスチェック実施時期に休職、休業又は病気休暇等を取得している教職員については、ストレスチェックの対象者としない。
(受検の勧奨等)
第8条 教職員は、メンタルヘルス不調で治療中等の特別な事情がない限り、ストレスチェックを受けるよう努めなければならない。
2 実施者は、なるべく全ての教職員がストレスチェックを受けるよう、教職員の受検の状況を把握し、受けていない教職員に対して、実施事務従事者又は学校長を通じて受検の勧奨を行う。
(調査票及び方法)
第9条 ストレスチェックは、職業性ストレス簡易調査票を用い、自記式調査方式によって実施する。
2 ストレスチェックは、教職員の健康管理を適切に行い、メンタルヘルス不調を予防する目的で行うものであるから、前項の調査票の記入にあたっては、教職員は自身のストレスの状況をありのままに回答すること。
(ストレスの程度の評価方法及び高ストレス者の選定方法)
第10条 ストレスチェックの個人結果の評価は、「労働安全衛生法に基づくストレスチェック制度実施マニュアル」(平成27年5月厚生労働省労働基準局安全衛生部労働衛生課産業保健支援室)(以下「マニュアル」という。)に示されている素点換算表を用いて換算し、その結果をレーダーチャートに示すことにより行う。
2 高ストレス者の選定は、マニュアルに示されている「評価基準の例(その1)」に準拠する。
(ストレスチェック結果の通知方法)
第11条 ストレスチェックの個人結果は、封書により教職員に直接通知する。
(セルフケア)
第12条 教職員は、ストレスチェックの結果及び結果に記載された助言等に基づいて、適切にストレスを軽減するためのセルフケアを行うように努めなければならない。
(結果提供に関する同意)
第13条 ストレスチェックの結果を教職員に通知する際、結果を教育委員会に提供することについて同意するかどうかの意思確認を同意書(様式第1号)により行うものとする。
2 教育委員会は、ストレスチェック結果を提供することに同意した教職員については、実施者から当該教職員に通知された結果の提供を受けることができる。
3 第15条の規定により教職員が面接指導の申出を行った場合には、その申出をもってストレスチェック結果の教育委員会への提供に同意があったものとみなす。
(面接指導の勧奨)
第14条 実施者は、ストレスチェックの結果、面接指導を受ける必要があると判定された教職員に対して、面接指導の勧奨を行う。
(面接指導の実施方法)
第16条 面接指導は、産業医が遅滞なく行うものとする。
2 面接指導の申出を行った教職員は、指定された日時に面接指導を受けるものとし、学校長は、教職員が指定された日時に面接指導を受けることができるよう配慮しなければならない。
(面接指導結果に基づく産業医の意見聴取)
第17条 教育委員会は、面接指導実施後、遅滞なく面接指導の結果について産業医の意見を聴くものとする。
(面接指導結果を踏まえた措置の実施)
第18条 教育委員会は、前条の規定による産業医の意見を勘案し、必要があると認める場合は、就業上の措置を講じるものとする。
(面接指導を受けるのに要する時間の服務の取扱い)
第19条 面接指導を受けるのに要する時間は、蔵王町職員の職務に専念する義務の特例に関する条例(昭和30年蔵王町条例第24号)第2条第2号の規定に基づき、職務に専念する義務を免除する。
(集計・分析の対象集団)
第20条 ストレスチェック結果の集団ごとの集計・分析は、原則として、学校ごとの単位で行う。ただし、教職員が10人未満の学校については、他の学校と合算して集計・分析を行う。
(集計・分析の方法)
第21条 集団ごとの集計・分析は、マニュアルに示されている仕事のストレス判定図を用いて行う。
(集計・分析結果の利用)
第22条 実施者は、集団ごとの集計・分析結果を制度担当者に提供する。
2 教育委員会は、学校ごとに集計・分析された結果に基づき、必要に応じて、職場環境の改善のための措置を実施するとともに、必要に応じて集計・分析された結果に基づいて学校長等に対して研修を行うものとし、教職員は、教育委員会が行う職場環境の改善のための措置の実施に協力しなければならない。
