特集

町民が主役、地域が主体の
まちづくりを進めます!

〜「第四次蔵王町長期総合計画 後期基本計画」を策定〜

 町では、平成20年に10年間(平成20年度〜29年度)の「長期総合計画」を策定し、五つの大綱を柱にさまざま施策を進めてきました。
 しかし、策定から5年が経過し、蔵王町を取り巻く社会や環境状況も大きく変化していることから、変化に即した施策を展開していくため、前期計画期間における事業の達成状況をはじめ、行政評価、まちづくり懇談会の結果などを踏まえ見直しを行いました。
 今回の特集では、昨年12月に議会で可決された「後期基本計画」(平成25年度〜29年度)の概要をお知らせします。

計画策定のねらい

《変化への対応》
 平成20年に長期総合計画を策定してから、次のような社会、環境状況の変化や課題が生じています。これらの変化にも対応するよう、計画を見直す必要があります。
 ○医療や福祉、教育内容の充実
 ○安全・安心への意識の高まり
 ○新たな産業振興の取り組み など
《新たな展開》
 前期5年間に実施できたこと、できなかったことや課題を踏まえて、継続していく事業や新たな施策を展開します。


新しい方向性の提示

 「心づくり」、「人づくり」、「環境づくり」、「活力づくり」、「絆づくり」が大きな柱です。そして、蔵王の豊かで美しい自然環境の中で生活していることの価値を再認識し、理想的な観光地域づくりと環境保全を進めていきます。


第四次蔵王町長期総合計画
前期基本計画の自己評価
(平成20年度〜平成24年度:5カ年)



前期基本計画の達成状況をお知せします

計画より早期実施・内容が
充実した項目(6項目)

計画どおり着手できなかった
項目(7項目)

○子育て家庭の経済的支援の充実
【理由】
◆第3子以降の子どもを出生した保護者に対し、条件に応じて町独自の「すこやか養育助成金」を交付しました。
◆赤ちゃん出生時に紙おむつ購入券4万8千円分を町独自に交付している。

○医療費助成制度の充実
【理由】
◆0歳から小学6年生までの子ども医療費を全額助成。平成24年10月からは中学3年生まで対象拡大し医療費の全額助成を実施している。
◆18歳未満の子どもを扶養する母子・父子家庭や、一定条件の障害者の医療費を助成。

○生涯学習関連施設の活用と充実
【理由】
◆国の交付金事業を活用し、町図書館のシステム更新を早めて実施したほか、図書・視聴覚教材等の充実を図った。

○道路の維持管理を計画的に行い、安全で快適な生活道路の整備
【理由】
◆国の交付金事業を活用し、道路の維持補修等を細部路線まで、きめ細かに実施した。

○情報通信環境の格差解消
【理由】
◆国の補助事業を活用し、インターネットで高速・大容量通信が可能になるブロードバンドの環境整備を集中的に実施。平成22年10月に町内全域でブロードバンド通信が開始された。

○自主財源の確保と実質公債費比率の抑制
【理由】
◆健全財政維持のため、町債(町の借入金)の上限額を設定し、累積債務の減額を推進。
◆将来の円滑な財政運営のため、財政調整基金や減債基金への計画的な積み立てを実施。

○定住の促進
 子育て支援や働く場所の確保、公共交通の確保など定住促進に関わる各種施策は実施しているが、若者の定住等を図る直接的な事業は実施していない。
 今後も各種事業を継続しながら、住宅用地を提供できるような事業の実施を検討していく。

○住み良い住環境の整備
 住宅密集地や分譲地等の管理指針作成が未着手。
 近々、都市計画法関連の改正が計画されているため、これと併せて事業を進める。

○農業生産規模の拡大や集団化の推進
 農地集積は進んでいるが、集落営農の推進は、地域の共通理解がなかなか得られず進んでいない。
 今後、「人・農地プラン」等を積極的に進め、将来を見据えた農業政策に取り組む。

○養殖漁業者と漁業協同組合・旅館等の連携強化
 養殖漁業者の減少で、新メニュー開発や安定供給等の見通しが立たなかった。
 養殖漁業者は、原発事故の影響や風評被害により窮地に立たされており、今後の推移を見ながら対応したい。

