○老人福祉法に基づくやむを得ない事由による措置要綱
平成18年12月21日
要綱第31号
(趣旨)
第1条 この要綱は、老人福祉法(昭和38年法律第133号。以下「法」という。)第10条の4第1項及び第11条第1項第2号の規定に基づき、やむを得ない事由により介護保険法(平成9年法律第123号)に規定する居宅サービス又は施設サービスを利用することが著しく困難である者に対して措置を行うために必要な事項を定めるものとする。
(1) 町内に居住する65歳以上の高齢者で、家族等から虐待等を受けることにより、本人の意思に反して介護サービスの利用契約が締結できない者
(2) 町内に居住する65歳以上の高齢者で、認知症その他の理由により意思能力が乏しく、かつ、本人を代理する家族等がいない者
(3) その他町長が必要と認める者
(1) 訪問介護の供与
(2) 通所介護の供与
(3) 短期入所生活介護の供与
(4) 認知症対応型共同生活介護の供与
(5) 介護老人福祉施設への入所
(措置の決定及び開始)
第4条 町長は、第2条各号に規定する者であると見込まれる者を発見し、又は関係機関等から通報を受けたときは、直ちに当該者の実態を調査する。
2 町長は、当該者が介護保険法に規定する要介護認定を受けていない場合は、必要に応じて要介護認定を実施する。ただし、急を要する場合は、次項による措置の決定後又は措置の開始後にこれを実施する。
(1) 当該者の意思と尊厳
(2) 当該者及び家族等の身体及び精神の状況並びにその置かれている環境
(3) 近隣住民等の生活への影響
(4) その他当該者及び家族等の福祉を図るために必要な事情
5 町長は、措置を決定した後、随時、当該者及びその世帯を訪問し、必要な調査及び指導その他必要な援助を行うものとする。
(事業の委託)
第5条 町長は、措置を決定したときは、措置委託通知書(様式第2号)により、指定居宅サービス事業者又は指定施設サービス事業者(以下「事業者」という。)にサービスの提供を委託するものとする。
2 町長は、事業者が前項の規定による委託を正当な理由がなく拒んだときは、法第20条の規定により当該事業者に措置を受託させるものとする。
(費用の請求)
第6条 事業者は、措置に要する費用について、措置費請求書(様式第3号)により町長に請求するものとする。
(費用の支弁)
第7条 町長は、措置に要する費用を支弁する。ただし、当該措置に係る者が、介護保険法の規定により当該措置に相当する介護サービスに係る保険給付を受けた場合は、その保険給付相当額(生活保護法の規定による介護扶助を受けた場合はその介護扶助相当分を、また介護保険法の規定による利用者負担の軽減措置を受けた場合は、その軽減分を上乗せした額)を支弁する費用から除くものとする。
(1) 費用を徴収することによって生活保護を要する状態になる場合
(2) り災その他特別な事情によって生計が著しく悪化している場合
(3) その他費用の徴収が著しく困難であると町長が認めた場合
(措置の変更)
第9条 町長は、この措置に係る者が他の法令等に基づく措置を受けることが適当であると認められるに至った場合は、措置を変更するものとする。
(措置の解除)
第10条 町長は、措置に係る者が次の各号のいずれかに該当するに至ったときは、措置を解除するものとする。
(1) 介護老人福祉施設に入所すること等により、家族等の虐待等の状況から離脱し、介護保険法に基づく介護サービスの利用に関する契約を行うことができるようになったとき。
(2) 成年後見制度等に基づき、本人を代理する後見人等を活用することにより、介護保険法に基づく介護サービスの利用に関する契約を行うことができるようになったとき。
(3) その他町長が、措置に係る者がやむを得ない事由の解消により介護保険法に基づく介護サービスの利用が可能になったと認めたとき。
(成年後見制度の活用)
第11条 町長は、措置に係る者が介護保険法に基づく介護サービスの利用に関する契約を行うことができるようにするため、特に必要があると認めるときは、法第32条に規定する審判を請求するなど、当該措置に係る者が民法に規定する成年後見制度を活用できるよう援助するものとする。
(その他)
第12条 この要綱に定めるもののほか、必要な事項は、町長が別に定める。
附則
この要綱は、公布の日から施行する。
様式 略