平成23蔵王町議会定例会9月会議

                                           

平成23年9月6日(火曜日)

                                           

     出席議員(14名)

     1番  相 原 八 男  君       2番  外 門   清  君

    5番  水 澤 智 孝  君       6番  大 沼 昌 昭  君

    7番  尾 関 定 法  君       8番  松 ア 良 一  君

    9番  佐 藤 長 成  君      10番  高 橋 好 夫  君

   11番  村 上 輝 雄  君      12番  川 村   仁  君

   13番  平 間 武 美  君      14番  馬 場 勝 彦  君

   16番  福 地 敏 明  君      17番  村 山 一 夫  君

                                           

     欠席議員(1名)

    15番  鈴 木 設 雄  君

                                           

     説明のため出席した者

町長

 

村 上 英 人  君

副町長

 

小 熊 久 男  君

会計管理者

会計課長

 

大 沼 芳 国  君

総務課長

 

我 妻   敦  君

防災専門監

 

小 島 一 利  君

まちづくり推進課長

 

齋 藤 俊 一  君

町民税務課長

 

村 上 重 吉  君

環境保全専門監

 

岩 渕   明  君

保健福祉課長

 

山 岸 利 男  君

農林観光課長

農委事務局長

 

佐 藤 雄 司  君

建設課長

 

佐 藤 則 之  君

上下水道課長

 

我 妻   一  君

病 院 事 務 長

 

山 家 義 春  君

教育長

 

佐 藤 茂 廣  君

教育総務課長

 

高 野 正 人  君

生涯学習課長

 

菅 野 和 茂  君

代表監査委員

 

小 原 研 一  君

農業委員会長

 

平 間   博  君

選管委員長

 

丹 野 政 博  君

                                           

     事務局職員出席者

事務局長

 

齋 藤 英 之  君

書記

 

村 上 惠 造  君

                                           

     議事日程 第1号

 

平成236日曜日)    午前10時00分  

 

日程第 1 会議録署名議員の指名

 

 日程第 2 会議日程の決定

 

日程第 3 諸般の報告

 

日程第 4 行政報告

 

日程第 5 所管事務調査報告

 

日程第 6 議案第54号 平成22年度蔵王町一般会計決算につき議会の認定を求めることについて

 

日程第 7 議案第55号 平成22年度蔵王町国民健康保険特別会計決算につき議会の認定を求めることについて

 

日程第 8 議案第56号 平成22年度蔵王町老人保健特別会計決算につき議会の認定を求めることについて

 

日程第 9 議案第57号 平成22年度蔵王町宮財産区特別会計決算につき議会の認定を求めることについて

 

日程第10 議案第58号 平成22年度蔵王町公共下水道事業特別会計決算につき議会の認定を求めることについて

 

日程第11 議案第59号 平成22年度蔵王町介護保険特別会計決算につき議会の認定を求めることについて

 

日程第12 議案第60号 平成22年度蔵王町後期高齢者医療特別会計決算につき議会の認定を求めることについて

 

日程第13 議案第61号 平成22年度蔵王町国民健康保険蔵王病院事業決算につき議会の認定を求めることについて

 

日程第14 議案第62号 平成22年度蔵王町水道事業決算につき議会の認定を求めることについて

 

                                           

     本日の会議に付した事件

 議事日程のとおり


     午前10時0分  開

議長(村山一夫君) 皆さん、おはようございます。

  きょう、このごろ本当に秋らしくなってきたのかなと思うところでございますが、国の首相もかわりまして、本当にこの新しい首相が何をやるのか、そういうものが今間もなく見えるのかなと思っているところでございます。

  そしてまた、原発事故そのものに対してもいろいろな影響が出ている。風評被害、そういうものも出ているところでございますが、本当から言いますと私も農水大臣に会ってきたときは、いろいろな測定器を各自治体に1個ずつでも欲しいものだなと言ってまいったところでございますが、これが3,000万円から7,000万円、約8,000万円、そういうものは自治体にやっても使い切れないんだろうというような話もございましたが、今になってみますと本当にそういうものがあればなというものが、私としてもつくづく考えるものでございます。私が行ったのは6月6日でございましたが、その後に次から次へといろいろな放射能問題が出てきておるところでございます。そういうものに対しても何の対処もなかなかいかないというようなことでもありますから、本当に情けないことであるなと思っているところでございます。

そしてまた、観測史上世界で4番目だった3月11日の地震、いまだ余震が見られておるところでございます。誘発地震が続いており、地盤沈下は岩手県で2メートルほど、ところが宮城県や茨城県では隆起が1メートルほどあったところもあるというような、そういう現象であり、本当に誘発地震、そういうものに対してこの日本中がどういう状態になるか、地形がどう変わるかと言われるぐらいの地震になっているのかなと思うものであります。

本日は、議案第54号から第80号までの27件を審議するわけでございますが、皆様方は本当にこの我が町をよくするための議員であろうと思いますから、本当に慎重審議され、「議会は変わった」と言われるような審議をしていただければなと思うものであります。そういうことを願いながら、本日の開会に対してのごあいさつにかえさせていただきます。本日は大変御苦労さまです。

  本日9月6日は休会の日ですが、議事の都合により、特に平成23年蔵王町議会定例会9月会議を再開いたします。

  これから本日の会議を開きます。

  ただいまの出席議員は14名であります。

  15番鈴木設雄君は欠席の届け出があります。

  定足数に達しておりますから、議会は成立いたしました。

  本日の議事日程は、お手元に印刷配付のとおりであります。

日程に従い議事を進めます。

                                           

     日程第1 会議録署名議員の指名

議長(村山一夫君) 日程第1、会議録署名議員の指名を行います。

  本日の会議録署名議員は、会議規則第118条の規定により、14番馬場勝彦君、16番福地敏明君を指名いたします。

                                           

     日程第2 会議日程の決定

議長(村山一夫君) 日程第2、定例会9月会議の日程を議題といたします。

  お諮りいたします。今定例会9月会議の日程につきましては、別途お手元に配付のとおり、議案等の審議の関係上、本日から21日までの16日間としたいと思いますが、これにご異議ありませんか。

     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

議長(村山一夫君) ご異議ありませんので、今定例会9月会議は本日から21日間までの16日間とすることに決しました。

                                           

     日程第3 諸般の報告

議長(村山一夫君) 日程第3、諸般の報告をいたします。

  本定例会9月会議に、町長から議案第54号から議案第80号までの27件が提出され、これを受理しておりますので報告いたします。

  次に、議案第74号について町長より訂正の申し出がありましたので、これを受理し、お手元に配付のとおりであります。

  次に、総務経済常任委員会並びに教育民生常任委員会において所管事務調査を行いましたので、その調査結果、報告についてはお手元に配付のとおり各委員長から報告があります。

  次に、代表監査委員から例月出納検査結果の報告並びに両監査委員から定期監査の結果についての報告がありましたので、お手元に配付のとおりであります。

  次に、町長から健全化判断比率及び資金不足比率について監査の意見を付して報告がありましたので、お手元に配付のとおりであります。

  次に、馬場勝彦君から仙南地域広域行政事務組合議会の報告がありましたので、お手元に配付のとおりであります。

次に、松ア良一君から宮城県後期高齢者医療広域連合議会の報告がありましたので、お手元に配付のとおりであります。

次に、村上輝雄君並びに佐藤ゆり君から、蔵王町農業委員会総会の報告がありましたので、お手元に配付のとおりであります。

次に、7月25日から27日まで、8月26日、27日に、お手元に配付のとおり議員を派遣したので報告いたします。

  次に、本定例会9月会議に説明員として出席を求めた者の職氏名については、一覧表としてお手元に配付のとおりであります。

  次に、町長からあいさつの申し出がありますので、これを許します。町長。

     〔町長 村上英人君 登壇〕

町長(村上英人君) 皆さん、おはようございます。

  定例会の9月議会の会議の開会に当たり、一言ごあいさつを述べさせていただきます。

  議員の皆様には本日から21日までの日程で議案等の審議をしていただくことに感謝と御礼を申し上げる次第であります。

  先週から台風12号が日本列島に接近し、北上し、各地に大きなつめあとを残し、本町では大雨などの被害が心配されましたが、幸い本県を通過することなく、安堵したところであります。

  東日本大震災から間もなく半年が過ぎ、町内の復旧対策はまだ途中でありますが、防災に対する意識の高揚を図るため、9月4日には蔵王町消防演習を開催させていただいたところであります。消防団員や婦人防火クラブ員、出席された町民とともに改めて防災対策の重要性を認識し、万全を期していくことを確認したところであります。

  また、8月末から蔵王町行政懇談会を町内5地区で開催させていただきました。大震災の復旧や支援状況などを町民に説明し、要望などを聞くために行ったものであります。出席されました町民からは、「道路などの復旧工事が遅いのではないか」とか「放射能は大丈夫なのか」など厳しい意見も出され、今後意見・要望を参考にしながら、町民生活に不便をかけないよう対策を進めてまいりたいと思っております。特に実りの秋を迎える本町の米やナシ、野菜などへの放射性物質が心配されるので、安全・安心できるよう行ってまいりたいと思っております。復旧工事の状況につきましても、後ほど詳しい内容を行政報告をさせていただきたいと思っております。

  国においては野田内閣が9月2日発足し、大震災の復旧・復興と福島第一原発事故の収束を最優先課題にあげられており、町に対する各種補助をはじめ、各施策について早急に取り組んでいただきたいと思っているところであります。

  さて、今定例会でありますが、審議をお願いする件に関しましては議案第54号から第80号まで、人事案件8件、条例改正2件、一般会計及び特別会計の決算と補正予算17件の計27件であります。どうか慎重ご審議の上、原案どおりご同意、ご承認、そして可決決定くださいますようよろしくお願いをいたしまして、開会のあいさつとさせていただきます。

議長(村山一夫君) 以上で諸般の報告を終わります。

                                           

