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健康を守る行事



健康一口メモNo328
高齢となり 食べられなくなったら

大泉記念病院外科  医師 八巻 孝史 先生

 高齢となり食べられなくなる原因としては、老化に伴う自然な衰え、食事をとる機能・器質的な病変(癌など消化管病変、咀嚼や嚥下にかかわる病変など)、鬱など精神的なもの、認知機能の問題などが考えられます。高齢者に多い、転倒による骨折、肺炎、脳卒 中、癌などの急性期治療入院がきっかけで、日常生活動作の低下、認知症の進行とともに口から食べられなくなる方がいます。様々なリハビリの工夫によっても改善せず、人工的水分・栄養補給法(AHN)に至った場合、退院先が在宅・施設・退院できずに入院を経過をみながら相談していきますが、認知症で指示・理解が困難、意欲低下、終末期近い状態ではなかなか回復は見込めません。

 AHNには、@経腸栄養法:胃瘻栄養法、経鼻胃管栄養法など、A非経腸栄養法:中心静脈栄養法、末梢静脈栄養法などがありますが、本人に判断力がない場合、AHNの導入、減量、中止にあたっては、本人を支える御家族・ 医療・介護・福祉従事者がチームとなり話し合い、本人にとって最善で苦痛を伴わない方法を選ぶのが理想です。「食べられなくなったら」、自分自身や家族について考えておくことをおすすめします。

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