平成31蔵王町議会定例会3月会議

                                           

平成31年2月27日(水曜日)

                                           

     出席議員(14名)

     1番  齋 藤 英 之  君       2番  村 上 一 郎  君

     3番  佐 藤 敏 文  君       5番  松 ア 良 一  君

     6番  外 門   清  君       7番  大 沼 昌 昭  君

     9番  三 沢   茂  君      10番  村 山 一 夫  君

    11番  葛 西   清  君      12番  加 川   敦  君

    13番  伊 藤   東  君      14番  平 間 武 美  君

    15番  馬 場 勝 彦  君      16番  佐 藤 長 成  君

                                           

     欠席議員(1名)

     8番  齋 藤 喜 蔵  君

                                           

     説明のため出席した者

町長

 

村 上 英 人  君

副町長

 

平 間 喜久夫  君

会計管理者

会計課長

 

近 江 忠 彦  君

総務課長

 

今 村 敏 男  君

まちづくり推進課長

 

村 上 正 文  君

町民税務課長

 

宍 戸 光 晴  君

保健福祉課長

 

芦 立 信 介  君

子育て支援課長

 

佐 藤 真利子  君

環境政策課長

 

鈴 木   賢  君

農林観光課長

 

加 藤 勝 彦  君

建設課長

 

佐 藤 耕 造  君

上下水道課長

 

伊 藤 雅 浩  君

病院事務長

 

佐 藤 浩 明  君

教育長

 

文 谷 政 義  君

教育総務課長

 

福 地 実 幸  君

生涯学習課長

 

我 妻 清 志  君

スポーツ振興課長

 

森   良 光  君

代表監査委員

 

伊 藤 悦 雄  君

農業委員会会長

 

平 間   博  君

農業委員会事務局長

 

砂 金   毅  君

選管委員長

 

大 沼 芳 国  君

                                           

     事務局職員出席者

事務局長

 

村 上 惠 造  君

書記

 

佐 藤 孝 志  君

                                           

     議事日程 第1号

 

  平成3127日(水曜日)    午前1000分 開

 

  日程第1 会議録署名議員の指名

 

  日程第2 会議日程の決定

 

  日程第3 諸般の報告

 

  日程第4 行政報告

 

  日程第5 議員辞職の件

 

  日程第6 陳情第1号 全国知事会の「米軍基地負担に関する提言」の趣旨に基づいて、地

             方自治の根幹を脅かす日米地位協定の見直しを求める意見書の提出を求めることについて

 

  日程第7 陳情第3号 宮城県に対し、小・中学校全学年で少人数学級実現等を要請する意

             見書の提出を求めることについて

 

  日程第8 町長の施政方針表明

 

  日程第9 代表質問

 

                                           

     本日の会議に付した事件

 議事日程のとおり


     午前10時00分 開議

議長(佐藤長成君) 皆様、改めましておはようございます。再開に当たって一言ご挨拶申し上げます。

  本日でありますけれども、議会定例会3月会議を再開をいたしまして、議員各位には大変多忙の中、出席のもとに再開をできますことに感謝を申し上げたいと思います。

  平成30年度も残すところ、今月はあと2日で終わりですけれども、あと1カ月となりました。ことしの冬は暖冬となり雪も少なく、2月に入ってからは本当に春を感じさせる日々が続いております。

  それではまず初めに、忘れていけないのは、甚大な災害をもたらした東日本大震災から間もなく8年が経過しようとしております。復興創生期間もあと2年となり、まだまだ多くの方々が被災前の生活に戻っていない現実があります。一日も早い復興を願うものであります。

  さて、先日、2月の13日開催をいたしました町民と議員の学習会には、区長さんを中心に町民の皆さん、そして、管内の議員の皆さん、そして、執行部からも参加をいただき100名の方の参加をいただきました。大変実りの多い研修会でありました。

  講師には、平成11年、徳島県川島町長に27歳で初当選して全国の最年少の首長となりました、現在は早稲田大学マニフェスト研究所の事務局長の中村健先生をお迎えして、「町民が求める議会」と題しての、そして、副題として「全国の地方議会ではこんなことが起こっている」と題しての講演をいただきました。中村先生からは、全国の地方議会での事例の紹介やまた町長と議会の違いでは、基本的なことでありますけれども、町長より町の条例や予算などが提案され、議員が議題について可否を判断する議決権があり、議会が決定し、町長がトップとする執行機関が運用されると。そして、住民の代表機関である議員の意思は住民の意思そのものであり、議決するまでのプロセスは議会の存在意義として大きいものがあり、議会での議決は大変重く責任もあり、したがって、執行部の監視、チェック機能や民意の集約が大事であると話されておりました。

  そのほかにもたくさんの講話をいただきまして、今回の研修は3月議会の前の研修でもあり、大変有意義な研修でありました。今回の研修会でもしかり、今年度は議員の資質向上のため、各常任委員会あるいは議員研修実施計画に基づいて研さんを積み重ねてきたものであります。これまでの研修で得られたものを本定例会において十分生かしていただくようにご期待をいたしているものであります。

  本日より始まる定例会3月会議でありますが、平成31年度の当初予算8件を初め、35件が上程されます。議員各位には審査資料で精査をし、本日臨んだものと思います。慎重審議に当たっていただきまして、本定例会も活発な議会になりますことを願い、再開に当たっての挨拶とさせていただきます。

  本日2月27日は休会の日ですが、議事の都合により、特に平成31年蔵王町議会定例会3月会議を再開いたします。

  これから本日の会議を開きます。

  ただいまの出席議員は14名であります。8番齋藤喜蔵君は欠席の届け出があります。定足数に達しておりますから、議会は成立いたしました。

  本日の議事日程は、お手元に印刷配付のとおりであります。日程に従い議事を進めます。

                                           

     日程第1 会議録署名議員の指名

議長(佐藤長成君) 日程第1、会議録署名議員の指名を行います。

  本日の会議録署名議員は、会議規則第125条の規定により、3番佐藤敏文君、5番松ア良一君を指名いたします。

                                           

     日程第2 会議日程の決定

議長(佐藤長成君) 日程第2、会議日程の決定を議題といたします。

  お諮りいたします。本定例会3月会議の日程につきましては、別途お手元に配付のとおり、議案等の審議の関係上、本日から3月14日までの16日間としたいと思いますが、これにご異議ありませんか。

     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

議長(佐藤長成君) ご異議がありませんので、本定例会3月会議は本日から3月14日までの16日間とすることに決しました。

                                           

     日程第3 諸般の報告

議長(佐藤長成君) 日程第3、諸般の報告をいたします。

  本定例会3月会議に、町長から議案第3号から議案第37号までの35件が提出され、これを受理しておりますのでご報告いたします。

  次に、町長から議案第12号子どもの心のケアハウスざおう学びセンター設置条例を制定することについて訂正の申し出があり、これを許可しましたので、正誤表としてお手元に配付のとおりであります。

  次に、町長から、新地方公会計制度による平成29年度決算に基づく財務書類について報告がありましたので、お手元に配付のとおりであります。

  次に、教育委員会教育長から、平成30年度蔵王町教育の基本方針に関する教育委員会点検・評価報告書の報告がありましたので、お手元に配付のとおりであります。

  次に、齋藤喜蔵君から議員辞職願いが提出され、これを受理し、議案としてお手元に配付のとおりです。

  次に、お手元に配付の陳情書一覧のとおり、意見書の提出等を求める3件の陳情書が提出され、陳情第1号から陳情第3号として受理しておりますが、陳情第2号については議会運営先例基準第130項の規定により陳情書の移しの配付をもって報告とし、陳情第1号及び陳情第3号は議案としてお手元に配付のとおりです。

  次に、本定例会3月会議に通告のありました代表質問については、代表質問通告書としてお手元に配付のとおりであります。

  次に、代表監査委員から、平成3012月分及び平成31年1月分の例月出納検査結果報告がありましたので、お手元に配付のとおりであります。

  次に、松ア良一から、仙南地域広域行政事務組合議会定例会の報告がありましたので、お手元に配付のとおりであります。

  次に、大沼昌昭君から、白石市外二町組合議会定例会の報告がありましたので、お手元に配付のとおりであります。

  次に、研修会等に議員を派遣したので、お手元に配付のとおり報告します。

  次に、本定例会3月会議に説明員として出席を求めた者の職、氏名については、一覧表としてお手元に配付のとおりであります。

  なお、農業委員会会長は公務出張のため、欠席の届け出があります。

  次に、町長から挨拶の申し出がありますので、これを許します。町長。

     〔町長 村上英人君 登壇〕

町長(村上英人君) 皆さん、おはようございます。

  3月の会議に当たりまして一言ご挨拶を申し上げさせていただきます。

  初めに、歴史的につながりのあるパラオ共和国と蔵王町の子供たちの国際交流事業として、先月の29日から6日間、パラオの子供たち10名を受け入れ、冬の蔵王を舞台に各種体験や交流活動を通して、さらに親密な友好の構築を図ったものであります。今後、町としては英語教育に力を注ぎ、互いにコミュニケーションがとれることができるよう、国際社会の理解と国際化へ対応できる人づくりの育成を目指してまいりたいと考えているところであります。

  また、統合中学校の建設における用地取得については、昨年、3回にわたる地権者説明会を開催いたしまして地権者の皆様にご理解を求めてまいりました結果、今月22日、地権者全員から同意をいただいたとの報告を受けたところであります。

  新年度予算に用地取得費を計上させていただきましたので、早期に契約手続を進めてまいりたいと思っております。

  平成23年3月11日に発生し、沿岸部を中心に甚大な被害をもたらした東日本大震災から早いもので間もなく8年目を迎えようとしております。宮城県では、3月11日をみやぎ鎮魂の日と定め多くの犠牲者の方々に追悼の意を表するとともに、震災の記憶を風化させることなく後世に語り継ぐため、各地で追悼式などが行われることになっており、本町においても、午後2時46分に町内一斉にサイレンを鳴らし黙祷を捧げることとしております。

  震災後8年が経過しますが、宮城県震災復興計画では、平成32年度を発展期として位置づけており総仕上げをする重要な時期でもあります。そのためには、今後、さらに復興のスピードアップを図るとともに、全ての被災された皆様が復興を実感できるようお願いをするものであります。

  今後の町の展望につきましては、後ほど施政方針表明の中で詳しく述べたいと存じますが、昨年からスタートした第五次長期総合計画及びまち・ひと・しごと創生総合戦略に基づき重点戦略を初め、各種施策を積極的かつ継続的に取り組んでまいりたいと意を新たにしております。

  また、施政方針に対し代表質問が行われることになりますが、その中で新年度に向けた私の考えを丁寧にご説明させていただくとともに、その議論を今後の町政運営に生かしてまいりたいと考えているところであります。

  今会議でありますが、歳入歳出それぞれ583,000万円に及ぶ平成31年度一般会計予算や条例制定並びに一部改正、補正予算など議案第3号から議案第37号まで35議案を提出させていただきました。つきましては、全議案とも慎重審議の上、可決決定くださいますようよろしくお願いを申し上げます。

  議員の皆様におかれましては、健康に留意されまして町政運営のためになお一層ご活躍されますことを改めてご祈念申し上げ、私の挨拶とさせていただきます。

議長(佐藤長成君) 以上で諸般の報告を終わります。

                                           

     日程第 行政報告

議長(佐藤長成君) 続いて、日程第4、行政報告を行います。

  町長から行政報告の申し出がありましたので、これを許します。町長。

町長(村上英人君) それでは、行政報告をさせていただきます。

  初めに、総務経済部門の行政についてご報告を申し上げます。

  まず、「蔵王・パラオ子ども国際交流事業」についてご報告を申し上げます。

  本年1月29日から2月2日までの日程で、パラオ共和国教育省人事チーフのトモイチ氏を訪問団長として、エレメンタリースクール(ミューンズ小学校)7年生(中学1年生相当)10名及び訪問団長含む引率者5名が、「蔵王・パラオ子ども国際交流事業」で来町いたしました。

  入国した初日、訪問団は無事に町内宿泊先に到着され、翌朝は役場へ表敬訪問されました。本事業の実行委員会委員や町職員がパラオ共和国の小旗を振って歓迎したところであります。

  滞在中は、円田中学校の生徒や北原尾地区住民との交流のほか、みやぎ蔵王えぼしスキー場での雪遊び、こけし館でのこけしの絵付けなどの各種体験を行い、また、環境学習の一環としてリサイクル工場の見学を行ったところであります。

  本町滞在最終日の夜には、実行委員及び今回の事業実施に際しお力添えいただいた方々並びに円田中学校の生徒を交えた交流会を開催し、宮子供神楽及び蔵王太鼓のご協力のもと盛会裏に終えております。

  交流会の翌日には、東京へ移動し、東京スカイツリーなど見学を行い2月3日午前には帰国の途へつき、全員無事に帰国されたとの報告を受けております。

  今回の訪問団は、全員が初めて本町を訪れ、見るもの、触るもの全てが初の体験であったものの、学校訪問では円田中学校の生徒が英語で会話するなど、町が行う「英語特区」の取組成果も垣間見え、友好が深まる姿に大変有意義な交流だったと考えております。

  一方、本年8月初旬には、町内の中学生12名をパラオ共和国に派遣する計画であります。トモイチ訪問団長からは、「パラオに来たときには有意義な活動ができるようプログラムを見当している」との説明をいただいており、太平洋戦争の激戦地であったペリリュー島での平和学習や、世界遺産に登録されている美しい海でのマリンスポーツ体験のほか、地元学校訪問など、素晴らしい交流ができるものと考えております。