(ストレスチェック結果の記録の保存担当者)
第23条 ストレスチェック結果の記録は、衛生管理者が5年間保存する。
(提供されたストレスチェック結果等の保存担当者)
第24条 教職員の同意を得て提供されたストレスチェック結果の写し、実施者から提供された集団ごとの集計・分析結果、面接指導を実施した産業医から提供された面接指導結果の記録は、実施事務従事者が5年間保存する。
(ストレスチェック結果の共有範囲)
第25条 教職員の同意を得て提供されたストレスチェック結果の写しは、教育総務課内の関係職員に限って共有するものとする。
(面接指導結果の共有範囲)
第26条 面接指導を実施した産業医から提供された面接指導結果の記録は、教育総務課内の関係職員に限って共有し、そのうち就業上の措置の内容など、職務遂行上必要な情報に限定して、該当する教職員の学校長に提供する。
(集団ごとの集計・分析結果の共有範囲)
第27条 実施者から提供された集計・分析結果は、教育総務課内の関係職員に限って共有するとともに、学校ごとの集計・分析結果については、当該学校長に提供する。
(不利益な取扱いの禁止)
第29条 教育委員会は、教職員に対して次の行為を行わない。
(1) ストレスチェック結果に基づき、産業医による面接指導の申出を行った教職員に対して、申出を行ったことを理由として、その教職員に不利益となる取扱いを行うこと。
(2) 教職員の同意を得て教育委員会に提供されたストレスチェック結果に基づき、ストレスチェック結果を理由として、その教職員に不利益となる取扱いを行うこと。
(3) ストレスチェックを受けない教職員に対して、受けないことを理由として、その教職員に不利益となる取扱いを行うこと。
(4) ストレスチェック結果を教育委員会に提供することに同意しない教職員に対して、同意しないことを理由として、その教職員に不利益となる取扱いを行うこと。
(5) 面接指導が必要とされたにもかかわらず、面接指導の申出を行わない教職員に対して、申出を行わないことを理由として、その教職員に不利益となる取扱いを行うこと。
(6) 就業上の措置を行うに当たって、面接指導を実施し、又は面接指導を実施した産業医から意見を聴取するなど、労働安全衛生法及び労働安全衛生規則(昭和47年労働省令第32号)又はこの要綱に定められた手順を踏まずに、その教職員に不利益となる取扱いを行うこと。
(7) 面接指導の結果に基づいて、就業上の措置を行うに当たって、面接指導を実施した産業医の意見とはその内容又は程度が著しく異なるものや、労働者の実情が考慮されていないものなど、労働安全衛生法その他の法令又はこの要綱に定められた要件を満たさない内容で、その教職員に不利益となる取扱いを行うこと。
(8) 面接指導の結果に基づいて、就業上の措置として、次に掲げる措置を行うこと。
ア 解雇すること。
イ 期間を定めて雇用される教職員について契約の更新をしないこと。
ウ 退職勧奨を行うこと。
エ 不当な動機又は目的をもってなされたと判断されるような配置転換又は役職の変更を命じること。
オ その他労働関係法令に違反する措置を講じること。
(常時勤務する職員が50人未満の学校についての準用)
第30条 この要綱は、常時勤務する職員が50人未満の学校においてストレスチェック制度を実施する場合について、準用する。この場合において、「産業医」とあるのは、「蔵王町職員安全衛生管理規程(昭和60年蔵王町規程第11号)第8条第2項の規定による産業医」と、「衛生管理者」とあるのは、「蔵王町立学校教職員安全衛生管理規程(平成28年蔵王町教委規程第1号)第4条第2項の規定による衛生推進者のうち養護教諭の職にある者」と、それぞれ読み替えるものとする。
(その他)
第31条 この要綱に定めるもののほか、必要な事項は別に定める。
附則
この要綱は、平成31年4月1日から施行する。
附則(令和4年教委要綱第1号)
この要綱は、公布の日から施行する。