     日程第 行政報告

議長(村山一夫君) 日程第4、行政報告があります。町長から報告願います。

町長(村上英人君) 行政報告を申し上げさせていただきます。

  初めに、東日本大震災による災害復旧の進捗状況についてご報告を申し上げます。

  災害復旧事業査定状況につきましては、農業用施設においては査定申請箇所15カ所、国庫補助申請見込額1億5,600万円として査定を申請し、現在6カ所の査定を終了しております。申請額は4,418万円に対し決定額4,362万円で、査定率98.7%となっております。残りにつきましては10月ごろまでに査定を受ける見込みになっております。

  林道施設につきましては、査定申請箇所5カ所、申請額8833,000円として7月26日に査定を受け、決定額883万円で、査定率99.9%であります。

  町道施設につきましては、査定申請箇所46カ所、国庫補助申請見込額5億3,700万円として5月24日から査定を受けて、現在24カ所の査定が終了し、申請額3億1,300万円に対し、決定額3億684万円で、査定率98.1%となっております。残りにつきましては10月ごろまでに査定を受ける見込みとなっております。これまでに17カ所の工事発注を行っており、残りにつきましても査定終了後早期発注を行い、復旧事業に努めてまいります。

  公園施設につきましては、総合運動公園の野球場施設につきましては7月27日に工事発注をいたしましたが、芝の張り替えのために24年2月までの工期が必要になっております。また、白山公園につきましては10月4日に査定を受けることになっております。

  次に、小中学校の災害復旧事業につきましては、円田小学校、平沢小学校、遠刈田小学校の3校の復旧工事につきまして7月13日に査定を受け、8月19日に工事を発注し、10月末完成を目指し施工中であります。

  円田中学校につきましては、7月11日に査定を受け、工事を3工区に分割し、発注しております。屋内体育館復旧工事につきましては7月6日に事前発注し、9月10日完成を目指し施工中であります。校門坂周辺土地整備及び校舎の復旧工事については8月19日に入札を行い、12月中旬完成を目指しております。

  また、宮小学校校舎、遠刈田中学校校舎、宮中学校設備につきましては、査定の申請をしておりますので、日程が決定し次第査定を受け、その後に発注する予定であります。

  次に、社会教育施設につきましては8月15日及び17日、宮城県庁において蔵王町ふるさと文化会館及び海洋センターの災害査定が実施され、結果はほぼ申請どおりの内容でお認めいただいたところでありますので、早期発注に努めてまいりたいと思っております。

  次に、2次避難者及び短期避難宿泊者の受け入れにつきましては、6月会議でも報告いたしましたが、災害救助法に基づくホテル・旅館等宿泊施設への2次避難者の受け入れにつきましては、町内宿泊施設の皆さんの協力を得ながら積極的に展開してまいりました。

具体的には、これまで町内8施設に石巻市、名取市、亘理町、山元町の2市2町から延べ1万563名の方々を受け入れしております。ピーク時には150名を超す2次避難者が遠刈田温泉に滞在しておりましたが、8月29日現在においては山元町と石巻市の合計22世帯、42名となっております。このことは、各被災市町村において仮設住宅等への入居が進んでいることの証であります。

  さらに、6月からは気温も上がり、避難者の方々の心身の健康管理と衛生環境の改善が急務となり、長期間の避難を希望しない方々に向け、平日の2泊3日を標準とした宮城県短期避難宿泊プランを8月末までの期間限定で、県と白石市、蔵王町、川崎町、鳴子町、仙台市の県内5地区の受け入れ市町で実施しております。

  町では、6月12日から県内第1号の受け入れを開始して以来、石巻市、気仙沼市、東松島市、女川町、山元町の3市2町から370世帯927名の方々が、9施設の温泉につかりながら心身をいやしていただきました。今後も2次避難されている方々や短期避難の方々が一日も早く元の生活に戻ることができるように、各課連携のもと、各自治体と密接に連絡を保ちながら推進してまいりたいと思っております。

  次に、東京都ヘブンアーティスト事業の支援につきましては、東京都では本年7月から都が有する芸術文化を活用した東日本大震災の被災者支援事業として、大道芸の公演を通した「ヘブンアーティスト事業」を開始いたしました。この事業は、東京都が認定した大道芸人公認制度の資格を持つ優れた大道芸人(ヘブンアーティスト)を被災3県の市町村に派遣し、その公演活動を通して被災者の心をいやす取り組みを行うことにより、復興への支援とするものであります。

  町では、例年開催していた「大道芸フェスティバルinとおがった」の縁があることから、7月に東京都の正式な協力要請を受けて、宮城県内での公演実現に向けた被災市町との詳細な調整等を進めているところであります。その結果、きょうまでプレ公演として7月30日から8月1日にかけて名取市、山元町、女川町の1市2町で実施したほか、本公演第1弾として8月7日から9日にかけて山元町、岩沼市、亘理町、名取市の県南2市2町で公演し、1,000名を超す方々が大道芸人のパフォーマンスを心行くまで楽しんでいただいたところであります。

  今後、仙台圏や県北部各地での公演実現を目指し、被災市町との日程調整等、東京都や関係者の方々との連携を密接に図りながら、町として可能な限り間接的な被災地支援策を継続してまいりたいと思っております。

  次に、被災住宅修繕工事費補助金の申し込み状況につきましては、被災の程度が一部損壊の住宅について、修繕に要した費用に対して上限10万円の助成を行う制度であります。町単独事業として6月議会でお認めいただいたもので、8月19日現在、一部損壊の罹災証明書発行件数は1,008件でありますが、8月末現在の申し込みは65件となっております。

  次に、被災住宅の応急修繕制度の活用状況につきましては、半壊以上の被害認定のあった住宅につきましては、当面の生活環境を確保するための応急修繕に対する限度額52万円の助成制度であります。8月19日現在、半壊以上の罹災証明交付件数は122件でありますが、8月末現在の申し込みは31件となっております。

  次に、みなし仮設住宅民間賃貸住宅活用につきましては、住宅に被害を受けた方々や、福島第一原子力発電所事故により避難を必要とする方々が独自に民間の賃貸住宅を確保した場合でも、仮設住宅とみなして家賃補助を出すものであります。これまで町内の賃貸住宅を仮設住宅扱いに提供できるよう広報号外や町公式ホームページで広くお知らせしておりました。8月末現在、県外から16世帯、県内から9世帯が町内の民間賃貸住宅をみなし仮設住宅として利用しております。

  次に、福島第一原子力発電所事故に伴う放射線の測定につきましては、5月16日から簡易型環境放射線測定器を用いて、町内の空中放射線量の測定を継続して行っております。

  測定場所は、役場前駐車場、牧草地、小学校、中学校、児童館、保育所、幼稚園、グラウンド、観光施設等、約60地点で測定を行い、その結果を広報ざおう号外、町ホームページ、役場玄関前などで公表掲載し、町民の皆様に数値をお知らせしているところであります。

  各地点での計測結果は、毎時0.1から0.3マイクロシーベルトの範囲であり、国の基準からしますと健康に影響を与えるレベルではないと考えていますが、安全を確認していくために今後も測定を続けてまいります。

  次に、県内産肉牛の出荷制限につきましては、7月13日に福島第一原子力発電所事故以降に収穫された稲わらを給餌した県内牛肉から高濃度の放射性セシウムが検出されたことから、7月28日付けで原子力災害対策本部長(内閣総理大臣)から県知事あてに、原子力災害対策特別措置法に基づく肉牛の出荷制限指示が出されておりました。以来、県内全域でと畜場に出荷するすべての種類の牛、県外に移動する12月齢未満を除く牛を対象とした出荷制限がなされる一方で、県と各市町、関係機関が一丸となり、制限解除に向けて全農家での調査や飼養管理の徹底、今後における安全管理体制の構築を徹底してまいりました。その結果、8月19日付けで原子力災害対策本部長から一部制限解除の指示が出され、ひとまず安心しているところであります。

  今後は県内産牛肉に対する消費者の信頼をいち早く回復すると同時に、一刻も早い肉用牛肥育農家への支援対策の充実や損害賠償金の支払い等に向けて、関係者連携のもとに取り組んでまいります。

  また、本町をはじめとする管内2市7町では、JAみやぎ仙南農協と共同で、原発事故農畜産物被害対策つなぎ資金利子補給を行うことで協議を進めております。

  加えて、県としても市町村などと連携した被害農家の救済策として、平成23年度東日本大震災による農業災害対策資金(出荷制限等対策経営特別資金)を創設し、被害農家への運転資金融資の実行利率を0%にするよう今議会の補正予算に提案しておりますので、よろしくお願い申し上げます。

  次に、水稲の放射能物質検査につきましては、各種農畜産物に対する放射能物質の影響が深刻化する中、県下全市町村で平成23年産米の調査を実施することとなりました。この調査は、国が定めた米の放射性物質調査の仕組みに基づき実施されるもので、収穫前の予備調査と収穫後の玄米による本調査の2段階で実施されます。

予備調査は、立毛段階での放射性物質濃度の傾向を把握するために行うもので、一定の水準(200ベクレル/キログラム)を超過した場合は、本調査の重点調査区域に設定されることになっており、本町では2地点で調査される予定であります。

  本調査では、収穫後の段階で放射性物質濃度を測定し、出荷制限の要否を判断するために実施されるもので、暫定規制値(500ベクレル/キログラム)を超過した場合は、昭和30年合併当時の旧市町村単位で出荷制限されるほか、予備調査と同様に一定の水準(200ベクレル/キログラム)を超過した場合は重点調査区域となり、再調査が行われます。再調査の結果、暫定規制値(500ベクレル/キログラム)以下の場合は販売可能となりますが、超過した場合は本調査の結果がすべて判明するまでの間は当該市町村全域で出荷制限となります。

  本町といたしましては、今後の進捗状況を的確に把握しながら、県やJAをはじめとする関係機関・団体と密接な連携を図り、生産者と消費者相互の不安払拭のため、より慎重に対応してまいります。