  パラオ派遣の詳細は、パラオ側からのプログラム提案を基に、本町の実行委員会で検討・決定し、実施することになりますが、この事業をとおして子供たちの健全育成とパラオ共和国と本町との交流の絆をさらに強化してまいります。

  次に、町道湯口線道路改良事業について、ご報告を申し上げます。

  現在、起点側において平成29年度からの繰越工事を施工中で、3月末の完成を見込んでおりますが、平成30年度分の工事につきましては、計画区間内の用地の取得には承諾をいただいたものの、一部の用地について調査・測量に時間を要しているところであります。

  このような理由から、年度内の工事の発注が困難な状況でありますので、本定例会に繰越明許費の議案を提出しておりますので、よろしくお願いを申し上げます。

  次に、町道下別当1号線道路改良事業についてご報告を申し上げます。

  現在、昨年9月に発注した道路改良工事を施工中でありますが、補償物件や支障電柱等の移転が遅れたため、完成予定は3月中と見込んでいるところであります。

  このことにより、改良工事の完成後に予定していた舗装工事の発注が遅れるため、本定例会に繰越明許の議案を提出しておりますので、よろしくお願い申し上げます。

  次に、東根大橋橋梁修繕事業について、ご報告を申し上げます。

  現在、昨年9月に発注した橋梁修繕工事を施工中でありますが、受注製作となる伸縮装置の納品に時間を要したため工事施工に遅延を来し、完成予定は5月末を見込んでおります。

  このため、本定例会には繰越明許の議案を提出しておりますので、よろしくお願い申し上げます。

  次に、鳥インフルエンザ研修及び防疫フェンス設置訓練について、ご報告を申し上げます。

  昨年1214日に、本町を会場に宮城県建設業協会仙南支部が主催し、宮城県大河原家畜保健衛生所及び本町の共催により「高病原性鳥インフルエンザ発生に備えた対策研修及び防疫フェンス設置訓練」を行ったところであります。

  当日は、町管理職員や建設業関係者など約50名が参加し、第1部では、ございんホールにおいて大河原家畜保健衛生所と町農林観光課の職員が講師となり、鳥インフルエンザの基礎知識や発生時の初動対応、また埋却作業などについて机上研修を行いました。

  第2部では、町内建設業者の協力を得て近隣の資材置場を会場に、発生農場から農場周辺のウイルスの拡散を防止するため、農場周辺をブルーシートで遮へいする「防疫フェンス設置訓練」を県内で初めて行ったところであります。

  現在、町内には13戸の養鶏農家があり、約40万羽が飼養されておりますので、鳥インフルエンザの予防対策には関係者が協力し、万全を尽くしたいと考えております。

  しかし、万が一鳥インフルエンザが発生すれば、防疫措置は時間との勝負となることから、事前研修及び訓練は大変重要であり、有意義なものであると考えておりますので、今後も継続して実施してまいります。

  次に、教育民生部門の行政についてご報告を申し上げます。

  まず、「こころの健康づくり講演会」について、ご報告を申し上げます。

  この講演会は、自殺対策強化事業の一環として、2月20日にございんホールにおいて開催をいたしました。

  県内の自死率は減少傾向にあるものの、若者の自死率は横ばいとなっており、本町においても尊い命が失われている現状にあります。

  こころの健康が悪化し、自死に追い込まれるということは、誰にでも起こりうる危機であり、その心情や背景が理解されにくく、心身の不調に自分自身や周囲の人が気づきにくい実態があることから、講演会の第1部では山形県立保健医療大学の安保寛明准教授に「日常生活におけるストレス管理とうつ病予防」と題して講演をしていただきました。

  軽微なストレスであれば、日常生活をリズミカルに過ごすことで回復するそうですが、強いストレスが継続的にかかり、睡眠不足や食事を取れない場合には、自分一人では解決できない状態になっていることから、周囲の人に助けを求めることが大事になるとお話いただきました。

  第2部では、ボディ・マインド・バランス代表の草川明美氏には「セルフケア呼吸体操」という軽体操によって心身両面を整え、上手にストレス発散するための方法を、約90人の来場者に伝授していただいたところであります。

  今後も、町民が心身ともに健康でいきいきと生活できるよう、講演会や講習会を継続的に開催してまいります。

  次に、「仙南青年フェスティバル」についてご報告を申し上げます。

  2月17日(日)に、蔵王町ふるさと文化会館において「仙南青年フェスティバル2019inざおう〜Fainal Festival 新たなる挑戦」が開催されました。

  このフェスティバルは、仙南2市7町の青年たちが日頃の活動成果を発表し合い、相互交流を目的とするもので、本年度は、平成23年2月以来8年ぶりに蔵王町での開催となりました。

  今回、蔵王町青年団体連絡協議会が中心となって組織した実行委員会では、5回にわたる活発な打合せが行われ、各市町の特産品・グッズ販売ブースや町内事業者による蔵王の数々の食を味わうブース、ジュニアリーダーによる縁日コーナーなど、今までにない取組も披露されたところであります。

  会場には、子どもから高齢者まで幅広い世代の方々が訪れ、準備した飲食物やグッズが完売するブースもあるなど、大変にぎわっておりました。

  フェスティバルの目的が達成されたことはもちろん、ご来場いただいた方々に蔵王町のおもてなしを伝えることができたこと、また、多くの青年たちの繋がりができたことは、地域活性化の一助になるものと感じているところであります。

  以上、申し上げ、行政報告とさせていただきます。

議長(佐藤長成君) 以上で行政報告を終わります。

                                           

     日程第 議員辞職の件

議長(佐藤長成君) 続いて、日程第5、議員辞職の件を議題といたします。

  お手元に配付のとおり、齋藤喜蔵君から、本年2月28日をもって議員を辞職したい旨、辞職願いが提出されております。

  お諮りいたします。齋藤喜蔵君の議員辞職を許可することにご異議ありませんか。

     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

議長(佐藤長成君) ご異議なしと認めます。よって、齋藤喜蔵君の議員辞職を許可することに決しました。

                                           

    日程第6 陳情第1号 全国知事会の「米軍基地負担に関する提言」の趣旨に基づい

               て、地方自治の根幹を脅かす日米地位協定の見直しを求める意

               見書の提出を求めることについて

議長(佐藤長成君) 日程第6 陳情第1号全国知事会の「米軍基地負担に関する提言」の趣旨に基づいて、地方自治の根幹を脅かす日米地位協定の見直しを求める意見書の提出を求めることについてを議題といたします。

  ただいま議題となっております陳情第1号については、所管の総務経済常任委員会に審査を付託することにしたいと思います。これにご異議ありませんか。

     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

議長(佐藤長成君) ご異議なしと認めます。よって、本案は、所管の総務経済常任委員会に審査を付託することに決しました。

                                           

    日程第7 陳情第3号 宮城県に対し、小・中学校全学年で少人数学級実現等を要請す

               る意見書の提出を求めることについて

議長(佐藤長成君) 日程第7 陳情第3号宮城県に対し、小・中学校全学年で少人数学級実現等を要請する意見書の提出を求めることについてを議題といたします。

  ただいま議題となっております陳情第3号については、所管の教育民生常任委員会に審査を付託したいと思います。これにご異議ありませんか。

     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

議長(佐藤長成君) ご異議なしと認めます。よって、本案は、所管の教育民生常任委員会に審査を付託することに決しました。

                                           

     日程第8 町長の施政方針表明

議長(佐藤長成君) 続いて、日程第8、町長の施政方針表明を行います。町長。

     〔町長 村上英人君 登壇〕

町長(村上英人君) それでは、施政方針を述べさせていただきます。

  本日、ここに平成31年蔵王町議会定例会3月会議が開催され、平成31年度一般会計予算をはじめとする関係諸議案をご審議いただくに当たり、私の町政運営に対する基本方針と概要を申し述べ、議員の皆様並びに町民の皆様の一層のご理解とご協力をお願い申し上げる次第であります。

  1 〈はじめに〉

  私は、町長として4期目の3年目を迎えております。改めて初心に立ち返り、町民の皆様の負託に応えて、「ずっと愛にあふれるオンリーワンなまち・ざおう」を実現するため、昨年からスタートした第五次長期総合計画及び「まち・ひと・しごと創生総合戦略」に基づき、優先的に取り組む重点戦略をはじめ、行政各般にわたり計画的な行政運営を展開していく所存であります。

  2 〈社会経済情勢と町の基本的な考え〉

  さて、内閣府が1月29日に発表した経済報告によれば、「景気は、緩やかに回復しており、先行きについては、雇用・所得環境の改善が続くなかで、緩やかな回復が続くことが期待される。」と判断されております。

  国政では、1月28日に召集された第198回通常国会で安倍首相の施政方針演説が行われ、わが国の持続的な成長への課題は少子高齢化であると言明されました。そして、何歳になっても活躍できる「全世代型社会保障制度の確立」のために安定的な財源が必要であり、ことし10月から消費税率を10%に引き上げることや、消費税の使い道を見直し、子育て世代に還元するとして、3歳〜5歳の幼児教育無償化や、真に必要な子どもたちの高等教育の無償化が打ち出されました。

  また、「地方創生」の中では、環太平洋連携協定(TPP)や欧州連合との経済連携協定(EPA)を、国内農産物の海外展開の大きなチャンスと捉えるとともに、東京オリンピック・パラリンピック大会が開催される2020年の訪日客4千万人を目標に、中枢空港の機能強化や多言語案内等の整備強化を進めること、さらに「国土強靱化」として防災・減災のために今年度から3年間で集中的に対策を講じていく考えを示されたところであります。

  経済の先行きは、米中の貿易摩擦やイギリスのEU離脱などに加え、10月からの消費税率引き上げで、わが国の経済がどのような影響を受けるのか懸念するところであります。

  わが国は世界に類をみない速さで少子高齢化、人口減少が進んでおり、地域の経済縮小等による活力減退や、小・中・高校の再編等が全国的に課題となってきております。こうした中で、本町の基幹産業である農業と観光を核とした地域活性化を図るため、国内観光客及びインバウンド(訪日外国人観光客)の更なる誘致を進めるとともに、農業と観光の連携を一層強めて地場産品等の販売拡大や町内での消費額の増加に務めてまいります。

  中学校の再編では、町の次代を担う素晴らしい人材の育成を図るため、蔵王町百年の計ともいえる統合中学校を町中心部に建設するため、地権者の皆様からご理解いただきながら新年度に用地を購入し、早期着工、早期完成に向けて鋭意努力してまいります。

  本年は、4月30日に天皇陛下が退位され、翌5月1日に皇太子殿下が新天皇に即位されます。約30年間続いた「平成」の元号も改まることになり、正に新たな時代が幕を開けます。

  国では本年10月からの消費税率引き上げに合わせて、幼児教育の無償化等をスタートさせます。本町においては、共働き世帯の増加等で保育所の需要が高まり、定員を超える幼児を受け入れても待機児童が生じておりますが、永野保育所は老朽化が進むとともに、保育室増設の敷地スペースも取れない状況であります。反面、各幼稚園の入園希望者は年々減少しており、集団の中で学び合うという幼児教育が難しくなってきております。

  そこで、本町の子どもたちの望ましい幼児教育の環境整備、さらに移住・定住の重要な要素でもある子育てしやすい環境の確保として「認定こども園」を設置したいと考えておりますが、建設実現までの期間は、幼稚園の3年保育及び全園での預かり保育と給食の実施など、保育所と幼稚園が連携しながら待機児童解消を図り、保育環境の向上を図る考えです。実施時期は2020年度(平成32年度)を予定しており、新年度は、新たな体制に必要な施設改修等を実施していく計画です。

  3 〈まちづくりの重点戦略〉

  昨年スタートした第五次長期総合計画は、今後のまちづくりの指針となる10年間の計画です。その推進に当たっては、「町民が主役・地域が主体のまちづくり」を進めるとともに、社会情勢や将来の目指すべき本町の姿を踏まえながら、町民と行政とが一体となって、より良いまちづくりのために取り組んでいかなければなりません。

  計画では、「ずっと愛にあふれる オンリーワンなまち・ざおう」を未来像に掲げ、その実現のため、「健やかなまちづくり」、「学び楽しむまちづくり」、「美しい快適なまちづくり」、「活気あるまちづくり」、「共に創るまちづくり」の5つの基本方針を定めています。これらの取り組みの中で、3つの重点戦略を掲げており、新年度は次のような事業を進めてまいります。

  〈重点戦略1 ずっと住みみ続けたい快適な環境づくり〉

  重点施策の1つ目、「ずっと住み続けたい快適な環境づくり」では、教育環境の充実と国際化に対応した「人」づくりや、快適なまちづくりを目指してまいります。

  まず、英語教育特区を活用し、小・中学校全学年での英語教育を継続するとともに、保育所や幼稚園においても英語に親しみ、積極的に英語を話すことができるような環境づくりを進めます。また今年度に引き続き外国語指導助手(ALT)5名及び国際交流員(CIR)1名を配置するほか、英語教育指導員を新たに採用して指導体制の強化を図ってまいります。

  この英語教育特区活動を含め、学校教育の重点施策として「ざおうグローカル5」を掲げ、学力向上や人間関係づくり、地域との協働による防災・安全活動、そして、ふるさと蔵王のPR活動を総合的に展開をしてまいります。

