○蔵王町職員のハラスメントの防止等に関する規程
令和4年3月8日
訓令第1号
(趣旨)
第1条 この訓令は、人事行政の公正の確保、職員の利益の保護及び職員の能率の発揮を目的として、ハラスメントの防止のための措置及びハラスメントが行われた場合に適切に対応するための措置に関し、必要な事項を定めるものとする。
(1) ハラスメント セクシュアル・ハラスメント、妊娠、出産、育児又は介護に関するハラスメント及びパワー・ハラスメントの総称をいう。
(2) セクシュアル・ハラスメント 他の者を不快にさせる職場における性的な言動及び職員が他の職員を不快にさせる職場外における性的な言動をいう。
(3) 妊娠、出産、育児又は介護に関するハラスメント 職員に対する次に掲げる事由に関する言動により当該職員の勤務環境が害されることをいう。
ア 妊娠したこと。
イ 出産したこと。
ウ 妊娠又は出産に起因する症状により勤務することができないこと若しくはできなかったこと又は能率が低下したこと。
エ 不妊治療を受けること。
オ 妊娠、出産、育児又は介護に関する制度又は措置を利用すること。
(4) パワー・ハラスメント 職務に関する優越的な関係を背景として行われる、業務上必要かつ相当な範囲を超える言動により、職員に精神的若しくは身体的な苦痛を与え、職員の人格若しくは尊厳を害し、又は職員の勤務環境が害されることをいう。
(任命権者の責務)
第3条 任命権者は、職員がその能率を充分に発揮できるような勤務環境を確保するため、ハラスメントの防止に関し必要な措置を講ずるとともに、ハラスメントが行われた場合にあっては、必要な措置を迅速かつ適切に講じなければならない。
2 任命権者は、ハラスメントに関する苦情の申出、当該苦情等に係る調査への協力その他ハラスメントが行われた場合の職員の対応に起因して当該職員が職場において不利益を受けることがないようにしなければならない。
(職員の責務)
第4条 職員は、ハラスメントをしてはならない。
2 職員は、ハラスメントに対する拒否、苦情の申出又は当該苦情に係る調査への協力をした職員に対し、不利益な取扱いをしてはならない。
3 職員は、次条第1項の指針を十分認識して行動するよう努めなければならない。
4 職員を管理し、又は監督する地位にある者(以下「管理監督者」という。)は、ハラスメントの防止のため、良好な勤務環境を確保するよう努めるとともに、ハラスメントに関する苦情の申出及び相談(以下「苦情相談」という。)が職員からなされた場合には、苦情相談に係る問題を解決するため、迅速かつ適切に対処しなければならない。
(職員に対する指針)
第5条 町長は、ハラスメントを防止しハラスメントに関する問題を解決するために職員が認識すべき事項に関し、指針を定めるものとする。
2 任命権者は、職員に対し、前項の指針の周知徹底を図らなければならない。
(研修等)
第6条 任命権者は、ハラスメントの防止等のため、職員の意識の啓発及び知識の向上を図らなければならない。
2 任命権者は、ハラスメントの防止等のため、職員に対し、研修を実施しなければならない。この場合において、特に、新たに職員となった者にハラスメントに関する基本的な事項について理解させること並びに新たに管理監督者となった職員にハラスメントの防止等に関しその求められる役割及び技能について理解させることに留意するものとする。
(苦情相談への対応)
第7条 任命権者は、町長の定めるところにより、ハラスメントに関する苦情相談が職員からなされた場合に対応するため、苦情相談を受ける職員(以下「相談員」という。)を配置し、相談員が苦情相談を受ける日時及び場所を指定する等必要な体制を整備しなければならない。この場合において、任命権者は、苦情相談を受ける体制を職員に対して明示するものとする。
2 相談員は、第5条第1項の指針に十分留意して、苦情相談に係る問題を迅速かつ適切に解決するよう努めるものとする。
3 相談員は、事案の内容又は状況から判断して、必要と認めるときは、第9条に規定する蔵王町ハラスメント対策委員会にその処理を依頼するものとする。
(苦情相談の申出)
第8条 職員は、相談員を経由して、苦情相談申出書(別記様式)を提出し、ハラスメントに関する苦情相談の申出をすることができる。
(委員会)
第9条 苦情相談に対し適切に対応するため、蔵王町ハラスメント対策委員会(以下「委員会」という。)を設置する。
2 委員会は、ハラスメントに関する苦情相談のうち、第7条第3項の規定によりその処理を依頼された事案に係る事実関係を調査するとともに、その対応措置を審議し、関係者に必要な指導及び助言を行うものとする。
3 委員会は、事実関係調査の結果、ハラスメントの事実が確認された場合は、その結果を速やかに関係する任命権者に報告しなければならない。
4 委員会は、次に掲げる職にある者をもって組織する。
(1) 副町長、総務課長及び管理監督者のうちから町長が指名するもの4人
(2) 当該事案に対応した相談員
5 委員会には、委員長及び副委員長を置き、委員長には副町長、副委員長には総務課長をもって充てる。
6 委員長は、会務を総理し、委員会を代表する。
7 副委員長は、委員長を補佐し、委員長に事故があるとき、又は委員長が欠けたときは、その職務を代理する。
8 委員長及び副委員長にともに事故があるとき、又は委員長及び副委員長がともに欠けたときは、委員長があらかじめ指名する委員が、その職務を代理する。
9 委員会は、必要があると認めるときは、関係者の出席を求め、意見を聴取することができる。
10 委員会の庶務は、総務課において処理する。
(プライバシーの保護等)
第10条 ハラスメントに関する相談及び苦情処理に関与する職員並びに委員会の委員は、当事者及び関係者のプライバシーの保護に努めるとともに、知り得た秘密を厳守し、特に職員が相談の申出をしたことにより不利益を受けることのないよう留意しなければならない。
(措置等)
第11条 任命権者は、ハラスメントを行った職員に対し、懲戒処分その他必要な措置を講ずるものとする。
(その他)
第12条 この訓令に定めるもののほか、必要な事項は、町長が別に定める。
附則
この訓令は、令和4年4月1日から施行する。