  次に、農畜産物等の放射性物質検査につきましては6月会議で報告いたしましたが、これまで町独自の調査及び県調査として原乳、ホウレンソウ、ツルムラサキ、梅の調査を実施しておりますが、放射性ヨウ素・セシウムともに不検出または基準値を大幅に下回る結果になっております。

  このほか、牧草においては5月18日から県内全域において乳用牛と肥育牛に対する牧草給与と放牧について自粛が要請されましたが、本町においては既に6月17日をもって自粛解除となっております。その後、県調査として8月2日に飼料用デントコーン、8月8日に町内の発酵粗飼料用イネ(ホールクロップサイレージ)の調査をした結果、不検出または基準値を大幅に下回る結果となったほか、8月22日には日本ナシの調査が実施され、放射性物質は不検出となり、大変安堵いたしたところであります。また、町独自として大根、里芋、リンゴ等の調査を予定しており、その結果については今後随時お知らせしてまいります。

  いずれにしましても、放射性物質の農畜産物等に及ぼす影響は計り知れないものがあり、一刻も早い事故の収束を願うものであります。

  次に、水道水の放射性物質検査につきましては、7月27日に上水道地区の平沢、曲竹、宮給水詮の3カ所から、簡易水道地区の北原尾、七日原、エコーランド、遠刈田、休養村、清水原、山水苑第一、山水苑第二水栓の8カ所、合計11カ所から採水した水道施設の水道水につきましては、測定分析を財団法人宮城県公衆衛生協会に委託いたしました。

  分析した結果、休養村給水詮からセシウム1340.4ベクレル/キログラム検出されましたが、食品衛生法の規定に基づく食品中の放射線物質に関する暫定規制値(200ベクレル/キログラム)を大きく下回っております。ほかのすべての水道施設の水道水からは放射性ヨウ素、セシウム134、セシウム137とも「検出せず」という結果でありました。仙南・仙塩広域水道南部山浄水場からも、いずれの放射線物質も検出されておりませんので、町内の上水道、簡易水道水は安心してご利用いただけるところであります。

  今後とも中長期的な水道水の安全確保に万全を期すため、月1回、遠刈田簡易水道のモニタリング調査を継続、公表し、安心して飲んでいただける良質な水の供給に努めてまいります。

  また、学校の屋外プールの水質サンプリング検査につきましては、県教育委員会が実施し、宮小学校で6月16日、7月17日、8月3日の3回測定を行い、放射性ヨウ素・セシウムとも不検出でありました。

  今回の東北地方太平洋沖地震による町税の減免受け付け状況につきましては、平成23年5月会議で減免条例をお認めいただき、半壊以上の被害者を対象として6月に減免申請を受け付けいたしましたところ、町民税では62件、減免額1941,000円、固定資産税では69件、減免額1567,000円、国民健康保険税では44件、減免額7974,000円、町税全体として175件、1,1482,000円の減免額となり、町税収入予算額の0.71%となっております。

  次に、総務経済部門の行政についてご報告申し上げます。

  交通死亡事故抑止対策につきましては、白石警察署管内ではことし2月に蔵王町宮で死亡事故が起き、3月に白石市小原で死亡事故があり、さらに7月27日に蔵王町遠刈田温泉の町道で高校生の自転車と大型バスが衝突し、高校生が死亡する事故が発生いたしました。これら3件の事故を受けて、管内で8月10日から9月9日までの間、交通死亡事故抑止緊急対策が推進されており、連日白バイによる警戒活動などが行われております。

  本町では、8月23日に交通安全協会や交通安全母の会との共催で、役場庁舎内において「交通死亡事故抑止特別緊急対策」蔵王町推進式を行い、事故を抑止するために町民への啓発活動を実施したところであります。今後も関係機関の総力を結集して、悲惨な交通死亡事故を抑止してまいります。

  次に、蔵王町体験交流活動推進につきましては、国では平成20年度から農林水産省、文部科学省、総務省の連携事業として「子ども農山漁村交流プロジェクト」を提唱し、農林漁家での1週間程度の自然体験や集団宿泊体験活動を通して、自立心や思いやりの心、規範意識等をはぐくみ、子供の成長を支える教育活動を展開しております。

  本町では、平成22年8月に町観光審議会に「教育旅行誘致推進策について」及び「着地(滞在)型旅行推進策について」の諮問を行い、平成23年2月に「農業と観光を基幹産業とする蔵王町の特性を大いに生かしながら、交流人口の増加を積極的に促し、地域経済活性化を図られたい」との答申をいただきました。

  本町においては、当初「(仮称)蔵王町子ども農山漁村交流プロジェクト推進協議会」を立ち上げることで準備を進めてまいりましたが、検討を重ねた結果、対象を小学生だけに限定しないで、もっと広範囲な活動展開を視野にしたほうがよいとの結論に達し、町内14関係機関・団体の皆様の賛同をいただき、8月9日、名称を「蔵王町体験交流活動推進協議会」として設立いたしました。今後、関係機関・団体等が一丸となり、町を挙げて小学生からシニア世代までを対象とした幅の広い有料での体験活動の開発と充実並びにその基本となる受け入れ体制の整備を図り、体験交流活動を積極的に推進し、交流人口の増大、ひいては地域活性化を積極的に推進してまいりたいと思っております。

  次に、教育民政部門の行政についてご報告申し上げます。

  平成2410月に開催されます「ねんりんピック宮城・仙台2012」につきましては、8月17日に開催されました県ねんりんピック実行委員会において、気仙沼市、南三陸町、女川町など沿岸部で行われる3競技を減らしまして、18種目に開催規模を縮小し、当初計画の日程で開催されることになりました。

  本町においては、東日本大震災に対処するため、ねんりんピック推進室の職員に急遽災害復興支援室との兼務を命じて、災害復興支援に当たっておりましたが、9月1日付けで災害復興支援室との兼務を解きまして、再度ねんりんピック推進室としての業務を進めているところであります。それに伴い、4月会議において災害復旧支援費に人件費の予算組み替えを行っておりましたが、9月より大会に向けての業務を進めてまいりますので、再度予算の組み替えを提案しておりますので、よろしくお願い申し上げます。

  次に、大震災の影響で急遽蔵王町で引き受けました第38回東北総合体育大会少年女子ソフトボール競技は、東北6県から各県代表1チームが参加し、8月20日、蔵王町総合運動公園を会場に開催されました。当日は天候にも恵まれ、きびきびした躍動あふれる試合が展開され、東北各地から応援に駆けつけた方々や町内の観客に感動を与える大会となったところであります。

  7月10日、宮小学校相撲場を会場に、宮城県学童相撲大会が開催されました。大地震により出場できない沿岸地域の団体もありましたが、14チームが参加し、宮小学校は団体戦第3位の成績で、宮城県代表として東北大会に出場する権利を得たところであります。その後、8月21日、山形県酒田市で開催されました東北学童相撲大会に出場した宮小学校は、出場26団体中17位の成績で予選敗退しましたが、相撲道を通した健全育成に大きな成果を見ることができ、今後一層の期待をするところであります。

  以上申し上げ、行政報告とさせていただきます。

議長(村山一夫君) 以上で行政報告を終わります。

                                           

     日程第5 所管事務調査報告

議長(村山一夫君) 日程第5、所管事務調査の報告を議題といたします。

  最初に、総務経済常任委員長から報告願います。5番水澤智孝君、登壇願います。

     〔5番 水澤智孝君 登壇〕

5番(水澤智孝君) 総務経済常任委員会、委員会調査結果報告をいたします。

  平成23年定例会第2回6月会議において、休会中の継続調査に付された事件について調査を終えたので、その結果を次のとおり報告します。

                     記

  1.調査事件  風評被害に関する調査

  2.調査期日  平成23年7月29日(金)

  3.出席者  委員長 水 澤 智 孝  副委員長 大 沼 昌 昭

          委  員 相 原 八 男  委  員 尾 関 定 法

  委  員 佐 藤 長 成  委  員 平 間 武 美

          委  員 馬 場 勝 彦

    委員外  議  長 村 山 一 夫

 4.職務のために出席した者

         事務局長 齋 藤 英 之  同局長補佐 村 上 惠 造

5.説明のために出席した者

         総務課長   我 妻   敦  防災専門監    小 島 一 利

         農林観光課長 佐 藤 雄 司  同課長補佐    宍 戸 光 晴

6.調査結果

  総務課長、防災専門監、農林観光課長の出席を求め、風評被害に関する調査を行った結果、その内容は次のとおりである。

  なお、調査当日は午後2時から農業従事者との意見交換を行った。

調査内容については、

 (1)空間放射線量率の測定状況について

 (2)水道水・農畜産物等の放射能測定状況について

 (3)放射性物質が検出された稲わらを給与した肉牛について

 (4)文部科学省及び宮城県による航空機モニタリング測定結果と土壌サンプリングの実

    施について

 (5)農林・観光関係の風評被害の状況について

 (6)風評被害への対応について

それぞれ調査を実施しましたので、調査内容については報告書をご覧いただきたいと思います。

また、農業従事者代表5名の方々と、「農業の現状と風評被害状況並びに今後の展望について」、意見交換会を行いました。

農業従事者との意見交換会を行ったところ、農畜産物の風評被害の根本となる放射能測定結果が暫定規制値内であれば、安全性が保持されていることになるので、証明書などの発行も考慮し、町内の農畜産物が安心して消費・購入されるよう町としても積極的に県内外にPRを行ってほしいとのことである。また、肉牛の出荷停止については損害賠償の対象となるが、補償金の早期支払いやつなぎ資金融資等について支援してほしいとのことでありました。

◆ 委員会の意見

【総括】

空間放射線量率の測定状況と結果について公表と周知に努めているが、未だに不安がぬぐいきれないのが現状である。内外の風評被害を防ぐためにも、今後も原発事故が収束し、安全が確認されるまで測定を続け、数値を公表し、町民が安心して生活・活動ができるよう最善を尽くすべきである。また、今後の原発事故の収束に向けては、状況の変化に即応した最善の対処を講じるべきである。