  国際交流の促進では、2020年東京オリンピック・パラリンピック大会のホストタウンとして、茨城県常陸大宮市と連携しながら、前年度に引き続き、パラオ共和国選手の事前合宿を受け入れます。

  パラオ共和国と蔵王町の子どもたちの国際交流事業では、今年1月29日から6日間、パラオの子ども達10名を受け入れ、冬の蔵王で各種体験や交流事業を実施いたしました。今年8月には町内の中学生12名をパラオに派遣し、大統領表敬訪問や世界遺産に登録されている美しい海での自然体験等を行いながら、一層の友好関係構築を図りつつ、互いに英語でコミュニケーションが取れるように英語教育の充実につなげてまいります。

  移住・定住の促進では、昨年7月に開始した「定住促進事業補助金」の活用が20件を超えており、今後も制度のPRに努めるほか、別荘協議会等の連携によりお試し移住事業等の充実を図ります。また、移住に役立つ本町の情報を網羅した移住ガイドブックの作成・配布や、ふるさと回帰支援センター(東京都)等との連携による積極的な情報発信など、対策を強化してまいります。

  空き家対策では、「蔵王町空家等対策計画」に基づき、空家等対策協議会で協議を重ねながら、危険性のある空家等の対策や、所有者の意向に基づく空家の有効活用等を進めてまいります。

  安全で快適な道路整備の推進では、町道湯口線や下別当1号線などの道路改良事業に取り組み、利便性の向上を図ってまいります。

  〈重点戦略2 愛にあふれるふるさとづくり〉

  次に、重点戦略の2つ目、「愛にあふれるふるさとづくり」では、町民が愛情あふれる笑顔に満ちた家庭を築くことや、町に誇りと愛着が持てる「ふるさとづくり」を目指してまいります。

  まず、子育てしやすい環境整備の一環として、認定こども園建設を見据えながら、建設までの経過対策として、幼稚園の3年保育と保育所での0歳〜2歳児受入れ拡充を整えてまいります。また、子育て支援センターを活用し、育児相談や子育てサークルの育成支援、情報提供などの充実強化を図ります。

  子育て家庭の支援では、子ども医療費助成制度やインフルエンザ予防接種助成、すこやか養育助成などの町独自施策を継続し、子育て家庭を経済的に支援しながら、子ども達の健やかな成長を促してまいります。

  〈重点戦略3 オンリーワンな魅力づくり〉

  次に、重点戦略の3つ目、「オンリーワンな魅力づくり」では、蔵王の雄大な自然や多種多様な産業を誇りとし、町独自の魅力を磨き上げ、オンリーワンな魅力あるまちを目指してまいります。

  多面的な農業の振興では、町特産品の蔵王ブランド化を進めるとともに、農業と観光のさらなる連携強化、「地産地消・6次産業化推進協議会」での検討等を踏まえながら、農産物の地域内消費拡大と収入の確保対策に取り組んでまいります。

  昨年の議会12月会議で請願採択された「道の駅整備促進」については、請願の趣旨を踏まえつつ道の駅整備のあり方等について広く意見をいただくための検討委員会を立ち上げ、検討を進めていきたいと考えております。

  新規就農者の確保・育成については、本町の農業を存続するうえで重要な課題でありますので、国の補助制度と合わせて町独自の補助制度を継続するとともに、営農技術向上や財務面での指導など、関係機関と連携しながら農業後継者の定着を図ってまいります。

  ほ場整備事業については、平成11年から20年間の歳月を費やして整備した円田2期地区県営ほ場整備事業が平成30年度で完了いたしました。稲作は、国による生産調整が廃止されるなど大きな転換点を迎えておりますが、米価維持のため需要に応じた米の生産に努めるとともに、今後の土地改良施設の適正な維持管理が行われるよう、土地改良区を指導してまいります。

  次に、観光分野では、観光まちづくりの強化のために、国内観光客及びインバウンドの誘致を推進してまいります。

  特にインバウンド誘致では、台湾やタイでの積極的なプロモーションや商談会等の成果があり、遠刈田温泉の宿泊者数は平成27年から3年間で約2倍の1万人に増えています。仙台空港と台湾を結ぶ航空便が一層充実してきたことや、台湾人等の投票による「第1回温泉総選挙in台湾」で、遠刈田温泉が国内温泉地の中の初代王者に輝いたことなどを追い風として、今後も関係機関と連携しながら台湾を中心に商談会等を行い、本町を含めた広域的な観光資源を広くPRするとともに、インバウンドの受入れ体制整備を図り、観光客のさらなる増加につなげたいと考えております。

  以上、申し上げました各事業は、町の未来増の実現に向けて他の事業を牽引する先導的な施策として、重点的に進めてまいります。

  4 〈防災・減災対策〉

  間もなく東日本大震災から8年目の「3.11」を迎えようとしています。宮城県は、平成29年度までの「復興期」に続き、平成30年度から3年間の「発展期」計画に取り組んでいます。被災された皆様が一日でも早く安らかな生活に戻られることを願いつつ、職員が不足する沿岸被災地の女川町に本町職員1名を継続派遣し、復興活動を支援してまいります。

  また、昨年1月30日に、蔵王山の噴火警戒レベルが2(火口周辺規制)に引き上げられましたが、その発表を受けて、本町ではエリアメール・緊急速報メール等により警戒範囲や防災対応をいち早くお知らせしたところであります。

  災害発生時においては、町民はもちろん観光客や登山客の安全対策、避難対策の充実も求められておりますので、昨年6月に蔵王山の噴火活動を想定して実施した総合防災訓練のように、避難計画に基づく具体的な行動計画の確立と避難訓練の充実強化に取り組んでまいります。

  また、劣化した指定避難所看板の修繕に合わせ、外国人にも分かりやすいように多言語表記の看板に改善してまいります。

  蔵王山の火山防災対策では、これまで蔵王山頂付近には電力供給が行われておらず、防災情報等の発信ができない状況で、火山防災上の大きな課題となっておりました。そこで、「環蔵王」の自治体が一体となり粘り強く国の関係機関に働きかけを行ってきた結果、国の平成30年度第2次補正予算で調査費が計上され、恒久電源の確保を目的とした電源ケーブルの整備及び光ケーブルなどの情報通信網の整備に見通しが立ったところであります。このことにより、今後、防災体制が飛躍的に向上するものと大きな期待を寄せております。

  安全・安心な環境づくりでは、新年度に円田・平沢地区にそれぞれ防災サイレン・スピーカ整備を進め、役場庁舎からの遠隔操作で情報発信を行う体制を整えるほか、災害時の避難経路確保として林道青麻山線の舗装整備に継続して取り組んでまいります。

  また、現在、県が整備を進めている松川流路工整備事業については、国や県に対して以前から事業予算の確保を強く働きかけた結果、新年度において国の予算が上積みされ、整備が一層進むことになりました。今後も県と連携しながら、事業の進捗が加速するよう努めてまいります。

  このほか、10月には2019火山砂防フォーラムを本町で開催することになりましたので、地域防災力の向上や住民の防災意識の高揚を図るとともに、本町の防災・減災の取組や観光情報などを全国に発信してまいります。

  昨年は、西日本豪雨や北海道地震、台風21号及び24号など、全国各地で自然災害が多発しました。町民の安全・安心を確保し、生命と財産を守るために、町消防団の装備更新等を図りながら、今後も各種防災・減災対策に力を入れてまいります。

  1 〈財政運営の見通し〉

  次に、平成31年度以降の本町の財政運営について申し上げます。

  昨年の議会9月会議でも申し上げたとおり、本町の財政状況は、財政健全化法に定める「実質公債費比率、将来負担比率」などの指標や、地方債の現在高、基金積立額の状況などをみますと、健全財政を維持できていると実感をしております。

  しかしながら、今後の財政運営を考えてみますと、歳入では、少子高齢化や人口減少に伴う生産年齢人口の減少で町税や地方交付税などが減少していくと見込まれます。一方、歳出では、高齢化に伴う社会保障関係経費等の増加に加え、統合中学校建設という一大事業が控えております。また、老朽化した公共施設・インフラの補修や更新需要の増大、会計年度任用職員制度導入による人件費の増加など、財政構造の硬直化が進んでいくのではないかと考えております。

  財政健全化に向けては、次代を担う子ども達に過大な負担を残すことにならないよう配慮しつつも、町民のために必要な施策に思い切って取り組む決断も必要と考えております。今後とも町が自立して行政サービスを持続していくためには、町税、補助金、交付金その他の財源をできるだけ確保するとともに、歳出は、取り組む事業の取捨選択を厳しく行いながら、必要最小限の費用で最大の効果が出るよう努力してまいります。

  6 〈新年度の施策大綱ごとの主な事業〉

  次に、新年度における主な事業のうち重点戦略に掲げた以外の事業について、第五次長期総合計画に掲げる「基本方針」毎にご説明を申し上げます。

  健やかなまちづくり(保健・医療・福祉)

  まず、健やかなまちづくりであります。全ての町民が健康的で生きがいのある生活を送れるよう、保健・医療・福祉の充実を図ってまいります。

  町民の健康づくりと疾病の早期発見のため、各種健康診査やがん検診等を継続するとともに、受診等の結果に対する事後指導の充実強化を図り、自ら健康管理できる町民の底辺拡大を目指してまいります。

  地域医療の充実に向けては、医師会、歯科医師会などの協力を得ながら、休日診療、救急診療の体制を維持してまいります。

  さらに、子どもや妊婦等の支援のため、4つの新規事業をスタートさせます。1つ目は、新生児の難聴を早期発見するための聴覚検査であります。2つ目は、出産後に支援が必要な状況になった母子が産後ケア事業を利用した場合の費用の一部助成です。3つ目は、歯周病予防のための妊婦歯科健康診査の実施です。そして4つ目は、抗がん剤治療等に伴い必要となった医療用ウィッグ(かつら)等の購入費用の一部助成です。これらの新規事業で、よりきめ細やかな支援を行ってまいります。

  福祉政策については、第五次長期総合計画の福祉部門計画として今年度に策定した「地域福祉計画」に基づき、地域共生社会の実現に向けた各種施策を推進していきます。

  子育て支援では、平成32年度から5年間を計画期間とする「第2期子ども・子育て支援事業計画」を策定いたします。また、子育て支援センターを活用し、育児相談・指導、子育てサークルの育成支援を行うほか、スマートフォンを活用した母子手帳アプリ配信サービス事業の導入によるきめ細やかな情報提供を行うなど、取組を強化してまいります。

  また、すこやか養育助成金、乳幼児紙おむつ券助成、インフルエンザ予防接種助成、子ども医療費無料化などの町独自施策を継続実施してまいります。

  高齢者や障がい者の福祉施策については、配食サービス事業、介護用品給付事業、障がい者地域生活支援事業、高齢者インフルエンザ・肺炎球菌予防接種費用の一部助成などを継続して、よりきめ細やかに各種サービスの提供に努めてまいります。

  また、高齢者の自立支援や介護予防では、障害ピンピン教室や温泉で・い〜サービスなどの事業を継続するとともに、スポーツ分野と連携した健康づくり事業を推進しながら、町民の健康増進につなげてまいります。

  学び楽しむまちづくり(教育・文化・スポーツ)

  次に、学び楽しむまちづくりであります。子ども達が地域に愛着と誇りを持ち続け、「生きる力」を育てる教育の充実を図るため、家庭・地域・学校が連携して進めてまいります。

  学校教育については、「ざおうグローカル5」を重点施策に掲げ、全ての子どもたちが国際的な視野(グローバル)と地域を大切にする心(ローカル)を身につけるとともに、それぞれが持つ能力を最大限に延ばす、きめ細やかな教育を推進してまいります。

  学校でのいじめが大きな社会問題になっておりますが、本町では、新年度から不登校などの状態にある児童・生徒の心のケア対策を強化するため、県の補助制度を活用して「子どもの心のケアハウス支援事業」に取り組みます。これは児童・生徒及びその保護者が気軽に相談できるケアハウスを設置し、専門のアドバイザーやコーディネーターが相談に応じて、心の問題の改善と自立を図るものであります。

  学力向上のための取組では、学び支援コーディネーターによる学習支援、学校図書支援員による学校図書室機能の充実などを継続し、児童・生徒の豊かな心の育成や学力向上を図ります。

  学校施設整備では、避難所を兼ねる遠刈田中学校体育館のトイレ改修工事を実施するほか、各幼稚園において、3年保育の実施に向け保育室や給食搬入口の改修など所要の改修工事を行います。

  また、安全確保対策として、23行政区と学校が協働して合同の防災訓練を実施し、防災・安全意識の高揚に努めてまいります。

  生涯学習分野では、学校・家庭・地域が協働して子ども達を育てる環境づくり「地域学校協働活動推進事業」(ざおうっ子応援団による活動支援)を継続してまいります。

  また、文化会館自主公演事業として、英語教育推進と連携した「イングリッシュ・フェスティバル」や「イングリッシュ・シネマ」などを開催してまいります。

  文化財保護分野では、平成23年度から取り組んできた谷地遺跡調査が平成31年度で完了する予定であり、貴重な遺物が多数出土いたしましたので、これまでの調査成果をしっかりと報告書にまとめて後世に伝えてまいります。

  社会体育分野では、町民の各種スポーツ活動や大会開催を支援するほか、三遊亭円楽杯ゲートボール交流大会や、日本の蔵王ヒルクライム大会等を継続開催し、スポーツと観光の連携強化に努めて交流人口の増加を図ってまいります。

