一般質問


村上一郎議員

 

蔵王病院
 
 
今後の蔵王病院のあり方は
引き続き維持運営する

■質問
 厚生労働省は、再編・統合の議論が必要と判断し病院名を公表した。本町の蔵王病院も入っている。今回の発表は地域の実態を踏まえていないのではないか。
 そこで、今般の病院名公表について、どうとらえているか。また、来年9月までに結論を求められているが、どのような方向に議論を進めていくのか。さらに、医師や病院施設等、今後の蔵王病院のあり方について町長の所見を伺う。

■町長

 今般の病院名公表については、心外としか言いようがない。また、議論の方向性については、現時点で国から再検証の具体的方法が示されていないため明確に答えられない。
 蔵王病院の外来患者数は年々減少しているが、病棟は常にほぼ満床の状況である。特に、療養病床は一般病棟や二次医療機関での急性期の治療が終了し容態の安定した患者の受け入れ先として非常に大きな役割を果たしている。さらに、患者を受け入れることで家族の負担軽減を図れること、在宅医療に至るまで入院させ快復させることもできること、介護施設等への入所が決まるまでの受け入れ先としても必要とされている。蔵王病院は、患者はもちろんのこと患者の家族にとっても安心して継続的な治療が受けられる病院であり、住民にとって必要不可欠な病院であると考えている。引き続き維持運営できるよう努力していく。

■再質問
 蔵王病院は24時間体制で救急病院として休日・夜間の診療も行うということだが、受け入れ体制はどうなっているのか。

■病院事務長

 休日・夜間は、ほとんどが外科の医師であり、専門でない症状については医師の判断により受け入れできないことがある。放射線技師・臨床検査技師は休日・夜間には不在なので正しい判断ができないため、他の病院を勧めることがある。

 

 

観光資源
 
 
樹氷樹木の立ち枯れ対応を
再生に向け継続的に取り組む

■質問
 蔵王の観光名物の一つに樹氷がある。樹氷ができるには樹木の存在、冬型の気象条件、降雪量、多量の過冷却水滴といった必須条件があるが、その樹木に異変が起きている。樹氷となる樹木アオモリトドマツに立ち枯れが広範囲に広がっている。貴重な観光資源となる樹木であることに鑑み、町として何らかの対応が必要ではないか。

■町長

 近年、樹氷を形成するアオモリトドマツが立ち枯れにより全滅の危機に直面している。学者や研究者の見解では夏場の高温化で樹勢が弱まりヤニの分泌量が少なくなったことや、キクイムシの食害が一因とされている。
 東北森林管理局が主催する現地検討会に農林観光課長を検討委員として出席させ、研究者や関係機関と共に今後の対応について真剣に協議を重ねている。現在、自生する苗の試験移植や播種試験など再生に向けた取り組みを行っているが、成果が表れるまでに相当の年数が必要とされることから、これまで以上に関係機関と連携を密に再生に向け継続的に取り組んでいく。


立ち枯れが目立つアオモリトドマツ(東北森林管理局提供)

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