@ 今後も観光を含む訪町者の減少が考えられるので、我が町の放射能の数値や安全基準値を調査、把握し、当町が安全・安心であることを内外に積極的にアピールし、地震・放射能による風評被害を最小にすべきである。また、観光客減少の実態を調査し、風評被害の実情を把握のうえ、積極的な対策を講じるべきである。

A 農畜産物等の放射線値は、これまでのところ暫定規制値を上回るものではないが、市場や農家の実情を調査し、風評被害の状況を把握するとともに、生産者が安心して生産できるような環境を整え、消費者に安全・安心であることを積極的に公表、発信し、風評被害への対策を講じるべきである。

以上、調査結果を報告いたします。

議長(村山一夫君) 続いて、教育民生常任委員長から報告願います。8番松ア良一君、登壇願います。

     〔8番 松ア良一君 登壇〕

8番(松ア良一君) それでは、委員会調査結果報告をいたします。

  平成23年定例会第2回6月会議において、休会中の継続調査に付された事件について調査を終えたので、その結果を次のとおり報告します。

                     記

1.調査事件  小・中学校、生涯学習施設の現状について

2.調査期日  平成23年7月15日(金)及び8月4日(木)

 3.出席者  委員長 松 ア 良 一  副委員長 高 橋 好 夫

         委  員 外 門   清  委  員 村 上 輝 雄

         委  員 川 村   仁  委  員 福 地 敏 明

    委員外  議  長 村 山 一 夫

4.職務のために出席した者

         事務局長 齋 藤 英 之  局長補佐 村 上 惠 造

5.説明のため出席した者

         教育総務課長 高 野 正 人  同課長補佐 佐 藤 浩 明

         生涯学習課長 菅 野 和 茂

6.調査結果

  教育総務課長、生涯学習課長の出席を求め、7月15日(金)に小・中学校施設、8月4 日(木)に生涯学習施設に関する調査を行った結果、その内容は次のとおりである。

  なお、調査当日、各施設の現地調査を実施し、各小・中学校においては校長との意見交換を行った。

  今回の調査事項外ではありますが、今回8月4日の調査日に合わせて、午前中に民生児童委員協議会役員との意見交換会も実施しております。

本調査内容については、

(1)小・中学校施設の現状について

(2)小・中学校施設の現地調査と意見交換について

(3)生涯学習施設の現状について

(4)生涯学習施設の現地調査について

という項目で調査を行いました。

調査内容については報告書のとおりですので、ご覧いただきたいと思います。

◆ 委員会の意見

1.小・中学校の避難所としての位置付けと役割を再度検討し、必要な資機材を整備すると ともに、非常時の通信連絡体制の整備を図るべきである。

2.教育・生涯学習施設等の復旧は査定が終わり次第、速やかに発注するとともに、工期内早期完成に取り組むべきである。

3.各小・中学校では教室、職員室等の暑さ対策が不十分である。今後、学び、働きやすい環境づくりを検討すべきである。

4.宮中学校の暖房用ボイラーが震災で壊れているが、今後の維持管理、修繕費用等も勘案して、ファンヒーター等の設置も検討すべきである。

5.蔵王球場は県内でも有数の球場であり、早期復旧に全力をあげるべきである。

6.休館している勤労者体育センター内にAEDが設置されたままになっているが、管理・活用等について検討すべきである。

以上、報告といたします。

議長(村山一夫君) 以上で所管調査の報告を終わります。

                                           

     日程第6 議案第54号 平成22年度蔵王町一般会計決算につき議会の認定を求めることについて

議長(村山一夫君) 日程第6、議案第54号平成22年度蔵王町一般会計決算につき議会の認定を求めることについてを議題といたします。

  提出者から提案理由の説明を求めます。町長。

町長(村上英人君) 提案理由の説明に先立ちまして、平成22年度一般会計決算について今後の展望を含め、その概要を申し上げさせていただきます。

  初めに、歳入における決算は前年度から1.5%減の総額566,700万円で決算をいたしたところであります。歳入においては、わずかながらも減少した要因は地方交付税や子ども手当の給付に対する負担金が増額になったものの、平成21年度に実施いたしました定額給付金事業、地域活性化経済危機対策臨時交付金や学校ICT交付金事業に係る補助金などが終了したことによるものであります。

  また、町税につきましては経済状況の低迷などによる町民税、入湯税の減収、そして固定資産税の減とあわせ、昨年度に続き8,000万円を超える大幅な減額となってしまいました。

  歳出についても、前年度から2.1%減の543,700万円で決算したところであります。義務的経費では、性質別の人件費のうち職員給与費は2.2%の減となっておりますが、扶助費では子ども手当があったものの30.1%の増となり、毎年増加の傾向にあります。投資的経費は、地域情報通信基盤整備事業、光ファイバーなどの事業のため16.1%の増となりました。その他経費では、定額給付金事業などの終了により8.4%の減となりました。

  決算の評価については、さまざまな分析・評価の方法がありますが、平成20年度から適用された財政健全化法の規定に基づく4項目の比率では、実質赤字比率及び連結実質赤字比率の指数には該当せず、実質公債費比率、将来負担比率においても早期健全化基準及び財政再生基準を大幅に下回っており、22年度もさらに改善されたと言えるところであります。

  しかしながら、この指数は県全体の平均値と比較すると決して上位のほうではありません。また、公立刈田綜合病院等の改革プランの見直しにより繰出金の増額、そして自主財源である町税や使用料等の未収額は増加しており、依然として多額でありますので、将来負担比率の上昇を伴い、予断を許さない状況にもあります。また、差し押さえや公売などをしながら、なお一層の滞納額縮減に向けて努力しなければならないというふうに思っております。

  この結果でありますが、財政調整基金、減債基金及びその他特定目的基金合わせて、22年度末現在で1億9,600万円増の131,900万円余りとなっております。しかしながら、3月11日の東日本大震災によるさまざまな災害救助費、復旧費を計上した結果、現在の財政調整基金の残額は底をついており、非常に厳しい状況にもあります。さらに、国の財政状況においては異常事態と言わざるを得なく、平成24年度以降の地方交付税や、また仕分け作業による国庫補助金等の削減が予想されるところでもあります。

  以上のことから、本町の財政状況につきましては22年度を分析する限り改善の兆しが見えますが、市町村の財政は国の政策一つで大きく影響を受けることをこれまでも数多く経験しておるところであります。したがいまして、財政がしっかりして健全でなければ何もできないというふうにも思っております。議会の皆様や監査委員の方々のご指導を受けながら、そして町民の皆様のご理解をいただきながら取り組んできた結果、このような決算を結ぶことができたというふうに思っているところであります。これからの財政運営の展望を含めまして、平成22年度の決算の概要を評価させていただいたところであります。

  それでは、提案理由の説明をさせていただきます。

  ただいま上程されました議案第54号平成22年度蔵王町一般会計決算につき議会の認定を求めることについて、提案の理由をご説明申し上げます。

  平成22年度における一般会計予算は574,6346,000円となり、これに対する決算額は歳入において566,7757,000円で、予算に対する収入割合は98.63%、歳出においては543,7335,000円で、予算に対する執行率は94.62%となりました。歳入歳出差引額は2億3,0422,000円でありますが、うち翌年度に繰り越すべき財源が5,2163,000円、財政調整基金への繰入額1億円を予定しておりますので、翌年度繰越額は7,8259,000円となります。

  平成22年度の決算額は町税や国庫支出金、繰入金などの減額に伴い、前年度に比べて歳入で8,8713,000円、1.54%の減、歳出で1億1,5113,000円、2.07%の減となりました。予算を執行するに当たり、最少の経費で最大の効果を上げる地方自治の理念をもとに努力してまいりました結果、各種財政指標においては前年度より改善することができました。

  また、年度末で5億2,600万円余りの財政調整基金積立額があったため、本年度の補正予算において東日本大震災の災害復旧・復興に速やかに対応することができたところであります。このことは、議会の皆様並びに監査委員の方々のご指導、さらには町民の皆様のご理解によるところであり、心から感謝申し上げる次第であります。

  なお、決算の詳細につきましては後ほど決算審査特別委員会において慎重ご審議を頂くこととなると思いますので、決算の概要を申し上げまして提案理由の説明といたします。どうか慎重にご審議を賜りまして、原案どおりご認定くださいますようよろしくお願いを申し上げます。

議長(村山一夫君) 提案理由の説明が終わりましたので、続いて代表監査委員から決算審査の結果についてを報告願います。代表監査委員。

     〔代表監査委員 小原研一君 登壇〕

代表監査委員(小原研一君) ただいま上程されました平成22年度蔵王町一般会計歳入歳出決算の審査結果についてご報告申し上げます。

 去る平成23年7月20日、町長から審査に付されました平成22年度一般会計歳入歳出決算並びに基金運用状況について、7月25日から8月10日までの間、実質11日間にわたり審査を実施いたしました。

 本決算に当たりましては、決算の計数は正確であるか、予算の執行が適正に行われたか、財政運営が健全であったか、以上の点に主眼を置き、それぞれの関係諸帳簿及び証書類との照合、その他必要と認める審査手続きを慎重に実施いたしました。

 決算審査の詳細につきましては、決算審査意見書をお手元に印刷配付しておりますので、その概要についてご報告申し上げます。

 歳入につきましては、収入済額が566,7757,208円で、前年度に対して1.54%の減となりました。

また、歳出においては支出済額が543,7335,223円で、前年度より1億1,5112,588円、2.07%の減となりました。

歳入における前年度対比の増額は、地方交付税で2億6,7729,000円、地方特例交付金で3648,000円、県支出金で2984,000円、町債の890万円の増などによるものであります。一方、町税、国庫支出金及び繰入金は減額となっております。

