■質問
@本町の基幹産業である農業は、肥料や燃料、生産資材が高騰し、異常気象も要因して、苦しい経営を余儀なくされている。特に本年産稲作の作況指数は、やや良の105と発表されたが、上位等級米比率は55.97%と過去最低となったが、どう判断しているのか。また、来年以降の良質米生産の指導体制について伺う。
■町長
原油価格高騰に加え、この夏の記録的な猛暑による異常気象は、農業経営に大きな影響を及ぼしていると認識している。
本町では、昨年畜産事業者に支援を行ったほか、今年8月には農業経営体への緊急支援を行うなど、農業経営の安定化に努めている。また、自然災害等の収入減少額を補填する農業収入保険加入の保険料の一部を助成する支援も継続した。
上位等級米が少なかった要因は、記録的な猛暑による登熟不良が原因と受け止めている。
本町では、JAみやぎ仙南や大河原農業改良普及センター等関係機関と連携し、適切な栽培指導を行っており、来年度以降も良質米生産のための指導体制の充実を図っていく。
■再質問
もう一つの要因にカメムシ被害があり、町で共同防除実施の考えは。
■町長
蔵王町水田農業推進協議会とJAみやぎ仙南で、カメムシ防除を含めた注意喚起の看板設置をしている。共同防除については、今は個々で直接業者にお願いしているということで、ご理解賜りたい。
担い手部会の研修会(小村崎区)
■質問
A農水省は植物防疫法に基づいて、火傷病感染リスクのある梨やリンゴの花粉について、中国からの輸入停止を公表した。日本国内ではまだ確認されていないが、現在の果樹農家の花粉確保状況と、来春以降の対策について伺う。
■町長
今年8月に中国において火傷病の発生が確認されたことから、本町においても中国産花粉の在庫調査並びに使用した園地の調査を実施し、使用禁止と厳重な保管を促したところである。中国産花粉の保管状況は、梨生産者3名、リンゴ生産者9名で、今後国が全量を買い上げ、廃棄する予定である。
来春以降の対策について、JAみやぎ仙南梨部会、仙南地域梨・リンゴの花粉確保に係る連絡調整会議等で、花粉確保について協議を行っている。国においても国産花粉確保に向け、補助制度を含めて検討が進められており、今後も警戒を緩めず対策していく。
■再質問
花粉を採取するに当たって、農家で心配があるようだが今後の状況は。
■農林観光課長
今後の入手について、検討している。現在、梨選果場にある開葯所に、開花した花から花粉を取り除く機械が設置されている。そちらを利用して花粉を生産しているので、周知と併せて開葯所を少し拡大するなど、JAみやぎ仙南と話を進めているところであり、対応を検討している。
開葯所にある採葯器
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