蔵王山で火山性微動を観測
   



『蔵王は生きている火山』
 御嶽山が水蒸気爆発を伴う噴火をして、大きな人的被害をもたらしたニュースは衝撃的な映像とともに、皆さんの記憶に残ったと思います。ご存じの方も多いかと思いますが、私たちのシンボル蔵王も実は火山です。
 「こうすれば絶対大丈夫!」ということは言えませんが、知っておくといいことやもしもの時に役立つことはたくさんあります。また、一方で火山は怖いことだけではなくて多くの恵みももたらしてくれます。正しく知ることで火山と上手に付き合うことが、蔵王に住む私たちにとって大事な事なんですね。

噴火がおこる前に起こること
一般的には…
●地震が増える
●温泉のお湯の量や温度が変わる
●噴煙の量が増える

蔵王ならでは…御釜の色や湖面の温度が変わることがあります

噴火がおこる前に出来ること
●気象台や県、役場が正しい情報、知識を得る(ウワサや思い込みに惑わされないように)
●避難できる場所とそこへ行くまでのルートを確認しておく
●緊急用の防災グッズを用意する
【必要なもの】リュックサック、着替え・防寒着、携帯ラジオ、応急薬、懐中電灯、保存食・水、貴重品、保険証 など
【あるといいもの】携帯電話、マッチ・ライター、ローソク、ナイフ・缶切り、コップ、マスク、ゴーグル、ロープ、タオル、ホイッスル、ビニール袋など

なんといっても、これが大事!
●蔵王のお山について・火山について知っておく

噴火によって起こること
噴石…溶岩やその他の岩石の破片で、ときには数キロメートル飛ぶこともあります
降灰…火山灰等が降り積もること。たった数センチで交通に影響を与えることもあります
火山泥流・土石流…火山灰が雨などで流されて岩や土砂を伴って大きな流れになること。ふだん土石流が起こりにくい場所で起きたり、冬には噴火の熱で雪を溶かしてより大きな流れになることもあり、注意が必要です
このほかにも、「火砕流」や「火砕サージ」、「岩なだれ」等も起こる場合もあります。


噴火がおこったらどうしよう?
●まずは、あわてないこと!落ち着いて、近くの人と協力して行動しましょう
●テレビやラジオ・インターネットから正しい情報を得ましょう。気象台や役場が発表する情報も重要です
●出来るだけ、肌が直接外に出ない服装で動きやすい服装・靴を身につけましょう


〜 ジオなおはなしVol.3 〜
『火山灰が降ってくるのは蔵王町だけ!?』
 『偏西風が上空にあるから、火山灰はほとんどが蔵王町にだけ降るんだって』なんて話を聞くことがありますが、これは大きな間違い!です。偏西風は上空でもとっても高い所を吹いている風なので、噴火でもたらされる火山灰の全てが東側に流れるとは言えません。
 過去にも山の西側に多く火山灰が降り積もった噴火も記録されています。また、噴火の規模によっては、蔵王町どころか北は仙台市を越え、東は太平洋まで届いた噴火もありました。その時々の状況によって大きく違うんですね。

ジオパークなどの問い合わせ先は
 環境政策課ジオパーク推進室 TEL0224−33−3007

 

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