また、歳出における前年度対比の増額は民生費2億1834,000円、農林水産業費2,5311,000円、災害復旧費4,0905,000円が主なものであります。

歳入歳出差引残額2億3,0421,985円から翌年度へ繰り越すべき財源5,2163,000円を差し引いた実質収支は1億7,8258,985円であります。そして、この額から前年度の実質収支額を差し引いた平成22年度の単年度収支は6215,346円の黒字決算となりました。

主に、自主財源である町税、使用料等において総額4億3,1636,239円の収入未済額が生じております。未済額全体の98.7%が町税であり、住宅使用料で3319,440円、保育所の保育料で1092,800円、幼稚園使用料で386,737円、学校給食費納入金で656,895円の未収額となっております。

平成22年度における町税の滞納繰越分の徴収率は前年度より0.61ポイント下降したが、現年度分と滞納繰越分を合わせた町税全体の調定額に対する徴収率は78.82%で、前年度と比べて1.08ポイント減少しております。このように、依然として多額の滞納繰越額があることは、まことに憂慮すべき事態であります。

 ついては、町税等滞納整理強化推進連絡協議会を積極的に開催して徴収体制を強化し、さらに滞納整理強化月間を増設するとともに、滞納者の状況分析を行う等、徴収方法を十分検討して、徴収率向上のため真剣に、最大限努力されることを強く望むものであります。

 また、平成22年度は町税のうち町民税、固定資産税、軽自動車税合わせて延べ304件、実人数84名で2,2982,546円が不納欠損処分されました。これは納税義務者の無財産や行方不明などに伴うもので、やむを得ない状況でありますが、公平な税負担という観点から、行方不明者などについては滞納者の的確な情報収集と追跡調査を行い、徴収に努力されるよう望むものであります。

 また、平成22年度末の町債残高は59435189円となっております。さらに当町の財政構造を財政分析主要指数で検証した結果、公債費比率は前年度より若干低下しています。後年度の財政負担等の影響を十分考慮し、長期的観点に立って財政の効率化と健全財政を維持されるよう望むものであります。

 総じて平成22年度の財政執行は、歳出において翌年度への明許繰越額1億3,2064,000円と、事故繰越し2215,000円を生じましたが、執行部のご努力により各般にわたって議会で議決されました予算が法令等に従って執行され、計数にも誤りがなく、適正かつ効率的に行われたものと認めた次第であります。

 また、各種基金の運用状況を示す書類の計数についても、関係諸帳簿及び証書類と符合しており、基金設置の目的に沿って適正に運用されているものと認めました。

 今後とも健全財政を維持するために、従来にも増して歳入・歳出両面にわたって執行に万全を期すよう望むものであります。

 以上、まことに簡単ではございますが平成22年度蔵王町一般会計歳入歳出決算の審査結果報告といたします。

議長(村山一夫君) 代表監査委員の報告が終わりましたので、これより質疑に入ります。

  本案につきましては、決算審査特別委員会に審査を付託する予定でありますので、質疑は政策的なもの、あるいは総括的なものについて質疑をされますようお願いを申し上げます。質疑ありませんか。8番松ア良一君。

8番(松ア良一君) それでは、ただいま町長並びに監査委員のほうから詳細な説明がございましたけれども、3点ほどにわたってお伺いしたいと思います。

  昨年も同様に景気が大変足踏みして、厳しい状況の中、雇用環境も大変悪化いたしました。そして、デフレ、円高等による社会情勢が大変厳しい状況に置かれた中、町は情報、光通信事業とか耐震の災害対策、あるいは国の臨時交付金を生かした形での緊急雇用対策等に積極的にお取り組みいただいたなと、このように思っております。

  そんな中で、今回特に水澤議員のほうからも一般質問があって、昨年、光通信事業が始まりましたけれども、光通信事業に対するどのような効果があったのか、どのように検証されているのか。

  もう1点は、国の緊急雇用を使った形での雇用対策についても、どのような効果があったのか。この辺の事業に対する評価、検証等についてどのようなお考えを持っているのかについて、まずお伺いしたいと思います。

議長(村山一夫君) 町長。

町長(村上英人君) 光通信に当たって、おかげさまで円田局、遠刈田局、宮局、この3局いずれも数値が伸びております。当初NTTとの話し合いをした中では、基礎ラインというか、そういったラインがあったんですが、そのラインの33局だけがNTTだと、34局と32局については町が管理といいますか、光を通さなければいけないということでやってきたんですが、いずれもそのラインを超していまして、大分需要も増えてきているということで、パーセントも上がってきています。そういったことで、要望の多かった方々へのニーズにこたえることができたなというふうに思っております。

  もう1点でありますが、雇用の問題。雇用もできるだけ国のいろいろな緊急雇用に対応すべく、いろいろな各分野でやっておりますし、22年度は蔵王町全体で約50名の雇用人数を確保しております。今現在ではなくて22年度の結果ですが、50名ということです。そのように、雇用にもできるだけ国の政策を有効に活用しながら、そしていろいろな各部署でそれを活用させてもらっているという現状であります。

議長(村山一夫君) 8番松ア良一君。

8番(松ア良一君) 光通信事業については、ただいまご答弁ありましたように思った以上に加入した方が多かったということでよろしいんですね。この光通信事業が全町的に入ったという流れでございますけれども、今後のことを考えますとこれをどう展開していくのか、これを利用した形でどのような形を展望されているのか、その辺についてお伺いしたいと思います。

議長(村山一夫君) 町長。

町長(村上英人君) この光を今後どのようにしていくかということでありますが、私なりの考えは持っておりますが、ただ職員等の、5カ年かかってやっていくだとか、ただ私としては1つはこの光を使って、前にもお話ししておりますができるだけ高齢者が、ひとり暮らしだとか老々世代が多くなってくるわけですから、そういった方々へこの光で対応できるような政策を組んでいきたいというふうには思っておりますが、ただ、今は国の政策、あとは東日本大震災等々のことを考えていかなければいけないだろうというふうに思っていますので、現時点ではちょっと考えておりませんが。

  ただ、観光の面についてはやはりもっと多くのホテルだとか、できるだけ光がいろいろなそういう施設まで通じるように設置をしていただければなと、そういう努力を町もしていかなければいけないなというふうには思っております。

議長(村山一夫君) 8番松ア良一君。

8番(松ア良一君) 突然の質問でなかなか答えにくいのかなというふうにも思いますけれども、せっかくでございますので、大金かかってございますし、やっぱり今後の展開をしっかり見据えた形でこれから展開していただきたいなと、このように思います。

  それで、財政分析について先ほど監査委員や町長のほうから説明ございましたけれども、公債費比率も下がってきているということで大変胸をなでおろしているところでもございますし、ほかのいろいろな計数についても、分母がかわったりする部分もございますので、これがいいというふうにはなかなか申し上げにくいなと、このように思ってございます。

ただ、大変気になるところは財政指数がここ何年か下がり続けているなと、このような感じがしております。平成20年ころの自主財源比率と比較いたしますと、これが8.23%ほど下がって37.56%の自主財源になったと、今回このような報告をいただいてございます。そうしたいわゆる町税収入が20年度と比較いたしますと約2億円ほど下がってございます。大変気がかりだなと、こういうふうに思っております。今後の先行き、そうした財政に対する不透明感が強くなってきたなというような中で、今後の町の財政運営並びに健全化についてどのような展望を持っていらっしゃるのか、その辺についてお伺いしたいと思います。

議長(村山一夫君) 町長。

町長(村上英人君) 確かに財政力指数だけが、私から見れば微量だろうというふうに思いますし、これも経済の流れと同時に来ているのかなというふうに思っています。蔵王町だけが微量の右下がりになっているんではないなというふうには思っています。どこの市町村もそうであります。そのほか、もっと褒めていただければよかったなと思っているんですが、随分改善されました。実質赤字比率も連結決算も、実質公債費にしても、19年度が借金の返済のピークを迎えながら、大分今、22年度で13.4%ぐらいになっていますし、私は財政の分析、指標でありますが、あと将来負担比率についても借入額の抑制をしたり繰り上げ償還をしながら、町としても議員の皆さんの理解をいただきながら大分やってきたなと。

  ただ、財政力指数等々でありますが、私はこれは経済の流れと。2億円でありますが、あと税の減収も含めてでありますが、これについてはやはり農業と観光の町でありますから、それをしっかりと、きちんとしながら24年度にも、こういう厳しい災害の年でもありますが、やはり蔵王町らしさを発信しながら、そして多くのお客様方に蔵王に来ていただきながら、農業と観光との交わりをしながら対応していけば、またもとの数字に戻るように努めていきたいなというふうに思っているところであります。

議長(村山一夫君) 8番松ア良一君。

8番(松ア良一君) 農業と観光を重視しながらと、このような答弁をいただきましたけれども、大変今年度も大震災があっていろいろな形で財政の支出も多くなってきていると。そんな中、財調も厳しい。そういった中で、今後予算の編成あるいはそうした中にあって今後万が一の場合組めないとか、いろいろな事態になった場合に、財政健全化に向けて現在やっている事業等に対する見直しあるいは評価、こうしたことも視野に入れて今後進めていくのかどうか、この辺についてのお考えをお伺いしたいと思います。

議長(村山一夫君) 町長。

町長(村上英人君) 現段階では一般財源、5億2,000万円ほど貯めたもので震災の復旧に当たって対応しておりますし、やはりこの5年間を町民の皆様方、そして職員の皆さんにもみんなで頑張っていただきながら行革に取り組んできたところでありまして、そうやって数字上では基金全額で13億円ちょっとでありますが、そのうちの財調については底をついてきたような状況でもありますが、ただ一時今出しているというような状況でもありますし、またあと少し、できるだけ3億円ぐらいまでは戻したいなというふうに思っておりますので、そんなに私は危機感を感じておりません。ただ、今後の国が私たち地方に当たって、震災も含めてどのような対応をしてくるか、その対応次第で変わってくるということであります。