  美しい快適なまちづくり(環境・生活基盤)

  次に、美しい快適なまちづくりであります。定住環境の充実を図るとともに、景観にも配慮した美しい快適なまちづくりを目指してまいります。

  地球環境にも配慮した循環型地域社会の形成を目指し、住宅用太陽光発電システム設置に対する補助や、合併処理浄化槽設置に対する補助を継続するほか、総合運動公園の照明器具LED化等も継続して進めてまいります。

  また、蔵王の自然の生い立ちやその恵みについて、子ども達や地域の人達に伝えるジオパーク教室・出前講座などを継続するほか、学術的な観点からも蔵王の自然環境の価値をPRしてまいります。

  道路等の整備では、町道湯口線、下別当1号線の改良工事や、桜町線の歩道設置工事、円田永野線等の舗装改修工事、東根1号橋の修繕工事等を進めるほか、町道等の局部維持補修を行います。

  また、県が施工する下八山橋架け替え事業の費用負担を行って拡幅改良するなど、安全で快適な道路や橋の維持・整備に努めてまいります。

  次に、公営企業会計になりますが、水道事業では、水道施設を計画的に更新して費用負担の平準化を図るため、平成32年度から50年間の水道事業施設更新計画を策定をいたします。また、円田入地区での水道管布設替え工事を継続して進めてまいります。

  下水道事業では、会計方式が平成32年度に特別会計から公営企業会計に移行するため、平成31年度中に企業会計システムの構築を進めます。

  活気あるまちづくり(産業)

  次に、活気あるまちづくりであります。農林水産業や観光業など各種産業が連携しながら、モノのブランド化と地域イメージのブランド化に一体的に取り組み、安定した雇用、若者から高齢者まで活躍できる社会を目指してまいります。

  国際通商面での影響では、日本を含む11か国が参加する環太平洋連携協定(TPP)が昨年1230日に発効、今年2月1日には日本と欧州連合との経済連携協定(EPA)も発効しました。特に日欧EPAは、世界のGDPの約3割を占める世界最大規模の自由貿易圏で、欧州連合側の品目の99%で関税が撤廃され、ワインやチーズなどの輸入品が安く入ってくることになります。これらの影響に関する情報収集を図りながら、関係機関と連携し、酪農基盤強化を目指す「蔵王36畜産クラスター事業」の実施などにより、地域産業の安定と持続化を図ってまいります。

  有害鳥獣対策については、農作物有害鳥獣駆除対策事業への助成措置を行って通年対策を実施するほか、電気柵等設置に対する助成も継続し、農家の自衛対策を支援してまいります。さらに、平成30年度に向山地区で取り組んだ地域ぐるみの侵入防止柵設置の効果を検証し、他地区への普及を検討してまいります。また、農作物有害鳥獣捕獲実施隊員の高齢化が進んでいることから、狩猟免許取得への助成措置を継続して新規隊員の確保に努めてまいります。

  観光面では、昨年1月30日に蔵王山の火山活動が活発化し、噴火警戒レベルが2に引き上げられたことにより、町内の2つのスキー場や遠刈田温泉の宿泊でキャンセルが相次ぐなど、地域経済に大きな影響がありました。新年度は、昨年の風評被害を払拭し、インバウンドも含めて観光客入込数を伸ばせるように、関係機関・事業所等と連携しながら各種施策を進めてまいります。

  特に、国内観光客やインバウンドの誘客では、プロモーション活動やツアー商品造成、蔵王エコーラインでの雪の壁ウォーク事業などを町観光物産協会に委託し、交流人口増加と地域経済の活性化を図ってまいります。

  また、「蔵王」の知名度を生かし、多彩な観光資源に加えて貴重な地質や文化・歴史を感じることのできるジオサイトなどの新たな資源の活用も図りながら、観光まちづくりの強化に取り組んでまいります。

  商業振興では、東日本大震災や蔵王山火口周辺警報の影響、経営者の高齢化等により事業所数が減少し、町商工会の運営が厳しくなっております。このような状況下でも、商工会は「経営発達支援計画」が国から認定され、小規模事業者の経営力強化を図るために、事業計画作成支援やフォローアップ活動を行っていく必要があることから、商工会の活動支援を強化いたします。

  企業誘致については、宮司区内に誘致した「白石ポリテックス工業株式会社」が昨年1月から操業を開始し、永野西区内では「荒井商事株式会社」のミネラルウォーター及び炭酸水製造工場の建設が進んでおります。今後も地域振興と雇用確保のために、蔵王の地域資源を生かす企業の誘致を図ってまいりたいと考えております。

  共に創るまちづくり(町民参加・安全・行政運営)

  次に、共に創るまちづくりであります。町民や企業、自治組織などと行政の協働によるまちづくりを発展させてまいります。

  防災・減災対策については、風水害や地震、火山、火災など各種災害を想定した対応が求められているところであり、町民の安全・安心を守っていくためには、「自助」、「共助」、「公助」の精神に基づき、行政と町民の皆様が役割を分担し、助け合う必要があると考えております。

  自主防災組織については、現在15行政区で組織されておりますが、防災訓練の実施や資材の整備などの支援を行いながら、さらに組織化を進めてまいります。

  また、地域の防災力確保の要である消防団の機動力強化のため、新年度は第2分団円田中班の消防ポンプ車を更新するほか、下別当班、山ノ入班、北山班及び北境班の小型消防ポンプ付き積載車を更新いたします。併せて、消防用長靴を全団員に支給し、団員の安全対策を強化いたします。

  消防団のほか、交通指導隊、防犯実働隊と連携を図りながら、交通事故や犯罪のない安全・安心なまちづくりを進めてまいります。

  個性ある地域づくり活動の促進では、住民の主体的な地域づくり活動等を支援するため、まちづくり交付金制度の創設に向けた調査・検討を進めてまいります。

  また、男女共同参画社会の推進のため、男女共同参画に関する基本計画策定に取り組んでまいります。

  積極的な行政情報の公開では、より見やすく、検索しやすいように町公式ホームページの全面リニューアルを行うほか、事務の効率化等に資するためICT技術の導入について検討を進めてまいります。

  ふるさと応援寄附制度については、外部のポータルサイトを活用しながら寄附額のさらなる増加を図るとともに、地場産品の返礼品活用により地域活性化につなげてまいります。

  7 〈結びに〉

  以上、平成31年度を迎えるにあたり、私の町政運営に関する基本的な考え方などを申し述べ、施政方針といたします。

  町民の皆様並びに議員の皆様の一層のご理解とご協力、そしてご支援を心からお願い申し上げます。

議長(佐藤長成君) 以上で、町長の施政方針表明を終わります。

  ここで10分間休憩いたします。

     午前11時08分 休憩

                                           

     午前11時18分 再開

議長(佐藤長成君) それでは、再開いたします。

  休憩前に引き続き審議を行います。

                                           

     日程第9 代表質問

議長(佐藤長成君) 続いて、日程第9、代表質問を行います。

  質問者並びに質問の件名等については、代表質問通告書としてお手元に印刷配付のとおりであります。

  なお、町長に対して論点を明らかにするために議長の許可を得て議員に対し質問や意見を述べることができる反問権を与えることにしておりますので、よろしくお願いいたします。

  それでは、最初に総務経済常任委員会を代表して、9番三沢 茂君の質問を許します。三沢 

茂君登壇願います

     〔総務経済常任委員長 三沢 茂君 登壇〕

9番(三沢 茂君) それでは、ただいま議長の許可を得ましたので、先ほどの施政方針に対して質問をさせていただきます。内容については、総務経済常任委員会で検討した事項でございます。

  4項目ありまして、まず最初に、1つ目がまち・ひと・しごと創生総合戦略についてであります。

  第五次長期総合計画及びまち・ひと・しごと創生総合戦略に基づいて行政運営が展開されるとのことですが、数値目標を掲げてこれまで取り組んできたまち・ひと・しごと創生総合戦略は最終年度を迎えることになりますが、ここの時点での効果の検証と新年度事業展開方策の概要についてお伺いをいたします。

  2つ目が、農業と観光の振興策についてであります。

  ここ数年、さまざまな振興策に懸命に取り組まれ、国・県の支援施策もあり、インバウンドでは宿泊者が1万人を超える成果があったようですが、農業・観光に従事する関係者にはその成果が実感できない状況もあります。

  農林水産業や観光業など各種産業が連携しながらモノのブランド化と地域イメージのブランド化に一体的に取り組み、安定した雇用、若者から高齢者まで活躍できる社会を目指すとのことですが、農業・観光事業の連携、ブランド化、インバウンド受け入れ態勢の整備について具体的な政策を伺います。

  3つ目が空き家等対策並びに移住定住促進についてであります。

  蔵王町空き家等対策計画が年度内に策定されるようでありますが、地域住民から問題提起されてから相当年数が経過し、経年劣化、老朽化が進み危険度も増しており、早急な対応を求められております。

  また、活用可能な空き家でも所有者の理解が得にくいなどの理由で活用できない事情があるようですが、新年度の対策についてお伺いをいたします。

  4つ目が、公共交通対策についてであります。

  公共交通対策は、定住人口、交流人口の確保対策には欠かせない重要課題だと思われます。創生総合戦略並びに長期総合計画の前期計画でも、町にふさわしい公共交通計画の策定と交通網の整備、そして、JR東白石駅周辺の駐車場の整備等による利便性の向上を図るとしております。

  施政方針では、今年度も触れられておりませんので、その具体策についてお伺いをしたいと思います。

  以上でございます。よろしくお願いします。

議長(佐藤長成君) 町長。

町長(村上英人君) 三沢 茂議員の代表質問にお答えをさせていただきます。

  第1点目、「まち・ひと・しごと創生総合戦略について」であります。

  「まち・ひと・しごと創生総合戦略」は、わが町の人口がどんどん減少し、2060年には約6,500人になるだろうという人口ビジョンでの推計を踏まえまして、地域経済の活性化や、しごとの創出、子育てしやすいまちづくり等による移住・定住の促進などにより、2060年時点で人口8,000人を確保しようという計画であります。

  その実現のために4つの基本目標を掲げております。1つ目は、安定した雇用を創出することで、100人分の雇用機会の創出が目標です。2つ目は、蔵王町への新しい人の流れをつくることで、年間転入者数400人が目標。3つ目は、若い世代の結婚・出産・子育ての希望をかなえることで、「合計特殊出生率」1.5が目標であります。4つ目は、時代に合った地域をつくり、安全・安心な暮らしを守ることで、「住みやすい町だ」と思う町民の割合を75%以上にすることが目標であります。

  これらの目標を達成するために、さらに22項目の数値目標を設定し、平成27年度から31年度までの5年間の計画で取り組んでいるものであります。

  取組の成果や検証につきましては、毎年5月に企画審議会を開催して、前年度の実績等について報告し、評価やご意見等を頂いているところであります。三沢議員も企画審議会委員をお願いしておりますので、内容等については詳細に把握されていることと思います。

  平成29年度の取組実績では、22項目の数値目標の中で、ふるさと納税の寄附件数や、創業支援件数、移住希望者への相談対応件数、放課後児童クラブ利用者数、子育て支援センター利用者数、高齢者見守り協定締結事業所数が、すでに目標値を上回る実績となっております。

  一方、観光客入込数200万人の目標は、蔵王山の火口周辺警報発令等の特殊事情による影響で伸び悩んでいる状況でありますが、計画全体といたしましては、それぞれの担当課が対応を重ね、少しずつ目標値に近づいていると認識しております。

  総合戦略では、議員ご指摘のように平成31年度が最終年度となりますので、昨年9月には第五次長期総合計画の推進と併せて担当課ごとのヒアリングも実施し、各課あげて設定目標の達成ができるよう意識の高揚を図ったところであります。

  新年度の具体的な事業展開につきましては、先ほどの施政方針で述べた各種事業をしっかりと進めていくことによって、効果をあげていきたいと考えております。

  なお、「まち・ひと・しごと創生総合戦略」の計画内容は、第五次長期総合計画と相互に重複・関連した計画となっているため、事業期間終了後は長期総合計画が総合戦略を引き継ぎ、人口減少を少しでも食い止めるよう、継続した取り組みを進めていきたいと考えております。

  次に、第2点目、「農業と観光の振興策について」お答えいたします。

  「農業と観光事業の連携」につきましては、年間約175万人の観光客が訪れる本町において、地元の新鮮な農畜産物や、食材として使った料理などを積極的に提供し、地域経済の活性化につなげていくということが基本的な考え方であります。

  このため、「蔵王町産業まつり」のようなイベントのほか、町特産物の蔵王ブランド化、地産地消、6次産業化の推進など、農産物の消費拡大と、観光振興の一層の連携について、取り組んでまいります。

  続いて、「ブランド化」についててありますが、先日開催いたしました「蔵王ブランド推進協議会」において、これまでのブランド認定は、品質本意の生産者目線のブランドであり、消費者目線の対応が必要であるという意見が多く出されました。今後、同協議会において、改めて事業方針や運営計画等について協議、検討したいと考えており、品質ごとにこだわる「モノのブランド化」と、「蔵王」という「地域イメージのブランド化」に一体的に取り組み、推進をしてまいりたいと考えております。

