健康一口メモNo353
風疹の抗体検査と予防接種を受けてください！

公立刈田綜合病院　産婦人科 　部長　佐藤 　尚明　先生

　皆さんは先天性風疹症候群という病気をご存知ですか？風疹ウイルスの胎内感染（母体が妊娠中に感染すること）により児に白内障、先天性心疾患、難聴などの先天異常を引き起こす病気です。先天異常の発生は妊娠週数と関係があり、妊娠12週（妊娠4か月）までの妊娠初期の初感染に最も多く、20週（6か月）を過ぎるとほとんどなくなります。また発疹などの自覚症状がなくても、風疹にかかっていて人にうつしてしまうこともあります。わが国では2018年より風疹患者が増加しています。風疹は予防接種により容易に予防することができます。国の対策として2019年より昭和37年度から昭和53年度生まれの男性の皆さんに、お住まいの自治体より、原則無料で風疹の抗体検査と予防接種を受けていただけるクーポン券が配布されています。まずは医療機関で抗体検査を受けていただき、結果が陰性の場合に予防接種を受けましょう。これにより皆さんの健康と、皆さんの大切な方の健康が守られます。