議長(村山一夫君) 8番松ア良一君。

8番(松ア良一君) 今後は自主財源の、あるいは町税等の収入がますます厳しくなってくる中では、やはり財政運営に対しては危機感を持って取り組んでいただきたいなと、このように思います。

  最後の1点でございますけれども、今回大震災ということでその対応に、町長筆頭に職員一丸となって取り組んでいただいたことには感謝申し上げたいと思います。3月30日に時間外手当ということで補正予算が計上されました。今回、そうした流れの中で以後変更があったと、このようなお話も聞き及んでございますけれども、どのような経過になったのか、その辺についてお伺いしたいと思います。

議長(村山一夫君) 町長。

町長(村上英人君) これに当たりましては、副町長を通して答弁させたいと思ってます。

議長(村山一夫君) 副町長。

副町長(小熊久男君) 決算の数字につきましては決算書に記載のとおりでございますので、数字的なことは割愛させていただきますけれども、基本的な考え方といたしまして、3月末にいわゆる専決ということが認められていないという考え方の関係から、4,800万円ほどの災害復旧費の中で約半分以上が人件費対応といいますか、そういうものの補正の占める割合というふうになっておって、一般の町民の方からも大分批判を受けたといいますか、いち早くやるものが町の職員の人件費対応だけがやることなのかというような意見を大分いただいたこともございましたが、その超過勤務の執行に関しましては、やはり予算を計上する意味では年度内にどのぐらい必要となるものかということが非常に算定するいとまもなかった関係上、見込みよりも多く補正予算を計上したというような結果がございます。それから、結果といたしましては職員の超過勤務、3月11日以降の土日にかかわる分につきましてはすべて超過勤務対応ではなくて振替休業等に組み替えをしたというか、職員のほうにもそういうことの指示で理解を得て執行した結果、860万円程度の超過勤務の手当の支給ということで、1,600万円以上もの不用額というような結果になったというような次第でございます。結果につきましては大分予算計上よりも少ない実績になったわけでございますけれども、何せ補正予算の計上の計算等のいとまが非常に少なかったということで、ご理解をいただきたいと思います。

議長(村山一夫君) 8番松ア良一君。

8番(松ア良一君) ただいまの副町長の答弁で内容はわかりましたけれども、ただ震災時対応ということで振替休日の対応に変更されたということでございますね。いろいろな考え方もあろうかと思いますけれども、やはり労働対価と、こういった観点から言いますと多少は疑問点も残るのかなと、このような考え方もございます。今回不用額も大変多く見積もってこういう結果になったと、このようなご答弁でございましたけれども、3月30日ということで不用額のいわゆる減額補正の手続きは……、中身的に私もわからない部分もございますけれども減額補正という手続きは必要なかったのかどうか。この辺についてお伺いしたいと思います。

議長(村山一夫君) 町長。

町長(村上英人君) 副町長を通して答弁させたいと思います。

議長(村山一夫君) 副町長。

副町長(小熊久男君) 現実には3月30日に補正予算で追加ということでお認めをいただいたわけでございまして、それを執行する期間としてはあと1日しかない時期でございますから、22年度の決算でございますので3月30日までに執行した分で、結果としてそういう不用額が出るわけでございまして、本来専決処分というものにつきましては3月31日付けで専決をするということでございますが、事務的な手続上は4月何日かになってから3月31日付けで専決をするという形をとらせていただくこともままあったわけでございますけれども、現実には今回のような補正につきましては3月30日に認めていただいたものを31日でまた補正で議会を招集していただいて不用額を減ずるという補正は物理的には無理なものでございまして、形としてはそんなに不用額が発生するほど予算を見込むのがおかしいのではないかと言われればそのとおりでございますけれども、先ほども申し上げましたようになかなか全体的な、例えば消防団員が出動していただいた人数が幾らであるとか、職員が何人出たとか、どのぐらいの超過勤務の額として発生しているのかということを3月31日までに確定するということは非常に難しいことであったし、何よりもそういった計算を優先的にすべきではないと、そのほかの道路とか住民の生活安定のほうに第一義的にエネルギーを注ぐべきだというふうな観点で仕事をした結果がそういう形だったということで、我々からするといたし方ないと言うと大変失礼な言い方ですけれども、観点的にはそういう方向にエネルギーを注いだということでご理解いただきたいと思います。

議長(村山一夫君) 8番松ア良一君。

8番(松ア良一君) 振替休日の対応に変更された経過とか日程にも多少ずれはあると思いますけれども、そうしたところが疑問点として残ったものですから。

  それで、今後こうした時間外手当に対する考え方についてお伺いしたいと思います。今回、土日ということの時間外手当でこうした金額になったわけなんですけれども、いわゆる災害時の対応におけるこうした時間外手当について、やはり考え方としては今までの一般的な時間外手当の考え方と同様であっていいものかどうかですね。それらについてもやはりそうした災害時のときはこうなんだというような条例改正等も含めた考え方も必要ではないかなと、このように思いますけれども、その辺についての考え方をお伺いしたいと思います。

議長(村山一夫君) 町長。

町長(村上英人君) まずもって総括でありますから、そういったことは例えば今後一般質問だとかそういった等々の中でさせていただきたいというふうにも思っておりますが、まずそれは1つはケースバイケースだと思っています。今回のような大震災で、やはり町民の生命と財産を守っていかなければいけないような、こういう状況でありますから、先ほど副町長から述べさせていただいた問題もあったわけでありますし、ですから今のこの段階で条例をつくってやっていくべきでないかとか、これはやはりケースバイケース等々含めた、ちょっと時間をかけながらやっていくべきだろうというふうに思っております。

議長(村山一夫君) ほかにございませんか。14番馬場勝彦君。

14番(馬場勝彦君) 1点だけ、町長の考え方についてお聞きしておきたいと思います。

  先ほど同僚の松ア議員が質問したものに大分リンクする点がありますが、実は今回の22年度の決算に当たりまして、ちょっと私なりに平成18年度からの予算関係をずっと数字を並べてみました。その前から見ると、17年度、18年度、19年度は収入、支出等大分大きな変動があった時代だったなという思いになって、20年、21年、22年度の決算で大体行政運営がひとつ安定しつつあるのかなという、数字だけで見ればそういう状況で進んできた3年だったかなと思って見ておりました。

その中で気になったのは、20年から税に関して大体毎年1億円前後ずつ下がってきております。しかし、先ほど町長が冒頭説明したとおり国県事業関係で予算額が上がってきているという状況で、どうにか財政運営というか町運営を行ってきたということが明確に出ているのかなと思っております。その中で、町長が前から目標としていた財政調整基金の繰入金等も大体計画どおり進んできて、目標だった5億円というものも組み上がってきたのかなという感じで、ちょっと分析をさせていただきました。

その中で、例えば予算に対する収入率とか調定に対する収入率とかというのは、それほどここ数年大きなパーセントであらわすと変わっておりません。ただ1点だけ気になるのは、税に対する徴収率が毎年1%ずつ減をしてきているという数字があらわれてきております。やはり22年度の決算はどうにかこのとおりいく、しかし町長冒頭に申したとおり今回の大震災含め、7月だったと思うんですが福島・新潟を中心とした水害、これも大災害であります。つい先日は紀伊半島中心の大災害、そしてきょうもまだ起きていると想定されますが北海道における大災害等、ことしは多く続きます。そうしますと、24年度の国からの普通交付金、それから今まで行われておりましたさまざまな事業、保健、支出金等が削減されるのではないかということが想定されると思います。また、今後そういうものにおいてはかなり厳しい状況になるなと、これはだれが見てもそうとらえざるを得ない状況であります。

そんな中で、蔵王町は税収が毎年下がってきている、徴収率も下がってきているとなると、大変今後運営が厳しくなってくると。そんな中で、とにかく22年度の決算まではある程度堅実に行われてきたなという、数字上は思っておりますが、今後に対して町長はどのような考えを持っておられるのか。

それから、町長就任時に行財政改革等も断行し、その計画も出しております。それも時代とともに変化してきているのも重々承知していますが、改めてそういうものを踏まえて行っていかなければならないという考え方に立っておられるのか。この22年決算と今後はまるっきり変わってくるのかなと思っておりますので、ちょっと踏み込み過ぎているかもしれませんが、その辺の現在の町長の考え方というものをお伺いしておきたいなと思っております。

議長(村山一夫君) 町長。

町長(村上英人君) まず一番多く借金を抱えているのは国ですから、その次は県ですから、それぞれの全国の津々浦々の市町村がしっかり頑張って、国だとか県とにらめっこしながら、特に国とにらめっこしながら予算計上しているというのが現状なんですね、我々。そして、一番末端で町民を支えたり村民を支えたり市民を支えたり国民を支えてきているのは私たちなんですね。ですから、真剣に私たちがそういうあれをやっていくわけですから、我々国に行っていろいろな話し合いをしておりますが、やはり国会議員の先生方に現状をもっともっと知ってもらいたいということと、22年度のこの決算が終わってしまうともう24年度の当初予算に向けてこれから進んでいくんですね、各課が。ですから、もう最低限待ったなしのものもありますでしょうし。ですから、そういった面では国のまだ政策がはっきりしていない、そして御存じのとおり総理、内閣がかわってきたと。安住さんが財政大臣になったので、そういった面では少し東日本大震災については期待できるのかなというふうに思っています。それと、私たちも被災受けているわけですから、被災県、被災市町として少しでもやはり国の、先ほど申し上げましたように100%とはいかなくてもこの災害復旧に当たっては国がやるべきだということで、県下の市町村長と一緒になって今、国への請願、要望をしているところでもあります。