  また、インバウンド受入体制整備につきましては、これまで取り組んでまいりました台湾やタイへ向けたプロモーション活動が実を結び、本町に訪れるインバウンドも着実に増加しております。今後も県観光課や蔵王町観光物産協会、宮城インバウンドDMOなどの観光関連団体と連携し、おもてなし研修会などの開催や、多言語看板の整備など、受入体制の整備を図り、外国人が安心して訪れることができる町を目指してまいります。

  次に、第3点目、「空家等対策並びに移住・定住促進について」お答えをいたします。

  「蔵王町空家等対策計画」の策定が、今年度末に完了する予定であります。新年度からは、この空家等対策計画に基づいて、具体的な取組を進めていくことになります。

  町内の空き家の状況につきましては、平成29年度に201件の空き家調査を行っており、そのうち老朽化や傷みが著しい空き家9件を確認しております。これらの空き家は、強風時に屋根や建築部材等が飛散して通行人や車両にぶつかる恐れがあったり、倒壊する恐れなどもあります。

  そこで、「空家対策の推進に関する特別措置法」に定める「特定空家等」に該当する物件があるかどうかの調査を、優先的に行う必要があると考えております。

  空家等対策協議会の委員である建築士等の協力を得て、国が定めたガイドラインに基づく「特定空家等」の判断調査を進め、「特定空家等」に該当する物件については、法に基づき所有者等に対して必要な措置をとるように助言や指導、勧告等の働きかけを行っていくものであります。

  また、町内には住宅の空き家のほかに、使われなくなった畜舎等の建築物も見受けられるため、行政区長等からの情報提供を頂きながら、実態調査を進めることも必要と考えております。

  活用可能な空き家につきましては、空き家バンク構築による情報提供の考えもありますが、現状では情報提供希望者が10人に満たない状況でありますので、今後の移住・定住対策の効果などを見ながら、必要に応じて対応してまいりたいと考えております。

  いずれにいたしましても、新年度からの具体的な取組につきましては、空家等対策協議会にお諮りし、その決定を受けて進めていくことになりますので、ご理解賜りたいと思います。

  次に、第4点目の「公共交通対策について」お答えをいたします。

  私たちが生活するうえで、通勤・通学・買い物・通院など、移動手段の確保は必要不可欠な要素であり、私も三沢議員同様に、公共交通対策は重要な課題の一つと認識をしております。

  本町では、町民や観光客等の移動手段を確保するため、限られた予算の中で、蔵王〜村田間の町民バスを村田町と共同で委託運行しているほか、遠刈田〜北原尾間の町民タクシー委託運行や、宮経由で遠刈田温泉と大河原駅前等を結ぶ路線バスの費用負担をしながら、通学等に利用する移動手段の確保に努めているところであります。

  第五次長期総合計画の中でも、町にふさわしい公共交通計画の策定と交通網の整備を行い、地域交通の利便性向上を図ることを目標に掲げておりますが、公共交通計画の策定は、統合中学校建設に伴うスクールバス運行などとの連携も検討が必要になるため、タイミングを見計らって計画策定に取り組んでいきたいと考えております。

  なお、移動のための交通手段は、路線バスや行政が運行するコミュニティバスのほか、地域住民が事業主体となる乗合タクシー、自家用車を使っての「自家用有償旅客運送」など様々な方法が考えられますので、本町の地域特性等を踏まえながら、町全体の公共交通計画を策定してまいりたいと考えております。

  また、JR東白石駅周辺の駐車場の整備でありますが、駅前駐車場の設置を検討している場所は、白石市白川内親字阿久戸の県道白石柴田線を挟んだ向かい側の土地を考えておりますが、対象となる土地の権利状況を調査したところ、白石市が平成12年に行った国土調査において土地境界が決まらず、筆界未定となった区域に含まれていることが判明いたしました。

  そこで、平成29年6月に白石市役所で、この件についての打合せを行っておりまして、最初に東白石駅前の駐車場の共同整備を提案しましたが、消極的な回答であったとともに、土地買収の可能性については、筆界未定地で中には未相続の土地もあることから、用地取得が困難な場所であるとの意見でありました。

  このため、現在は宙に浮いている状況にありますが、今後も整備方法を検討し、継続的に調査を行って参りたいと考えておりますのでご理解願います。

  以上申し上げまして答弁とさせていだたきます。

議長(佐藤長成君) 三沢 茂君。

9番(三沢 茂君) 答弁ありがとうございました。

  再質問の必要もないかと思いますけれども、二、三、確認をさせていただきたいと思います。

  ただいま町長の答弁のとおり、各分野でいろいろと仕事を進めていただきました。

  最初のまち・ひと・しごと創生総合戦略につきましては、これは全国的なことでありますが、期待されたような都市圏からの人口移動については余り進んでいなくて、逆に都市の人口集中が進み、高齢化は相変わらず続いているというものは全国的な傾向のようであります。

  本町においてでありますけれども、今、町長がおっしゃったように、2060年の人口8,000人ということで頑張っておりますけれども、残念ながら、1月31日、ことしですね、1万2,085人ということで、これ比例的にいくわけではないんですが、若干計画の前倒しというか、到達が1年ほど早いというふうなことで減少が下振れ傾向にあるというふうな状態であります。

  あとそれから、いろいろ今、町長から全体的な仕事の進捗率、進捗状況についてお話をいただきました。このビジョン、それから計画を立てる時点では、たしかドタバタというか、期間のない、期限のないところで策定されたということを記憶しております。そのためにこれまでの継続してきた事業にある程度、総合戦略という衣を着せたというふうな面もありまして、目標値も比較的達成可能な若干ソフトな目標におさまっているかなという印象があるわけでございますけれども、それにしても、今、町長から答弁あったような成果を見てはおります。

  全体的に見ますと、支援給付型のいわゆる対策については、おおむね達成しているわけですが、一番大事な雇用の創出ということで、これにつきましては私も町長からおっしゃられましたように、企画審議で去年の5月に29年時点の数字はいただいております。この時点では、100人の目標に対してまだまだ足りない。それから、ブランド農産物の生産量もちょっと目標の3分の1程度というふうなことで、一番期待したい産業振興分野ではかなり低い水準にとどまっているという残念な結果であります。

  今年度から定住促進事業補助金制度が開始して20件ということで成果も上がっているようでございますが、さらに一層強力な取り組みを期待したいと思うんですが、この辺について町長のご所見を伺います。

議長(佐藤長成君) 町長。

町長(村上英人君) 1つは、今、国が2060年、40年後のことを国がやっておるわけですが、実はその中で国が途中の20年後のやつを今入れているんです。それは2040なんですね、2040年、その2040年の人口ビジョンというやつをまだ今内部で、そして実は、総務省、旧自治省ですが、その総務省の自治担当の課長のセクションの中に2040の指標というのが今つくっているんですね。ですから、その中間ぐらいで、さっき言われたように、一気に2060を出しちゃうとなかなか先が見えなくなっちゃうと、そういったことで、これから20年後の目先の計画も必要だろうということで今、国がそれをしております。

  いろんな数値ありますけれども、基本的な考え方です。それは蔵王町の次、三男が隣町に行っているのが大変多いんですよ。その中には、やはり働く問題とあと教育の問題もありますでしょうし、あと道路網の問題ね。ですから、隣の町に住むのも蔵王町に住んでもたったの10分くらいで快適な道路を通っていける環境をつくっていくことが私は大事だと思うんですね。ですから、蔵王町にまず住んでもらう。そして、維持させる、次、三男にも。ですから、そのためには、やはり隣市町との道路網をしっかりと整備をしていく、これは県なりに。ですから、蔵王町の部分は、皆さん、わかるとおり、隣町までの境までは全部立派な道路できているんですね。それを越しちゃうと、もう昔の乗用車でもやっと交差できないような道路がただ多いんです。そういったまず道路網をしっかりやって、この蔵王町と隣町がそういう環境差がないような環境をまずつくっていきたいということ。

  それから、働く雇用の場、雇用の場も次、三男の人たちも、やはりおじいちゃん、おばあちゃん、そういったお父さん、お母さんたちから土地をいただいて隣に、近くに家を建てられる環境が必要だろうというふうに思っています。

  もう一つは、やはりこの蔵王の役場周辺の中にもこの中学校が決定する、決定した後に校舎の建設と一緒に民間の皆さんがそこに新たな住宅がつくりやすい環境を民営の、そういう団体の皆さんと話し合いをしながら、ですから、今までだと町営住宅だとかつくったわけでありますが、団地をつくったわけです。そういうことじゃなくて、やはり町とそれも協議会の団体、その皆さんと一緒になってつくっていけるような、そういったことをしながら、それが基本的なものだと思うんです。これで今、数字的にはポリテックスが出たり、荒井商事もお話もしていますし、あとは自然減の問題とかありますけども、やはりその基本的になるものを次、三男の皆さんが蔵王町から他町へ行けるような、そのためには、他町よりも立派な教育推進をしているんだということが必要だ。あと、ここから隣町に行くのに、やはり安全・安心で通えるような環境、そして、大河原の合庁だって今、15分くらいで行くんですよ。道路が立派になれば10分もかからずに行ける。そしたらもう全然大河原にいるよりも快適な自分たちの生まれた環境で住めるようになる。そういったことをまず1つはやっていきたいというふうに思っています。まず一つ一つ。

議長(佐藤長成君) 三沢 茂君。

9番(三沢 茂君) ありがとうございました。大分希望が見えてきたという感じがする答弁であります。

  今、町長、次、三男と言われましたが、長男もなんですよね。役場職員でも耳が痛い方もいらっしゃると思うんですが、その辺もしっかりと対策を講じていただきたいと思います。ありがとうございました。

  次、農業と観光でございまして、このブランド化、今度は消費者目線でということで今年度から検討しているということでありますけれども、梨、米についてでありますが、何となく見ていますと、ブランド化は評価の向上、生産者の所得拡大、後継者の継承、そして、生産量の維持拡大という、こういう好循環を期待したわけですけれども、実際にはなかなかそれが生まれていない点というのは感じられます。

  その中で梨について私、一番心配なのは、気候の影響もあるんですが、昨年度の選果場の取り扱いを見ますと、最盛期の数量で61%、金額では62%ということで、見ますと、年々減少傾向にある。この原因は、高齢化、それから後継者難に加えて個人売買との競合というものもあるようであります。

  それから、米につきましては、いわゆる直播米ということで、この栽培面積は近年、規模が大きくなりまして省力化と栽培技術の定着ということで取り組みには皆さん、肯定的なんでありますけれども、実際経営的に見ますと、今、餌米、飼料米のほうが有利だということでそちらのほうに優先されるというような傾向があります。そのために、この直播米の生産拡大にはちょっと結びついていないということで、この目標値は、その辺は考慮されたかなんかわかりませんけれども、実態はこのようなものが背景にあると思われます。こんなことについていきなり町長にお伺いするのも大変なんですけれども、こういったことも少し念頭に入れて検討されてはどうかなというふうに感じますので、この点についてお伺いしたいと思います。

  それから、インバウンド、これ一緒にやらせていただきます。先ほど答弁にもありましたが、1万人を超えたということであります。ただ、なかなかその恩恵が地域にまだ潤ってきていないというか、そう簡単にいかないと思いますけれども、総体的に私、感じますのは、国、県の支援という補助金という呼び水がなくなったときに、またもとのもくあみというふうになってしまわないのかなという懸念があります。各種イベント、今年度もやられると思いますけれども、それを見ていますと、町長以下、職員が懸命に汗を流しているんでありますけれども、なんかその努力が、熱意が関係者にうまく伝わっていない、浸透していないような感じも受けます。少なくとも遠刈田温泉区域内だけでも宿泊施設、そして、地元商店が連携して観光客をおもてなしするような機運の醸成、この辺が何か工夫が必要かと思われますけれども、この辺について町長のご所見を伺います。

議長(佐藤長成君) 町長。

町長(村上英人君) まず1つは、ブランドの問題でありますけれども、梨まつりだとか、里いもまつり、いろんな祭りを蔵王町でさせてもらって、そして、マスコミがどっと来てPRをしてもらっている。それにいろいろと見ていただいてわかるかと思うんですが、それに当たってチラシをつくったり、その裏面のほうに各農家の皆さんの電話番号だとか名前を入れながらやってもらっている。それによって、実は確かに梨の個々の農家の皆さんの直売というか、直販というか、大分いろんなお客さんたちが来てもらっているということは確かであるし、そういう話は聞いております。そして、選果場に持っていかれる。当初と今は生産の量も少ない、1つはこの影響もあるのかなと思うだろうし、またあと、大分顧客がふえたという話は聞いています。ですから、それぞれの農家さんの顧客がふえたということは私はいいことだなとは思っています。それの影響も多少はあるんでないかなというふうに思うんですね。それとあと、天候の問題を含めた。

  ただ、いずれにしても、大阪市場とあとは東京市場、そして、仙台市場、あとは石巻でありますが、そこに当たっては梨をもっともっと送ってほしいと。蔵王の梨は知名度があるし、云々だと、こう言われていますが、これを生産者の皆さんと話はしておるんですけども、なかなか選果場に一定の量しか運ばれないというのが今の現状であります。そういったことで、もっともっと力を入れてもらうようにしていますが、それぞれの各農家の皆さんが、私は一生懸命頑張ってそれなりにしていらっしゃるんだなというふうに、それ以上のことはちょっと申し上げにくいんであれでありますが、そのぐらいにさせてもらいたいというふうに思います。

