新年度予算

幼稚園3年保育・預かり保育事業に1億5,556万円など
可決 一般会計57億1千万円




[一般会計] 討 論

反 対
平間徹也議員

 本年度予算の中で、大きな問題は、中学校統廃合計画に関わる予算で、いつまでも明らかにされない建物の概算額、全体の計画もわからない中、地質調査もすることもなく用地買収に踏み切った行為はとても容認できるものではない。購入した土地は、火山が噴火した場合、ハザードマップで危険区域とされている地域で軟弱地盤だと指摘されている場所であり、建物を建てるのには向かない場所と容易に想像できたはずである。このように無計画な統廃合計画を進めていては、いつ蔵王町の財政が破綻してもおかしくない。また、容易に民間スキー場の予算を増やしたり、全国に赤字が多いといわれている道の駅の計画や、19人も利用していた幼稚園バスは廃止され、一日一人しか利用していないインバウンド対策バスは継続するなど非常に矛盾を感じる。もっと子育て環境や介護環境などの改善が必要なことから令和2年度一般会計予算案に反対する。

■〔採決の結果、賛成多数(11人)で可決〕

 


総括質疑
町長の考えはどうなんだ?
 

−新年度予算審議から−
 令和2年度予算案の審議は、予算特別委員会に付託され、6日間にわたり慎重に審議されました。 特別委員会へ審査を付託する前に、本会議では予算編成方針や行政運営などについて、総括質疑が行われました。
 その中から一般会計について2件を掲載いたします。


〔一般会計〕 財政健全化に向けてどう進めていくのか?
■質疑
 財政健全化に向けて、行財政改革と歳入の確保を上げているが、具体的にどのように進めていくのか。

■答弁(町長)
 令和2年度から下水道事業公営企業の移行に伴い、資本不足解消のため2億円以上の繰出金を計上している。財源として一般会計の財政調整基金の2億円を取り崩し、基金現在高2億3000万円余りに減少するが、年度末の特別交付税約7000万円の交付を見込んでいる。
 大規模災害時の応急修繕等対応のため基金の確保が必要なことから、新型コロナウイルス感染症防止対策として各種事業を中止または規模縮小した事業費の不用額を財政調整基金に戻していく。
 また、厳しい財政状況を職員全体で認識し、創意工夫をしながら住民サービスを低下させないよう取り組んでいく。
 歳入の確保については、移住・定住対策として定住促進事業補助金の継続や雇用確保の観点から企業誘致に努めていく。
 さらに、交流人口として、インバウンドの誘客の増加に力を入れ地域経済の活性化やふるさと応援寄附金による財源の確保に努めていく。


移住定住促進のためガイドブックを作成しています。


これからの観光への取り組みは?
■質疑
 インバウンドの客だけに頼っている傾向にあるが、これからの観光への取り組みをどう進めていくのか。

■答弁(町長)
 新型コロナウイルスが国内でも猛威を振るう中、世界的にいつ終息するか見えず、国内の観光客がなかなか動かない状況である。
 この大きな危機を乗り越えられる環境を国、県、町と資金面も含めて、今後の推移を見ながら取り組んでいきたい。
 また、新型コロナウイルスが終息したときには、また蔵王町に足を運んでもらえる環境づくりを行いたい。


インバウンド客にも人気の『雪の壁ウォーク』

 

予算特別委員会の指摘意見

 予算特別委員会では委員長に大沼昌昭議員を、副委員長に村上一郎議員を選出し、6日間にわたり審査を行いました。
 委員会採決の結果、令和2年度各種会計予算は全て原案のとおり可決しましたが、一般会計で4件の指摘意見がありました。


生かせ!指摘意見

まちづくり交付金は交付要綱等を含め住民へ周知を

 まちづくり交付金については、住民の主体的な地域づくり等を支援する新たな交付金であり、交付要綱等を含め住民への周知に努められたい。

 

シルバー人材センターの設立準備には詳細な調査を

 シルバー人材センターの設立に向けた準備においては、登録希望並びに利用希望について詳細な調査を実施するとともに、関係者等からの意見聴取に努めるべきである。

 

観光関係事業は、最少の経費で最大の効果が得られるよう十分検討せよ

 観光関係事業において、新型コロナウイルスの影響から中止を決定したものがあるが、実施予定事業においては、今後の状況を十分確認のうえ、最少の経費で最大の効果が得られるよう十分に検討のうえ実施すべきである。

 

消防団役場班の設置は、活動内容や処遇等について十分な検討を

 消防団役場班の設置は、平日日中の消防力強化に大変期待されるが、活動時間が時間外に及ぶ可能性もあることから、活動内容や処遇等について十分な検討を行うとともに、消防団とも十分協議すべきである。

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