夢のむこうがわ
   


 佐藤千里さんは、現在仙台の常盤木学園高等学校音楽科に在学し、高校に入ってから本格的に始めた声楽という分野で努力と才能が花開き、わずか2年あまりで、県大会や声楽の全国大会で華々しい成績を収めています。
 オペラにはいろんな曲目があり、まだまだ勉強不足ということで本人は現状に満足することなく、より高みを目指して声楽の練習に熱意と努力で取り組んでいます。

声楽とは
 器楽の対語であり、うた、歌曲、合唱曲、オペラ、など人声を中心とした音楽であり主にクラシック音楽の歌手を指して用いられます。

きっかけから転機
 千里さんは、3兄弟の長女として生まれ、平沢新町の自然豊かな環境で育ちました。小さいころNHKテレビで放映していた、おかあさんといっしょに出演していた歌のお姉さんに憧れ、平沢小学校4年生の時、AZ9ジュニア・アクターズに入り、児童劇団員として歌にダンス・発声など演劇の基本を遊びながら学び、スポットライトを浴びて人前に演技する楽しさと度胸を身につけました。
 円田中学校に入ると、バレーボール部に入部し、音楽からは一時はなれる事になりますが、ここで声楽に必要な体力を身につける事になりました。
 中学卒業時に、歌への情熱が忘れられず進路について親と話をしたときに、音楽を歌いたい、学びたいという熱意に、自分のしたい事に進みなさいとアドバイスをもらい、その当時音楽の専門学科があった常盤木学園の音楽科に進みます。

努力と才能の開花
 体験入学した際に指導して頂いた先生に、あなたは大勢で歌う合唱よりも、その声量を生かしたソロ歌手として進むべきと、初めて自分の生まれ持った才能を導き出してもらうことが出来ました。
 高校に入学してから本格的にボイストレーニングや声楽の基礎練習を積み重ね、1年2年と年を重ねるごとに実力と成績も比例し、3年生になると東京国際声楽コンクールにおいて、高校生の部で第1位に輝き、さらに声楽の2大大会のひとつ瀧廉太郎記念全日本高等学校声楽コンクール本選において第65回目を数えるこの大会に東北では最上位となる第2位に始めて入賞しました。
 上位2名までウィーンに短期留学できる権利を授与され学校創立以来の出来事に歓喜し、彼女の目標の一つが達成されました。


夢を現実のものへ
 全国大会で優勝し役場で報告会の時に、その優勝した歌声を披露してもらいました。
 可愛らしい雰囲気からは想像出来ないほど、いざ歌い出しから終わりまで、表現の豊かさと声量の凄さに圧倒され、オペラを知らない人でも彼女の歌唱力の素晴らしさを肌で感じました。
 今後は、オペラ歌手やより高度な声楽歌手を目指して、音楽大学の最高峰である東京芸術音楽大学入学を目標として、一生懸命勉強しています。
 蔵王町から全国そして世界へ、決して簡単ではない道のりも地道にやっていけば大きな展開、転機を生む。目の前の事に一生懸命取り組んで、いつか彼女の夢が現実のものとなるように。


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