健康一口メモNo272
｢健康診断」

大泉記念病院　院長　松本　純先生

　国の社会保障費の中で、医療費が大きな比重を占めています。医療費を抑制する一番の早道は、予防医学です。
　その中の一つに「健康診断」があります。住民健診、特定健診、職場検診、人間ドックなどの健康診断がありますが、年一回は健康診断を受け、病気の早期発見、早期治療に努めることで、医療費の高額化を防ぐことができます。
　健康診断を毎年受ける人が多くなると、急病で救急車を呼ぶことも少なくなるでしょう。
　実際に救急医学の統計をみると救急搬送の半分は急病ですから、積極的に健康診断を受けて、日ごろから健康チェックを行っていくことは、救急医療の問題解決にもつながります。
　健康診断の際は、胃がん検診では胃カメラをお勧めします。バリウム検査より精度の高い診断ができます。肺がん検診では、X線検査よりも肺CT検査の方が精度の高い診断ができます。最近はレントゲン被曝が問題となり、低被曝CT装置が開発されています。
　メタボリックシンドロームは血圧、高脂血症、糖尿病、たばこのデータから動脈硬化の進行を食い止めるためのアイデアであります。指摘項目があった場合は、主治医の説明を聞き、通院しながら経過を見るのが良いでしょう。

休日当番医（内科・外科・歯科）　2月3日〜3月3日