  あと、米に当たっては、地産地消でありますが、学校初め給食センターの場、あとは遠刈田のお泊まりの皆さんの、これ大体地元の米で95%、お泊まりされているのは地元の米を使って、そして、各農家との契約をさせてもらっている。それとあと、経営者なり、あとは板長さん、調理長でありますが、その方々と震災前ぐらいから町がそういったのをつくって、そして、経営者、板長さん、町が中に入って、そして、蔵王町の地元の地産地消でいろんな野菜だとか、お米、そしてあと云々だと。そして、皆さんでできるだけ蔵王の高原大根であれば、高原大根というのは必ず1品の中に入れてもらいたいだとか、いろんなことを話をしながらずっと毎年のようにやってきてそういったことが定着されてきているなというふうには私は思っております。ですから、そういった面では、お宿の皆さんも前は市場に行っていたんですね。できるだけ今、地元のものは地元で購入して、足りないところをそういった市場なり八百屋さんから購入しているということでありますが、当然、年間を通じて全部が賄えるわけではありませんから、そういったことで大分地産地消にはなってきているというふうに思っています。

  それと、先ほどのお米の飼料米の問題、やはり農家の皆さんも国の補助金の高いところに手が向くのは当たり前だというふうに思うんですね。そして、当然、今度、補助金も共補償もなくなったわけでありますから、そういった面では補助のある、そしてやはり、何等米ってないところ、それに行くのは私は自然の流れでないかなというふうに思いますが、ただ、いずれにしても、町としてできるだけ蔵王ブランドなりに当たってそれぞれの団体の皆さんといろんな悩みを聞いたりそういった協議の場でお話をさせてもらって、できるだけそれの方向を指を指してあげたいと思っていますし、今までもやっているつもりでありますが、そんなことであります。

  それともう1点が、インバウンドの関係でありますが、これも実は個々の皆さんの、全部のお宿の皆さんが全員対応していくというのはなかなか難しいことなんです。ですから、受け入れられるところと受け入れられないところ、だけども、直接今、電話があって受け入れているお宿さんもあるんですね。小宿で50人以下のところでも受けているという話を聞いておりますし、かえって今、大型のホテルだとか、そういったところじゃなくて、そういったところが海外のインバウンドの方々は結構もう3分の1ぐらいはそういった直接インターネットで探したり、ですから、そういった面ではもう少し、どこのお宿でも海外の方々は今、お泊まりになっています。あと断る、断らないというのはそのお宿さんの判断でありますけれども、ですから、今、そういった面では多言語できるようなタブレットだとか、あとは多言語の表示だとか、そういったどこのお宿でもお話しできるような環境をつくっていこうというふうに今年度もやっていますし、それにあわせて、先ほどもお話し申し上げましたんですが、やはり防災関係をしっかりと対応していかなければいけないなというふうに思っていますんで、まずそれが避難も含めてお泊まりの関係、ですから、私は皆さんが、いや、このインバウンドのお客さん、大分来たということになるには、町とお宿の皆さんと観光物産協会が一心同体となってお互いにお金を出し合いながら、そして、国の補助金だけでは難しいと思うんです。やはり多少なりともお互いにお金を出し合いながら、そして、皆さんで訪問しながら、そして、対応していかなければうまくいかないと思いますし、そういった面で徐々に大分理解はできてきているものというふうに思っております。

議長(佐藤長成君) 三沢 茂君。

9番(三沢 茂君) ありがとうございました。今、町長からお答えがあったように、米については、私も存じておりますけれども、結構遠刈田のほうに直播米を納品しているということで、足りないのは野菜、やっぱり米の場合だと保管が比較的楽なんですね。ということで、野菜ですと、なかなかその集荷とか納品ということになると、先日、農協にも行ってきたんですけれどもなかなか難しいというようなことで、やはり、といっても実際の生産者の意向とその辺をすり合わせしながらこれからブランド品の地産地消に進めていただきたいと思います。実際米なんかも宿で食べたらおいしかったということで買いにくるという人もあるということでそういう波及効果もあるようでございます。

  では、次に移ります。空き家対策、今年度中に計画ができ上がると思います。町長からの答弁の中で、その運用に当たっては、一番は特定家屋絡みのことが実際運用する面で大変になるのかなと思っております。フローチャートからいくと、助言指導あたりでうまく進めばいいんですが、その特定家屋に指定というところまで行ってしまうと、なかなか今度は大変ということはその先に代執行というものがあるんで、なかなか壊せない状況があるために残っているというのが現実の姿だと思うんですけれども、この辺について先ほどの町長の答弁でもそこまでも覚悟したようなご答弁がありましたけれども、その辺についてもう少しお伺いをしたいと思います。

  それからあと、活用可能な空き家、これにつきましてはなかなかその所有者、町長も同じ地域なんで空き家、これ使えそうな空き家だなと思っても、そこはちゃんと税金を払うから別に盆と正月くらいは線香立てるとか、掃除ぐらい行けるんでという人が大部分なんですよね。ですから、この辺について、先ほど定住促進補助金の絡みもありますけれども、こういったものを活用しながらもっとアプローチを進めてもいいのかなというふうな気もしますが、この辺について町長に再度、お伺いしたいと思います。

議長(佐藤長成君) 町長。

町長(村上英人君) 特定空き家の関係、先ほども言いましたんですがなかなか難しいんですよね。皆さん、見てわかると思いますが、テレビでもやってごみ屋敷なんかでも全くそのとおりでもありますし、特に住んでいない空き家でも。ただ、やはり一番は、子供たちが通学する、あとは県道だとか、国道、そして町道、そして農道でも人の往来のたくさんある、そういったところで強風が来たらその建物のものが飛んでくるような、そういった場所というのは考えざるを得ないというふうに思っています。そういった面では、さっきお話ししたように、国の措置法もにらんでいきながら、やはり何軒があるんです。あと、災害に遭ってそのままにしている、見栄え問題もありますでしょうし、もろくなっている。風で道路に飛んでくる。そういったところもありますし、ですから、そういったところ、高速道に飛んでいくでないかとか、そういったもろもろもありますんで、それをさっき言った協議会の中でも対応してまいりたいというふうに思っています。

  それとあと、空き家対策で、やはり定住に結びつけていきたいと思っていますが、大分いろいろとあるんですが、その中でたったの2軒しかないんですね。そして、あと内容等についてあれば、あと6軒ぐらいの方は相手方の内容によっては貸してもいいという、ですから、合わせて8軒しかないんです、今まであるのは。それには何かというと、先ほど三沢議員さんからお話があったように、やはりそこに年に二、三回は家に戻って手を合わせたり、自分の先祖が、おじいちゃん、おばあちゃんたち、それとお父さん、お母さんたちが暮らしてきた、自分がそこで生まれた、その地を大事にしていきたい。そういった面ではきちんとしている空き家、そういう個々の考え方ありますので、なかなか私たちの蔵王の中ではちょっと厳しさあったのかなと思っています。

  また、別荘協議会の中では、別荘の空き家に当たっては町と別荘協議会のほうで話し合いをしながら少しでも有効活用をさせてもらっているというのが現状であります。

議長(佐藤長成君) 三沢 茂君。

9番(三沢 茂君) ありがとうございました。特定空き家候補の建物、私もある程度、想像はつくわけですけれども、やはり近隣の人は、とにかく危険性があってというふうな、言ってみれば悩みの種みたいになっているんですよね。だから、かといって代執行までというふうなことになると、後々、なかなか大変になるということで、できれば円満に進むようなことで、今度はこういうふうな計画でやりますよというふうなものを広く周知していただければと思います。

  最後の件です。公共交通網の整備については、先ほど町長からお答えをいただきましたとおりで、お年寄りの通院とか、最低も今のダイヤが確保されるようにこれからも実施していただきたいと思っております。

  最後の白石周辺関係のJR東白石駅の活用、これについてでありますけれども、以前、同僚議員が一般質問でこのことについてありました。町長は、JR駅とのドッキングの場所がないことが本町の弱点だということで私も全く同感であります。何とかあそこを活用したいということで、ただ、今いろいろ筆界未定地とか、相続未定とか未相続とかあるようでありますけれども、この中で前期計画の中で完成できるように関係機関と協議するというようなご所見でありましたが、なかなか難しいというようなことであります。ですけれども、やっぱりあそこを何とか活用したいと。本来は町長の公約のとおり、橋がかかれば一番問題なかったんですが、それがなかなか難しい状態ということで、難しい状態は今お伺いしましたが、かといってそのまま中断するというようなことでもないと思いますけども、この辺についてご所見をお伺いしたいと思います。

議長(佐藤長成君) 町長。

町長(村上英人君) 橋をかけていくことを、これに当たっては実はJRなり、あと県当局、あとは東北整備局の皆さんとも話をさせていただきながら、あと、現場も見てもらっているんですね。ただ、いずれにしても、工事費でありますが10億円かかれば全部10億円は全部蔵王町で持ちなさいというのが今の全部そうです。ただ、現状からいった場合には対岸の河川とそれとJRの線路と、そして県道がすぐ間近なんですよ。ですから、橋かけたら橋の図面までつくっているんですけどもなかなか柱も建てられないような環境だと。そして、長いんですね、あそこ結構橋が。そんなことでなかなか厳しさがあると。補助も出ないし、ある国会の先生にも見てもらったわけでありますが、そういったことで、現段階では諦めざるを得ないというのが現状であります。

  もう一つでありますが、私は諦めたつもりではありません。ということは、今の土地、貸与して白石市さんと、蔵王町だけでなくて、やっぱり白石市と一緒になってそこを車が50台でもいいから入れるような、そして回転できるような、そういった環境をやっていきたいと思いますので、ですから、このとおりにさっき書いてますが、諦めているわけではありませんので、それに当たっては買うことがちょっと難しいということでありますので、今、田んぼつくっている状況でないんですよ。ですから、そこのところ、借地であれば、私は可能かなというふうに思っておりますので、もう少し粘り強く頑張ってまいります。

議長(佐藤長成君) 三沢 茂君。

9番(三沢 茂君) 今までいろいろ申し上げましたけれども、なかなかいずれも難しい問題です。ただ、町長は全国の事情に詳しく、そして、人脈も豊富な町長でありますので、ここはひとつ町長の奮起を期待しまして、何か1つでも2つでも成功事例というものにしていただくと、やっぱり町民のモチベーションも上がりまして、今回積み残しになったとしても次の計画に生きてくると思いますので、舵取り役をよろしくお願いしまして、私の質問を終わらせていただきたいと思います。ありがとうございました。

議長(佐藤長成君) 次に、教育民生常任委員会を代表して5番松ア良一君の質問を許します。松ア良一君登壇願います。

     〔教育民生常任委員長 松ア良一君 登壇〕

5番(松ア良一君) それでは、議長のお許しをいただきましたので、教育民生常任委員会を代表いたしまして質問させていただきます。

  1件目、介護予防について、町民の健康づくりと疾病の早期発見のための各種健康診査に取り組んで、中略でございます、みずから健康管理できる町民の底辺拡大に努めていくとあります。人生100年時代を迎え健康寿命が延伸していく中、加齢に伴う虚弱化、フレイルをおくらせ、介護リスク等を減らす予防が喫緊の課題ですが、見解をお伺いします。

  2件目、子供や妊産婦等の支援について。今年度、4つの新規事業をスタートさせるほか、子育て支援センターを活用した細やかな情報提供の各種事業を展開する方針を示されました。こうした積極的な取り組みから子育て世代包括支援センターとしての機能や支援体制の進捗状況について伺います。

  3件目、子供の心のケアハウス支援事業について、今回新規に取り組まれる事業は、県独自に2016年度からスタートしております。近隣市町では、大河原町、白石市などの県内の13市町が取り組んでおり、学校への自発的な復帰を促す相談窓口として期待しております。

  改めて本町の現状並びに事業概要について伺います。

  4件目、文化財保護分野について。このたび、谷地遺跡の発掘調査も完了し、貴重な遺物が多数出土した内容を報告書にまとめ後世に伝えていく方針が示されました。今後、蓄積された遺物、資料等は地域の歴史と文化を伝えるものとして保護、活用について伺います。

  5件目、循環型地域社会を目指しての施策について。環境負荷への少ないまちづくりを目指して住宅用太陽光発電システムは補助額もよく一定の効果を上げてまいりましたが、買い取り額が年々下がる傾向にあります。今後の再生可能エネルギーの利用促進についての施策についてお伺いします。

  以上、5件でございます。

議長(佐藤長成君) 町長。

町長(村上英人君) それでは、教育民生常任委員会の代表であります松ア議員にお答えをいたします。

  第1点目の介護予防についてであります。平成26年度から地域の健康づくりのため、推進リーダー養成を目的とし、「健活サポーター養成講座」を開催してまいりました。この講座は、サポーターの要望により、教室の中身を決めており、平成29年には、地域の集まりで活用できる体操「ざおう元気体操」DVDを作成し学習してまいりました。

  平成28年度には、サポーターから、「地域ウォーキングを広めていきたい」という要望により、教室の中で、自分の住む地域のウォーキングマップづくりを行いました。その際は、サポーター講座の卒業証書に当たる、「オレンジ色のざおうさまTシャツ」を着て、地域住民にも目立つようにウォーキングの普及も行いました。

  蔵王町に住んでいても、「こんないい場所を知らなかった」等の感想が聞かれ、「また歩きたい。でもコースが不安なので、案内してほしい」などとサポーターがお互いに交流をしていく姿も見られました。さらに、「他のコースも歩きたい」という要望により、コースを作ったグループがホスト役となるなど、住民主導で行っており、行政は陰でサポートする黒子役に徹しております。