ただ、先ほど言われましたように、税収が落ちていっているということも確かであります。それと、一番は滞納が、最近ですと幼稚園、小学校、そういったところにまで滞納が出てきているということであります。片方では子ども手当が出てきている。そういったことで今……、この場で言うのもちょっとおかしいのでやめますが、私たちの県下の市町村でもやはり天引きの方法をとっていくべきでないかというようなことも今考えているところでもあります。そういったことをしながら、滞納対策に取り組みながら、ネット公売なんかも今回3件やりまして、1件決まっておりますが、そのようにネット公売だとか、裁判にかけながら対応して、やはり厳しくするところは厳しく、その人も見ながらやっていかなければいけないところもありますし、悪質な方については裁判にかけながら厳しく、そしてネット公売をしながら対応しております。

  先ほど言ったように24年度の予算についてはできるだけ23年度と同じような形で持っていきたいなと思っていますが、何分今回の震災の関係がありますので、この震災の復旧に向けてまず努力していきたいというふうに思っておりますので、ご理解賜りたいというふうに思っています。

議長(村山一夫君) 14番馬場勝彦君。

14番(馬場勝彦君) 来年まで踏み込んでしまって、大変申しわけないです。今町長の説明で大体理解できたんですが、もう1点だけ。

今上程されているのは一般会計でありますが、蔵王町企業会計以外の中でずっと見ますと、一番気になるのは不納欠損額というのは毎年毎年かなり増えてもきているし、それとあわせて収入未済額というものもやはり増えてきているなと。それに当たって税の徴収率も毎年1%ぐらいずつ低下してきていると。なぜここで総括質問しなければならないかというと、やはり今回の震災においてかなりの減免とか、住民生活を支える上においていろいろな施策を今やっていかなければならないと。これは緊急の問題でありますので、それはそれとしてしっかり行わなければならない。そうすれば当然税収は下がってくるわけであります。税収が下がるのはもうこれはしようがないなと思っておりますが、やはりここで納めていただかなければならない税というものはしっかり納めていただくということをもう一度、今まで代々町長含め各担当課、特に税務課職員は大分いろいろな面で苦労しながら徴収をやってきておりましたが、やはりもう一度徴収のあり方というものをしっかり検証しながら、できるだけ徴収率を下げないような政策というのももう1回組み直さないと、我々やはり来年、再来年以降この決算を見ながら、突然町がかなりきつい状況の運営を強いられてしまう状況が生まれてしまうということもできるだけ避けたいと思っておりますので、その辺について町長、最後にもう1回だけ考え方を伺っておきたいなと思います。

議長(村山一夫君) 町長。

町長(村上英人君) これはどこの市町村でもたくさんあるわけでありますが、ただ私たちは私たちの町なりに、それぞれの町がしっかりやっていかなければいけないわけであります。これに当たりまして、町なりにも考えておりますが、一般質問等でも、そして質疑等でもたくさんございます。大分今大口と言われる方々については直接私の部屋に呼んで、そしてやってもらっておりまして、つい最近もちょっと大きな額でやってもらっていると。それに当たりましても、やはり今こういう厳しい中でもありますが、そんなことを政策の中で、先ほど行政報告させていただきましたが、避難者、2次避難だとか1.5次避難、こういった方々を蔵王町がいち早く手を挙げたんですね。それで遠刈田温泉周辺にも泊まってもらう、やはりこれが、金額は安くても国から来る金ですから、少しでもやはり皆さんが、家庭で食べる食事でいいわけですから、そういったことを理解してもらいながらやっているんです。ですから今、蔵王町でお世話になったということで今度家族の人たちも夏休み期間など一緒に温泉場に来て、そういったことが、少しでもやはりこういった大変な時期に、蔵王町ならではで、できることをたくさんしていくことが遠刈田温泉の活性化につながっていくだろうと。ですから活性をさせなければやはり滞納の増につながってもいくわけですから、いろいろな多くの方々に遠刈田に来てもらうことが一番いいだろうというふうに思っています。そういった面で、滞納の大きい方々については3カ月に1回は私のところに来てもらって、面談をしながらやっておりますし、そんなことをした結果、前向きに努力をしながら、そういうふうに大口でいただいているというのが現状でもあります。まだまだ額も多いわけでありますから、しっかりと頑張っていきたいというふうに思っておりますので、ご支援いただきたいと思います。

議長(村山一夫君) ほかにございませんか。(「なし」の声あり)

  お諮りいたします。本案に対する質疑はこの辺でとどめたいと思いますが、これにご異議ありませんか。

     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

議長(村山一夫君) ご異議なしと認めます。よって、本案に対する質疑はこれをもって打ち切りといたします。

  お諮りいたします。本案は慎重な審査を行うため、蔵王町議会委員会条例第5条の規定により議長及び監査委員である議員を除く全員をもって構成する決算審査特別委員会を設置し、決算審査特別委員会に審査を付託したいと思いますが、これにご異議ありませんか。

     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

議長(村山一夫君) ご異議なしと認めます。よって、議長及び監査委員である議員を除く全員をもって構成する決算審査特別委員会を設置し、議案第54号平成22年度蔵王町一般会計決算につき議会の認定を求めることについては、決算審査特別委員会に審査を付託することに決しました。

                                           

     日程第 7 議案第55号 平成22年度蔵王町国民健康保険特別会計決算につき議会の認定を求めることについて

     日程第 8 議案第56号 平成22年度蔵王町老人保健特別会計決算につき議会の認定を求めることについて

     日程第 9 議案第57号 平成22年度蔵王町宮財産区特別会計決算につき議会の認定を求めることについて

     日程第10 議案第58号 平成22年度蔵王町公共下水道事業特別会計決算につき議会の認定を求めることについて

     日程第11 議案第59号 平成22年度蔵王町介護保険特別会計決算につき議会の認定を求めることについて

     日程第12 議案第60号 平成22年度蔵王町後期高齢者医療特別会計決算につき議会の認定を求めることについて

     日程第13 議案第61号 平成22年度蔵王町国民健康保険蔵王病院事業決算につき議会の認定を求めることについて

     日程第14 議案第62号 平成22年度蔵王町水道事業決算につき議会の認定を求めることについて

議長(村山一夫君) 日程第7、議案第55号平成22年度蔵王町国民健康保険特別会計決算につき議会の認定を求めることについて、日程第8、議案第56号平成22年度蔵王町老人保健特別会計決算につき議会の認定を求めることについて、日程第9、議案第57号平成22年度蔵王町宮財産区特別会計決算につき議会の認定を求めることについて、日程第10、議案第58号平成22年度蔵王町公共下水道事業特別会計決算につき議会の認定を求めることについて、日程第11、議案第59号平成22年度蔵王町介護保険特別会計決算につき議会の認定を求めることについて、日程第12、議案第60号平成22年度蔵王町後期高齢者医療特別会計決算につき議会の認定を求めることについて、日程第13、議案第61号平成22年度蔵王町国民健康保険蔵王病院事業決算につき議会の認定を求めることについて、日程第14、議案第62号平成22年度蔵王町水道事業決算につき議会の認定を求めることについて、以上8件を一括議題といたします。

  提出者から提案理由の説明を求めます。町長。

町長(村上英人君) ただいま一括上程されました議案第55号から議案第62号まで、8件の各種会計決算についてそれぞれ提案の理由をご説明申し上げます。

  初めに、議案第55号平成22年度蔵王町国民健康保険特別会計決算につき議会の認定を求めることについて、提案の理由をご説明申し上げます。

  国民健康保険特別会計予算は134,7565,000円となり、これに対する決算額は歳入において135,7052,000円で、予算に対する収入割合は100.70%であり、歳出においては131262,000円で、予算に対する執行率は96.56%になりました。歳入歳出差引額は5,579万円となりますが、そのうち財政調整基金に3,000万円の繰り入れを予定しておりまして、翌年度に2,579万円を繰り越すものであります。

  次に、議案第56号平成22年度蔵王町老人保健特別会計決算につき議会の認定を求めることについて、提案の理由をご説明申し上げます。

  老人保健特別会計予算は1923,000円となり、これに対する決算額は歳入、歳出とも1303,000円で、予算に対する収入割合及び執行率は67.73%になりました。この特別会計は平成22年度で閉鎖するため、歳入歳出差引額はゼロ円であります。なお、平成23年度以降に旧老人保健法に基づく医療費等の精算があったときは、一般会計で処理することになります。

  次に、議案第57号平成22年度蔵王町宮財産区特別会計決算につき議会の認定を求めることについて、提案の理由をご説明申し上げます。

  宮財産区特別会計予算は8398,000円となり、これに対する決算額は歳入において839万円で、予算に対する収入割合は99.91%であり、歳出においては802万円で、予算に対する執行率は95.50%であります。歳入歳出差引額は37万円で、同額を翌年度に繰り越すものであります。

  次に、議案第58号平成22年度蔵王町公共下水道事業特別会計決算につき議会の認定を求めることについて、提案の理由をご説明申し上げます。

  公共下水道事業特別会計予算は4億5,6402,000円となり、これに対する決算額は歳入において4億6,6751,000円で、予算に対する収入割合は102.27%であり、歳出においては4億4,0399,000円で、予算に対する執行率は96.49%になりました。歳入歳出差引額は2,6352,000円で、同額を翌年度に繰り越すものであります。

  次に、議案第59号平成22年度蔵王町介護保険特別会計決算につき議会の認定を求めることについて、提案の理由をご説明申し上げます。

  介護保険特別会計予算は8億4,3136,000円となり、これに対する決算額は歳入において8億5,7104,000円で、予算に対する収入割合は101.66%であり、歳出においては8億3534,000円で、予算に対する執行率は95.30%になりました。歳入歳出差引額は5,357万円で、このうち財政調整基金に3,000万円の繰り入れを予定しておりまして、翌年度に2,357万円を繰り越すものであります。

  次に、議案第60号平成22年度蔵王町後期高齢者医療特別会計決算につき議会の認定を求めることについて、提案の理由をご説明申し上げます。

  後期高齢者医療特別会計予算は1億1992,000円となり、これに対する決算額は歳入において9,981万円で、予算に対する収入割合は97.86%であり、歳出においては9,8496,000円で、予算に対する執行率は96.57%になりました。歳入歳出差引額は1315,000円で、同額を翌年度に繰り越すものであります。