○起業者への支援
 起業者支援のための町独自の融資制度は、県の融資で対応可能となったため見合わせた。

○景観形成と景観保全
 全町に及ぶ壮大な課題であり、未着手だった。
 昨年4月に環境政策課を新設し、平成25年度に町環境基本計画を策定するよう取り組んでいる。

○町内5地区の主体的な地域づくりと、コミュニティ活動の支援
 指定管理者として各地区公民館の管理を行うような新たな地域住民の組織づくりを目標としたが、近隣市町の先行事例では必ずしも成果が出ていない状況から未着手。
 東日本大震災時の住民の連携状況等を踏まえ、5地区単位ではなく「行政区」を主体とした地域づくり活動を支援していく。

 

第四次長期総合計画


まちづくり懇談会の様子(円田公民館)

今後5年間 こんな施策を進めます

 平成25年度から29年度までの5年間を計画期間とする「後期基本計画」では、平成20年度から5年間進めてきた「前期基本計画」の取組状況を自己評価し、継続すべき施策や課題、地区懇談会等で出された住民意見等を踏まえ、次の施策を後期基本計画に盛り込みました。(施策から抜粋したものを載せています)

施策の大綱
1
健やかなまちづくり
 〜みんなが、心も体も健康になれる〜

○幼稚園に保育所機能を併設する「幼保一元化」の整備検討
○乳幼児用紙おむつ購入券や、第3子以降の子どもの出生を祝う「すこやか養育助成金」の支給、中学生までの医療費を無料にする子ども医療費助成制度など、子育て家庭の経済的支援の継続
○生活習慣病予防における各種検診の受診率向上対策
○公共施設等のバリアフリー化は、福祉部門だけでなく建設部門も計画に参画して推進
○介護予防における介護施設整備の促進
○町社会福祉協議会等との連携による地域に根ざした福祉サービス向上やコミュニティ形成の維持
○蔵王病院の経営基盤の安定化


永野幼稚園での預かり保育


施策の大綱
2
学び楽しむまちづくり
 〜みんなが、活き活きとなる〜

○幼稚園の教育環境の計画的整備
○幼稚園での預かり保育の内容の検討し、子育て環境の充実
○少子化に伴う学校の今後の在り方について、適正配置や小中一貫教育、統廃合を含めた総合的な検討
○人材育成を図るため高校・大学等の就学支援
○英語教育や国際理解教育の推進


施策の大綱
3
美しい快適なまちづくり
 〜みんなが、誇りを胸に〜

○町の環境政策を統括する環境基本計画の策定
○太陽光発電や小水力発電など再生可能エネルギーの導入推進
○蔵王の「ジオパーク」認定推進
○定住促進策として宮・国道4号西側や町内中心市街地での住宅地整備と接続道路整備の検討
○河川の氾濫防止機能に加え、親水機能の整備促進
○国道4号の4車線化推進
○国道4号4車線化に合わせた向山地区水道管移設事業実施と未給水地区解消対策
○町道向山矢附塩沢線の道路改良・歩道整備
○安全・安心な通学路確保のための歩道整備推進
○被災時を想定した県道白石上山線の遠刈田地区への迂回路確保対策


「ジオパーク」構想の取り組み


施策の大綱
4
活気あるまちづくり
 〜みんなが、元気になる〜

○遊休農地の有効利用対策の推進
○農業生産規模拡大等を図る「人・農地プラン」の策定
○農畜産物の6次産業化推進による蔵王ブランド確立
○多彩な農業生産等を活用した体験交流事業の一層の推進
○森林の放射能汚染からの再生方策
○観光宣伝の強化
○生涯学習分野との連携による観光ガイド育成の推進
○外国人観光客の誘致促進


産業まつりでブランド米の販売


施策の大綱
5
共に創るまちづくり
 〜みんなが、一緒に〜

○町内5地区単位の地区別協議会設置等を見直し、行政区主体の自主的な地域づくり活動を促進
○災害への対応に、火山災害対策を追加
○災害への対応に、治水対策の促進を追加
○地域防犯ステーションの整備推進
○放射能対策の追加
○行政改革の推進と公共施設の適切な維持管理を追加
○健全財政の維持
○積極的な行政情報の公開と、見やすい町ホームページへの改善

第四次長期総合計画 後期基本計画の詳しい内容については  町ホームページ http://www.town.zao.miyagi.jp/ の画面左側にある蔵王町とはから各種計画をクリックすると後期基本計画の詳細を見ることができます

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