  現在は、平成2811月に開所しました「蔵王あがらいんかふぇ」をウォーキングの拠点とし、住民自ら企画運営をしております。

  また、1月に開催しました介護予防講演会では、高知市発祥の「いきいき百歳体操」を参加者に指導していただきました。この体操を継続的に行うことで、歩行するための筋力を強化することができるとか、杖を使って歩いていた人が杖なしでも歩けるようになった様子が報告され、介護予防に大いに役立つことが確認されています。

  今後もこれらの体操を普及させて、多くの町民が歩行するための筋力を維持できるように努めてまいります。

  なお、本町の介護保険料は県内で2番目に安い料金でありますが、これらの介護予防事業の成果もあるのではないかと考えております。

  次に、第2点目、「子どもや妊産婦等の支援について」お答えいたします。

  国では、核家族化や地域のつながりの希薄化により、地域において妊産婦やその家族を支える力が弱まり、妊娠・出産・子育ての不安や負担が増えてきていると捉えております。こうしたことから、これまで実施してきた母子保健に加え、地域での子育てを支援する対策として、平成28年6月に母子保健法を改正し、「市町村は、必要に応じ子育て世代包括支援センターを設置するように努めなければならない」と通知を発出いたしました。

  子育て世代包括支援センターは、「児童虐待予防」「乳幼児等の生活の質の改善」「連続的・継続的な支援」を目指しており、気軽に立ち寄れる子育て相談所としての機能や、ワンストップ拠点であることが役割として位置づけられております。

  これまで、行政での関わりは、病気等の何らかの支援が必要である方に比重を置き、支援をしてきましたが、現在は、支援の必要性の有無に関わらず全ての妊産婦、乳幼児を対象とし、地域全体で子育てを行う地域づくりを目標に掲げております。

  宮城県内におきましては、8市町25カ所でセンターを設置しております。

  本町におきましては、平成31年度中に保健福祉課内に設置する方向で、検討しているとこであります。本町の担当であります保健福祉課と子育て支援課は、地域福祉センター内にあり、他市町に比べ連携が取りやすい環境にありますので、町民にとって足を運びやすいセンターの設置を目指していきたいと考えております。

  また、センター設置に先駆け、子育て支援のため新規事業とし、「新生児聴覚検査」「産後ケア事業」「妊婦歯科健康診査」の助成を行い、心身の健康づくり推進や保護者の経済的負担の軽減を図ってまいります。

  次に、第3点目、「子どもの心のケアハウス支援事業」についてお答えいたします。

  議員ご存じのとおり、今回取り組む事業については、不登校などの状態にある児童・生徒の心のケア対策のため、県の支援事業を活用して行うものであり、子ども達や保護者が気軽に相談できるよう、学校外にケアハウスを開設し、専門の相談員等が対策にあたるものであります。

  まず、本町の現状についてでありますが、町内小中学校合わせて、不登校の児童・生徒が19人、また、相談室などの別室登校を含む不登校傾向にある児童・生徒が18人の合計37人となっており、近年、特に中学校で増加傾向となっております。その原因は、情緒不安、無気力、親子や友人関係のトラブル、学業不振など様々であります。

  次に、ケアハウスで行う事業概要についてでありますが、設置場所は、蔵王病院の医師住宅を予定しており、そこでは、所長を兼ねるスーパーバイザー1名とコーディネーター3名の計4名が交代で常駐し、相談業務や家庭訪問、各小中学校やセンターでの学習支援などの業務に対応してまいります。

  ただし、医師住宅の耐震診断、及び改築工事が終了するまでの期間は、文化会館の一室において、これらの業務にあたることにしております。

  なお、今議会に、条例制定の提案をしておりますので、対象となる児童・生徒やセンターで行う事業内容について、改めて説明をさせていただきますので、ご理解賜りたいと思います。

  次に、第4点目「文化財保護分野について」お答えいたします。

  はじめに谷地遺跡の発掘調査業務の成果並びに今後の活用についてお答えいたします。

  谷地遺跡につきましては、平成23年から発掘調査が始まり、平成31年度においては発掘調査報告書をまとめることとしております。調査報告書の概要は、1,800ページほどで6冊に分かれたものを400部作成するものであります。

  発掘調査の成果としては、大きく4点あげられます。第1に、谷地遺跡が「縄文時代中期の大集落」「500年続いた縄文ムラ」だったことが判明しました。これは、住居跡14軒、食糧貯蔵穴56基、もの捨場11カ所などが発見され、膨大な量の縄文土器、石器、土偶などが出土し、判明したものです。第2に、「東日本一帯の人と文化の交流拠点」だったことが判明しました。これは、出土した石器や土器の材質が、関東、北陸、北海道などの遠方にしかないものであったからです。第3に、「縄文人たちの祈りと祭りの場」だったことが判明しました。これは、発掘調査では破格となる140点もの土偶をはじめ、様々な祈りの道具が出土したためです。土偶のなかには、貴重なものが多く存在しております。第4として、「博物館レベルの遺物を大量保有する」ことになりました。縄文土器200点以上、石器1,800点以上の保有となります。

  今後の利活用についてですが、400部作成する成果報告書は、300部を教育・文化学術機関に提供し、50部保管用として50部を頒布する予定です。また、今後は、谷地遺跡発掘調査の成果を一般町民の方に知っていただくため、中・長期的に成果の活用を考えていきます。

  平成31年度事業としては、東庁舎ロビー又は、ございんホール2階通路で「常設の谷地遺跡調査成果ギャラリー」を開設します。その他、パンフレット制作や担当職員によるセミナー、学校への出前授業などを通じて、谷地遺跡の発掘調査を広く周知活用していきたいと考えております。

  次に、第5点目、「循環型地域社会を目指しての施策について」お答えいたします。

  本町は、平成21年6月の世界環境デーに合わせ「環境保全宣言の町」を宣言し、環境の保全と創造に取り組んで参ったところであります。

  これまでの取り組みは、「住宅用の太陽光発電システム設置」や「指定避難所用の太陽光発電システム設置」に対する補助金交付制度を創設したほか、災害時に防災拠点となる公共施設等に「太陽光発電設備と蓄電設備」を設置するなど、行政による率先実行と、再生可能エネルギーの普及と促進を推進してきたところであります。

  また、「みやぎ環境交付金」を活用し、教育施設や児童館、総合運動公園の照明器具を環境対応型に交換するなど、環境負荷の少ないまちづくりにも取り組んでいるところであります。

  「蔵王町環境基本計画」においても、太陽光発電システムの普及・促進を重点的な環境指標の一つとしているところであり、昨年組織した「蔵王町環境政策検討委員会」において、他の環境指標を含め、達成度や今後の展開などについて議論したところであります。

  今後も地球温暖化対策に安定的なエネルギー確保のため、これまで町が取組んできた、省エネルギーや太陽光発電システムの普及・促進を行うとともに、民間事業者が行う本町の地形や気候そして地域特性に応じた再生可能エネルギー活用事業へのかかわりと、本町への再生可能エネルギー導入事業のあり方についても検討してまいりたいと考えているところであります。

  以上申し上げまして答弁とさせていただきます。

議長(佐藤長成君) 松ア良一君。

5番(松ア良一君) 大変丁寧な答弁をいただきまして、ほぼ満額いただいたような答弁の内容でございますけれども、何点か確認だけさせていただきたいと思います。

  第1点目の介護リスク等を減らす予防ということでこれまでもいろんな取り組みをなされておりますし、先ほど町長答弁にもございましたように、県内でも一、二番ほど安い。前回の議会の勉強会の中でも4,000円ちょっとぐらいと言ったら、随分安いですね、そんな声も上がったぐらい。本町はそうした介護予防については、これまで特段の取り組みをなさっているのかなということでございます。

  最近、いろんな方とお話しする中で、やはりどうしても65歳を過ぎてくると、筋力も弱ってきたり、あるいは活動も余りないために食欲の制限もしていく、あるいは社会から離れていくという部分もあって、地域あるいは社会との関係性も離れていく、こういった3つの観点があって、どうしても虚弱体質になっていく、そういう傾向があると、こういうことで、これは広報にも健康が第一というところのコーナーで2回ほどここに触れておりますように虚弱体質、フレイルということで掲載がございました。それをちょっと覚えていたものですから、こういうことで本当に年老いてだんだん健康体を損ねていくというのは、当たり前なんだと、こういう認識があったわけですけれども、ただ、そういう65歳を過ぎて、年齢が過ぎていくにしてもある程度は可逆性、いわゆる頑張ればそうしたところに戻せて、ゆっくり老いていく、年を重ねていく、そういう上手な生き方につながっていく、こういう新しい概念がそこで書いてございましたので、こういった概念も根底にいろんな活動をやっていく上に、この前も講演会、参加させていただきましたけれども、講演会やってその後に運動をやる。非常にいい取り組みの内容だなと。次の会のときも行きましたら、同じように先ほど町長から紹介ありましたように、講演と運動を重ねていく、こういう取り組みって非常にいいなと、こういうふうに感じております。

  こういったことも考えながら、やはりこれからの健康づくりに当たっては、意識をどう持っていただくか、概念としてこういう新しいフレイル、虚弱体質になっていくのは、そういった人との交流が少なくなっていく。あるいはそれがないために食事を減らしていく。お昼はパンだけですよとか、そういうお話もときどき聞きますし、そういったところをやっぱり変えていかなきゃだめなわけなんですけども、そういったこれから介護予防事業に取り組むに当たっては、そういう虚弱体質になっていく、そういう概念を周知していく、わかっていただく。その上でこれまでのいろんな取り組みに参加なり、頑張っていく、このようにしたほうがいいのではないかなと、そういう概念に基づいてお話をさせていただきましたので、今後、そうした新しい概念に基づいた積極的に取り組めるようにフレイルの周知であったり、チェックシートによるそうした介護リスクを減らすための取り組みにつながるような、そうした介護予防をやっていただきたいものだなと、こういうことで質問させていただきましたので、この辺の考え方についてお伺いしておきたいと思います。

議長(佐藤長成君) 町長。

町長(村上英人君) 松ア議員が最後にこういったことをやっていただきたいんだねという言い方だったんですが、実は私、この介護保険の関係で、予防の関係で蔵王町が県内の市町村の中で蔵王町が取り組みがすばらしいということで、私がそこの首長が発表してほしいということで、当然、村井知事を初め、そうしたいろんな県内の各かかわりのある団体です、医師会から歯科医師会から全部いろんな各団体なんですが、そこで蔵王町の事例発表をさせていただいたんですね。それだけ蔵王町が地域ボランティアの皆さんと、そして、地域の皆さん、そこにあるはつらつ長寿支援、温泉で・い〜サービスだとかも含まれるわけですが、やっぱりそうやって地域とボランティアの皆さん、このあがらいんかふぇでもそうなんです。地域の皆さんがやって、そして、5つのコースを町も応援してあげながら、そして、皆さんで歩け歩けをやったり、そういったことでさっきお話ししたわけでありますが、そういった面では筋トレの関係もたくさんいろんなこの介護予防の関係を蔵王町としては積極的にやっているんですね。

  ですから、ここでちょっと足りないのが、実は内部でもこの前も話した、去年から話してるんですが、やっぱり蔵王町に温泉プール、温泉でなくて温水プールあるわけですから、6月から9月までできるんで、やはりわざわざ大河原に年配の方々が行かなくてもあそこでやれるように課と課が連携してプールを活用するようにということでお話をしておったところでありますので、できるだけその辺の横の連携をとりながら、できるだけ子供たちが活用しない平日、そういった年配の方々が、負荷がかからないわけですからそういったプールの中というのは、ですから、そういったところを活用させるようにしていきたいというふうに思っております。

  そういったことで、県内ではいち早くそうやって蔵王町はモデルとして発表もさせていただきながら、そして、さっき言ったように、Tシャツをつくったり、あとジャンパーもつくって、そして、サポートの人たち、皆さんが歩くときのそういったものを購入しています、私も購入していますが、松ア委員も購入してひとつ実践をぜひ、購入されました、やはりそういったことで購入しながら蔵王町が他町と違うことをぜひひとつ体験していただければというふうに思っています。

議長(佐藤長成君) 松ア良一君。

5番(松ア良一君) 大変ありがとうございます。先ほど町長がおっしゃられましたように、やはり健康面については横断的に連携をとりながらやっていく、そうした中でも、やっぱり自分の健康は自分でつくるものだと。地域との関係性もよく深めていく。こういった流れについて介護予防に全体的なつながる考え方なのかなというふうに思いましたので、こういう新しい概念も必要かと、このように思いましたので質問をさせていただきました。

  次に、子育て世代包括支援センターについてお伺いいたしたいと思います。

  先ほど長い答弁の中でなかなか覚えていられませんので、同じようなことを聞くかもしれませんのでご容赦いただきたいと思います。

  体制的にはほぼでき上がりつつあるとお話をいただきましたし、包括支援センターも母子保健と子育て関係が一体になっていくというふうなお話もございましたとおり、そうした高齢者は切れ目のない支援する、提供する体制を構築していくことにあるんだと、このような流れになってございますけれども、本町の事業計画の策定の中でも、今後、そうしたところは充実させていただけるのかなというふうに思っておりますけれども、今、町長がおっしゃられたとおり、新たな体制に向かっては、いわゆる包括支援センターとしての体制づくり、この辺のいわゆる保健師であったり、助産師であったり、看護師であったり、ソーシャルワーカーであったり、こういった職員の職種ごとの配置状況、これについては充足されているのかどうなのかなと、こういった関係についてお伺いしておきたいなと思います。