  次に、議案第61号平成22年度蔵王町国民健康保険蔵王病院事業会計決算につき議会の認定を求めることについて、提案の理由をご説明申し上げます。

  初めに収益的収入及び支出については、収入合計4億3,7948,000円に対し、支出合計3億9,4265,000円で、4,3683,000円の黒字決算となりました。

  次に資本的収入及び支出については、収入合計1,4615,000円に対し、支出額1,601万円となりましたが、収入額が支出額に対して不足する額1395,000円は、過年度分損益勘定留保資金で補てんいたしました。

  最後に、議案第62号平成22年度蔵王町水道事業決算につき議会の認定を求めることについて、提案の理由をご説明申し上げます。

  初めに収益的収入及び支出については、収入において5億7,5141,000円、支出が5億1935,000円で、7,3206,000円の黒字決算となりました。消費税及び地方消費税を抜いた当年度純利益額は7,239万円となり、前年度繰越欠損金を合わせた累積欠損金は5億3,7908,000円となりました。

  次に資本的収入及び支出については、収入において3,7824,000円、支出が1億6,8799,000円となりました。資本的収入が資本的支出に対して不足する額1億3,0975,000円は、当年度消費税及び地方消費税資本的収支調整額471,000円、損益勘定留保資金1億3,0504,000円で補てんいたしました。

  以上、一括上程されました各種会計決算について提案理由をご説明申し上げましたが、どうか慎重にご審議を賜りまして、原案どおりご認定くださいますようよろしくお願いを申し上げまして、説明にさせていただきます。

議長(村山一夫君) 提案理由の説明が終わりましたので、続いて代表監査委員から決算審査の結果について報告願います。代表監査委員。

     〔代表監査委員 小原研一君 登壇〕

代表監査委員(小原研一君) ただいま一括上程されました平成22年度蔵王町国民健康保険特別会計歳入歳出決算、同じく蔵王町老人保健特別会計歳入歳出決算、同じく蔵王町宮財産区特別会計歳入歳出決算、同じく蔵王町公共下水道事業特別会計歳入歳出決算、同じく蔵王町介護保険特別会計歳入歳出決算、同じく蔵王町後期高齢者医療特別会計歳入歳出決算、同じく蔵王町国民健康保険蔵王病院事業決算、同じく蔵王町水道事業決算、以上8件の決算審査の結果についてご報告申し上げます。

  本特別会計及び企業会計の決算審査も、一般会計の審査と同じ主眼のもとに実施いたしました。

  最初に、蔵王町国民健康保険特別会計から申し上げます。

  収入済額は135,7052,922円で、前年度に比べて4,5971,776円、3.51%の増であります。支出済額は131262,115円になり、1.47%の増であります。歳入歳出差引額は5,579807円で、このうち3,000万円が財政調整繰入額となっております。

なお、国民健康保険税の収入未済額は前年度より2288,665円減の1億7,8174,756円となっております。また、不納欠損処分が延べ324件、実人数45人で、2,047271円ありました。これは納入義務者本人の無財産、所在不明などによるものであります。国民健康保険事業を取り巻く厳しい現況を踏まえて、滞納繰越額の徴収方法を十分検討し、滞納額の縮減に鋭意努力されるよう望むものであります。

  次に、蔵王町老人保健特別会計について申し上げます。

  収入済額は1302,534円、支出済額は収入済額と同額になっております。22年度で老人保健特別会計は廃止になります。

  次に、蔵王町宮財産区特別会計について申し上げます。

  収入済額は839578円で、前年度対比58.36%の増となっております。また、支出済額は802288円で、前年度対比175.51%の増となっております。

  次に、蔵王町公共下水道事業特別会計について申し上げます。

  歳入歳出予算額4億5,6402,000円に対して、収入済額は4億6,675768円、支出済額は4億4,0398,730円であります。歳入の主なものは、使用料のほか町債、一般会計からの繰入金であります。歳入全体の占める割合では、町債が29.82%、一般会計からの繰入金が43.71%で、前年度より1,6722,000円の増となりました。なお、平成22年度末現在の町債残高は357,2688,392円となっております。その一方、下水道受益者負担金や下水道使用料等の収入未済額は4,2998,363円となり、前年度より1093,165円減少しました。今後とも下水道事業の趣旨を踏まえて、滞納繰越額の徴収整理になお一層の努力を望むものであります。

  次に、蔵王町介護保険特別会計について申し上げます。

  歳入歳出予算額8億4,3136,000円に対し、収入済額は8億5,7103,812円で、予算に対する収入率は101.66%、支出済額は8億3533,787円で、執行率は95.30%でありました。歳入歳出差引額は5,35725円で、このうち3,000万円が財政調整基金繰入額となっております。

なお、歳入の介護保険料で5493,351円の収入未済額が生じました。また、平成22年度は39件、実人数11名で、871,692円が不納欠損処分されました。これは納税義務者本人の無財産及び相続人なしなどによるものです。今後とも滞納の徴収整理に配慮し、健全な運営に努力されるよう望むものであります。

  次に、蔵王町後期高齢者医療特別会計について申し上げます。

  歳入歳出予算額1億1992,000円に対し、収入済額は9,981109円で、予算に対する収入率は97.86%、支出済額は9,8495,583円で、執行率96.57%でありました。歳入歳出差引残額は1314,526円であります。

なお、歳入の後期高齢者医療保険料で1373,788円の収入未済額が生じました。滞納の徴収整理に配慮し、今後とも健全な運営に努力されるよう望むものであります。

  次に、蔵王町国民健康保険蔵王病院事業について申し上げます。

  収益的収支では総収益4億3,7948,366円、総費用は3億9,4265,306円で、差し引き4,3683,060円の黒字決算となりました。業務量で、入院患者数は前年度より238人、1.8%増加し、外来患者数は758人、4.6%減少しました。医業収益では前年度より1,4881,702円、4.4%増となり、医業費用は前年度より8995,817円の増となりました。一般会計から7,9391,000円と、国民健康保険特別会計から4403,000円の補助金を受けており、年度末の累積欠損金は前年度の1億7,2547,381円から1億2,8864,321円に減少しました。また、資本的収入においては一般会計から出資金として109万円、国民健康保険特別会計より2625,000円の補助を受けたほか、企業債1,090万円により企業債償還並びに医療機器等購入に充てております。

  年々外来患者数が減少を続ける中、医療機関を取り巻く経営状況は数年前に行われた診療報酬等の改定で厳しくなる一方ではありますが、平成20年度に策定した「蔵王病院改革プラン」に基づく運営を実行し、地域医療の拠点病院として住民に対してサービス向上の役割を果たすよう、なお一層の努力を望むものであります。

  次に、蔵王町水道事業について申し上げます。

  収益的収支(税抜き)では、総収入5億5,2981,138円、総支出4億8,059373円で、差し引き7,239765円の黒字決算となりました。事業収入は前年度より3,0126,226円、5.8%増加しました。単年度収支では赤字額は前年度より7,239765円減少し、累積欠損金は5億3,7908,874円に減少しました。

また、平成22年度は水道使用料で29件、実人数69人の3781,489円の不納欠損処分が行われました。これは、納入義務者本人死亡及び所在不明などによるものです。また、水道使用料で1億6026,084円、加入金等で841,020円の未収金がありますので、未収金の徴収整理に鋭意努力されるよう望むものであります。

  一方、資本的収支では収入3,7824,000円、支出1億6,8798,969円で、収入額が支出額に対して不足する1億3,0974,969円は、当年度分消費税及び地方消費税資本的収支調整額、過年度分損益勘定留保資金で補てんしております。また、年間有収率は85.5%で、前年度より0.1ポイント上がっております。

  水道事業は企業会計の原則を踏まえ、経営の健全化を図るために今後とも経費節減に努め、なお一層の努力を望むものであります。

  以上、特別会計6件、企業会計2件の決算審査の結果、形式、記載事項、計数等は正確で誤りがなく、符合していると認められ、財政及び予算執行はおおむね適正に運営されているものと認めました。

  今後の町政運営に当たっては、引き続き効率的な行政運営に徹しつつ、施策の緊急性、優先度の的確な検討を行い、従来にも増して歳入歳出両面にわたって計画的な執行を期待するものであります。

  なお、細部につきましては審査意見書の中に記述してありますので、参考にしていただきたいと思います。

  簡単ではございますが、以上で平成22年度各特別会計及び企業会計の決算審査報告とさせていただきます。

  最後に、去る3月11日の東日本大震災により、蔵王町も甚大な被害に見舞われました。昼夜を問わずに災害復旧に尽力していただき、町長はじめ議員各位並びに職員の皆様に深く感謝を申し上げます。ありがとうございました。

議長(村山一夫君) 代表監査委員の報告が終わりましたので、一括議題といたしました8件について一括質疑に入ります。

  本案につきましても、決算審査特別委員会に審査を付託する予定でありますので、質疑は政策的なもの、あるいは総括的なものについて質疑をされますようお願いいたします。

一括議題といたしました8件に対する質疑を許します。ありませんか。(「なし」の声あり)質疑がありませんので、質疑を終結いたします。

  お諮りいたします。一括議題といたしました8件に対する質疑はこの辺でとどめたいと思いますが、これにご異議ありませんか。

     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

議長(村山一夫君) ご異議なしと認めます。よって、一括議題といたしました8件に対する質疑はこれをもって打ち切りといたします。

  お諮りいたします。一括議題といたしました議案第55号から議案第62号までの8件につきましては、決算審査特別委員会に審査を付託することにご異議ありませんか。

     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

議長(村山一夫君) ご異議なしと認めます。よって、議案第55号から議案第62号までの8件につきましては、決算審査特別委員会に審査を付託することに決しました。

  以上をもって本日の日程は全部終了いたしました。

  本日はこれをもって散会いたします。

     午後 0時08分 散会