健康一口メモNo251
手術が決まった！　そのときあなたが気になること
〜術後の痛みに対する処置「硬膜外麻酔」〜

公立刈田綜合病院　麻酔科 宮�ｱ未来先生

　手術が決まったとき、病気に対する不安はもちろん、痛みに対する不安を抱かれると思います。
　今回は、皆さんが気になる「術後の痛みに対する処置」についてお話します。
　脳から脊髄という太い神経が伸び、脊髄から全身に神経が枝分かれしています。その脊髄の近くにチューブを入れ、持続的に痛み止めを投与する方法が「硬膜外麻酔」です。
　この硬膜外麻酔は主に胸腹部・下肢の痛みを軽減するために施行されます。方法は、脇を下にし横になり、背を丸めていただきます。それから、背骨の間に予防接種くらいの細い針で痛み止めの注射をします。痛み止めが十分効いたら、チューブを通すための針を脊髄の近くまで進め、太さがタコ糸くらいのチューブを挿入します。チューブに痛み止めを入れたボトルをつけ、痛みのピークである2〜3日間、点滴のように痛み止めを持続的に投与します。
　しかし、全例に適応があるわけでなく、手術部位・傷の大きさ・持病（血液がサラサラになるお薬を内服の方は行えません）などから適応を判断します。
　術後、動きに伴い痛みや引きつれなどを感じることもありますが、硬膜外麻酔以外にも座薬や注射薬などの併用により、術後の痛みを軽減できますので安心して手術に臨んでください。

休日当番医（内科・外科・歯科）　4月17日〜5月5日