  先ほどすぐ隣なのですごく連携はできるよと、こういうお話もいただいて、ワンストップにつながっているんだと、こういったお話もございましたけれども、改めてその辺についてお伺いしておきたいと思います。

議長(佐藤長成君) 町長。

町長(村上英人君) 1つは、基本的なあれでありますが、この平成28年6月に母子保健法というのが改正されたわけですよね。これが改正されて市町村は必要に応じて子育て世代の包括の支援センターを設置するように努めなければいけないということで、じゃ、子育て世代の包括支援センターとは何かというと、さっき言ったように、児童虐待の予防、あとは乳幼児等の生活の質の改善、連続的、継続的な支援をやっていかなければいけないんだということが国のあれでなったんですね。ですから、そういったことを蔵王町も今年度でありますが、今年度、保健福祉課と子育て支援が地域センターにありますから、そこでお互いが連携できる、そういった意味ではよそと違って、よそは別々なんですね。そういった面では、蔵王町が一番連携しやすい環境だろうというふうに思っています。

  そういったことで、あとは人の充足の問題ですが、助産師は蔵王町ではいないんです、実は。ただ、臨時で赤ちゃんをずっと臨時の助産師さんに見てもらっております。そういったことで、正職ではないんだけども、全部町内の臨時の助産師さんに対応してもらっていると。そういった意味で、私はカバーできているかなというふうには思っております。

議長(佐藤長成君) 松ア良一君。

5番(松ア良一君) ありがとうございます。ここ二、三年で本当に体制づくり、非常に速いスピードで取り組んでいただいたのかなというふうに思っていますので、ぜひ今後ともそうした観点の中から切れ目のない細やかな支援体制をさらにつくっていただきたいなと、このような思いでございます。

  次に、移ってまいりたいと思います。子どもの心のケアハウス支援事業についてでございますけれども、本当にいじめが大変大きな社会問題化しておりますけれども、いじめのほうが100%悪いわけでございますけれども、本当に子どもの心のケアハウスについては、これまでのけやき教室とか、そうした部分については引き継いでいただいて、そして、心のサポート機能であったり、あるいは適応機能、学校に来られるように、あるいは学習支援のサポート事業であったり、こういった3点セットで今後も取り組んでいくというふうになるのかなと思っておりますけれども、1点だけ先ほど町長のほうから詳しく説明いただきましたので、まずは将来的に長引いていく可能性があるのかなという子供さんもいるのかなというふうにちょっと思いますと、やはりその辺は先ほどおっしゃいましたように、横断的にそれらを、例えば学校卒業してもサポートしていくような、そういう体制づくりもそこにあってもいいのではないかなと。ちょっとこれから外れるかもしれませんけれども、今後のことを考えると、そうした長い意味での連携、情報共有、そうしたものというのは大切なのかなというふうに思っておりますけれども、その辺の考え方についてお伺いしておきたいと思います。

議長(佐藤長成君) 町長。

町長(村上英人君) 実は今回の子供の心のケアのあれで人数が大分多くなったなというふうに、多くなったというか、私も驚いているんです。急にやはりこうやって、それだけ社会の情勢なのかなというふうに思ってきたりしているんですが、ただ、こうやって県の補助をいただきながら、鉄は熱いうちに叩けという言葉ありますから、やっぱり子供も放っておいてはいけないと思うんですね。

  ですから、そういった面では蔵王町として、これは教育長と話をしながら進めているわけでありますが、もうすぐに去年、この話が夏ぐらいに出てきたんで、ですから、すぐに県の補助を活用しながら、当然、ご存じのとおり、費用かかるわけですから、人件費も。ですから、補助がなくなった場合でも、やっぱりこれはまず1つはすぐに対応できる。そして、子供たちが心を、自分の苦しんでいる心を出せるような環境の場というのが必要だと思うんですね。そういった意味では、中学校とか小学校の保健室の中ではなかなか難しいだろうということだと思うんです。そういった面では今回、ちょっと耐震の問題もありますけれども、さしあたりございんで、あとは目の届きにくい場所できちんと対応していきたいというふうに思っています。

  それに過ぎたら大人になってもうちに閉じこもる方もたしかに町内でもおりますし、でもそこに当たっても保健福祉課が窓口でいろんなそういう団体のそういった方々の対応策っていうのあるんですね。そういった対応の仕方と、継続してそういった方々が子供たちと一緒に大人が足を運べる環境でいいのかどうかということは、その辺、ちょっと今、初めての質問でもありましたし、その辺、今後の勉強として、お聞きだけさせていただきたいというふうに思います。あくまでも今回のサポーターは、蔵王学びセンターというのは、小学校の子供と中学校の子供、この小中に関してということであります。

議長(佐藤長成君) 松ア良一君。

5番(松ア良一君) ありがとうございます。大きくといいますか、いろんな形で社会的に今そこからずっと推移していくと、大きな問題にもなっておりますので、その辺の前段としてそうしたところからずっと移行していくわけですので、そうした考え方についてお伺いしたところでございます。

  あと、町長のほうから県の事業も同じですと、32年度で終わるような予定になっておりますので、そうしたところも今後も引き続きやっていくと、このような答弁いただきましたので、この辺は安心するところかなと。

  本当に居場所づくりが非常に大事なのかなと。誰でも、きみでも来られるよ、誰ひとり残さないよ、そういう考え方に基づいてこうしたケアハウスというのは、非常に今後、重要になってくるのかなというふうに思っておりますので、大変苦労の多い仕事でありますけれども、ぜひともこれからも引き続き頑張っていただきたいなと。町長のほうから答弁いただきたいと思います。

議長(佐藤長成君) 町長。

町長(村上英人君) 全く松ア委員、教育民生常任委員会の皆さんが今回の総括のあれでありますが、全く私、これ物すごく私も個人的にあれなんです。ですから、本来は国が補助金を出さないということはおかしいと思うんですよ。今、これ社会問題になっているんですね。ですから、私は今回、役員会を3月に町村会の正副会議がありますが、そういう点、やはりこれを国に全国町村会で動いて補助金を出させるような形を、これは私たちの町だけではなくて、宮城県だけの問題でなくて、もうこのように社会情勢がたくさんこういった中で、やはり国が子供たちを守っていく、そういったことに国も大きな関心を持っているわけでありますし、これに助成を出していくようなことを全国町村会として、あと市長会、あわせてこの3団体、知事会も動かして蔵王町から動かしていきたいと思っています。公明党さんもぜひひとつお願いいたします。

議長(佐藤長成君) 松ア良一君。

5番(松ア良一君) 大変激励いただきまして、ありがとうございます。本当に非常に、先ほど37人という報告いただきましたけれども、内容はさまざまなのかなと。それらを本当にどう結びつけていくのか、来られる場所があるよ、こういうふうな安心感を与えて来られるような環境の場所ですか、これが大事なのかなと思っておりますので、ぜひともこの辺をお酌み取りいただきまして今後、取り組んでいただければ、このように思います。

  時間も大分回ってまいりましたので、先を急ぎたいと思います。

  文化財保護と活用については、先ほど町長のほうから詳しく、また谷地遺跡についてもかなり文化的にも、あるいはほかの文化資源に対するそうした遺物に対しても非常に関心を持っていただいている内容のものが多く出ていると、このような答弁をいただいたところでございますけれども、今後については今ある施設を活用しながら常設展示も考えていきたいと、このような答弁をいただきました。

  大変恐縮なんですけれども、今ある遺徳記念館とか、こういったところの資料についても展示されている中は大分年数たっている中で傷みがかなりひどくなってきているのかなと。そうしたところについては、やはりこれを文化的にやっていくとなってくると、かなり予算もそこにかかってきますし、なかなか踏み込みがたいところではあるんですけれども、貴重な資料でございますので、これをどう、例えばデジタル化していくとか、何らかの、やっぱり後世に残していくような取り組みをしていかないとこれが朽ちてしまうということにならないのかなと、こういう心配もございまして、この中にちょっと入れさせていただいて、怒られるかもしれませんけれども、そういった考え方について、今後の考え方についてお伺いしておきたいと思います。

議長(佐藤長成君) 町長。

町長(村上英人君) ちょっと離れてくるのかなというふうに、ちょっと詳細に入っちゃっているのでね、多分小野訓導の遺徳記念館のことを、顕彰館を指しているのかなというふうに思うんですが、そういうことでしょうか。今の段階でそこまでちょっと入っていないです。確かにデジタル的な形で、やっぱりあそこも、そして、100年を迎えようとしてますから日焼けだとか電気焼けもありますし、その辺、ちょっと検討しながら、県の交付金というか、あれありますからそれを活用しながら、ちょっとまずどういった電灯でどういった保存方法が、明るさが一番やれるのか、その辺もちょっと勉強しながら教育委員会と担当課と相談しながら、ちょっと横の連携とりながらやってまいりたいというふうに思っています。ありがとうございます。

議長(佐藤長成君) 松ア良一君。

5番(松ア良一君) 済みません。関連とはいえ、少し逸脱したような感じがあるところでした。申しわけございませんした。この辺についても、非常に地域の文化といいますか、そうした歴史を残していく、こういう活動にもつながりますので、ぜひともその辺については、今後、検討いただければと、こんな考えでございます。

  最後に移りたいと思います。循環型地域社会への施策についてということでございます。質問の中にも組み込みましたけれども、非常に本町の場合は、太陽光発電に対する取り組み、補助金が高くて非常にこれまで多く設置してきた傾向がございますけれども、ただ、ここに来て非常に一般家庭に対する負担も大きいということで買い取り額が非常に下がってきているんですね。

  そういった中で、今後、町としても、先ほど環境基本計画というお話しございましたとおり、その中には、再生エネルギーの利用促進については小水力発電であったり、風力発電、温泉熱やバイオマス、こういった発電の設備の導入の支援も考慮に入れていく見解がございます。その辺についての考え方、あるいはこのごろ、目にするのは、先導的なエネルギーの推進、このようなことで書いてございますけれども、先導的といいますと、一般家庭にも及ぶ内容なのではないかなと、このような考え方を持ったものですから、その辺について改めてお伺いしておきたいと思います。

議長(佐藤長成君) 町長。

町長(村上英人君) 自然エネルギーの関係なんかだと、蔵王町では、蔵王のこういった一つの火山のエネルギーもありますでしょうし、あとは水力だとか、あとはこの澄川の用水路に対しての太陽光だとか、ちょっと企業からいろんなアプローチあります、今。

  ただ、あくまでも国定公園の中なのでいろいろと制限もあるんですね。ですから、民間からはお話しありますが、町が積極的にそれに取り組んでいくかということは考えていないです、現段階では。あくまでも蔵王町の皆さんが太陽光を設置する。大分価格も下がってきたからということでそれの関係があるのかないのかはまた別として、他自治体はやめているところもあるんですね。だけども、うちでもいろいろ検討させてもらっているんですが、これは継続していきましょうと。そして、それがいわゆる移住対策、移住というか、新規に蔵王町に住んでもらえる、そういう環境づくり。ですから、料金に関係なく、1kwh当たり30円割ったか割らないかぐらいだと思いますが、そのぐらいの大分価格が低迷してきていますが、でも、皆さんが求める方々が多いわけでありますし、蔵王町としてはそっちのほうに継続しながら対応していきたいというふうに思っております。

議長(佐藤長成君) 松ア良一君。

5番(松ア良一君) ありがとうございます。今、いろんな形で先導的なエネルギーということで、住宅型ですと、蓄電型が多くなってきている、こういう傾向がございますので、そうした中で取り組んでおられるところもございますので、先導的なエネルギーの推進については、そうした蓄電型ということも考えられるのかなというようなことでちょっと質問させていただきました。この辺についてもう一回だけ答弁いただいて終わりたいと思います。

議長(佐藤長成君) 町長。

町長(村上英人君) 今のところ、蓄電型のあれというのは考えておりませんが、確かに最近、新規大手ハウジングメーカーというか、大手、そういうハウスメーカーなんかでそういったところを入れながら、そして、新築に入れているところもありますが、蔵王町として今のところ、考えていないんですが、環境基本計画の中を少し検討しながら、ただあくまでもそこまで認める方がいるかということと、もう一つは、補助金の額の問題にもなるんですね。いや、そこまでやれば、本当にすばらしい、蔵王町はすばらしいと、こう言われます。ただ、いろんな面をにらめっこしていかないといけないと思うんですね、財政の問題を。ですから、環境基本計画の中ではいろいろ調べてみたいとは思いますが、今、この場で、「はい」とは教育民生常任委員会の皆さんに出せないというところであります。

議長(佐藤長成君) 松ア良一君。

5番(松ア良一君) 大変ありがとうございます。今後の考え方を見れば、環境基本計画においても、やはり30年度に見直しをして31年度からと、こういう基本計画になっておったものですからそのことについて伺ったところでございます。

  ぜひ定住・移住につながるような環境政策のあり方をさらに検討していただきたいと思います。終わります。

議長(佐藤長成君) 以上で、代表質問を終わります。

  昼食の時間、50分ほどずれ込みました。協力に感謝申し上げます。

  以上をもって、本日の日程は全部終了いたしました。

  本日はこれをもって散会いたします。

  大変お疲れさまでございました。

     午後0時51分 散会