一般質問


村上一郎議員

 

 

火山対策
 
 
蔵王山の火山活動への対策強化を
マグマ噴火等による泥流を想定した避難計画を早急に策定

■質問
 蔵王山の火山活動が活発な状況になり、4月13日に蔵王山には初めてとなる「火口周辺警報」が発令されて以来、遠刈田温泉では宿泊客のキャンセルが相次ぎ、観光業界に大きな影響を及ぼしている。
 町では、防災・減災対策と観光客の減少対策に取り組んでいるが、火山活動の長期化も懸念されており、今後の対策として次の6点を伺う。
@風評被害対策として、警戒範囲外の安全性のPRは当然だが、観光客の避難誘導などの安全対策も、万全であることのPRも重要と思うが、今後の対策は。

■町長
 観光客には、いち早く正確な情報の伝達が重要で、緊急速報メール・エリアメールの配信や町内観光関連業者へのファクシミリの一斉送信 等で避難情報を伝達する。また帰宅困難になった観光客の避難所も開設することにしている。

■質問
A水蒸気噴火による融雪型火山泥流発生に絞った暫定避難計画は作成したが、正規の避難計画の策定が急がれる。策定に向け今後のスケジュールは。

■町長

 4月30日に策定した避難計画に加え、「マグマ噴火の火山泥流」及び「御釜由来の火山泥流」を想定した避難計画を策定する。今回の噴火警報を受け策定が急がれることから、8月下旬までに計画案を提示したい。

■再質問
 蔵王山は昨年10月には御釜の白濁現象が現れ、火山活動の兆候が出ており避難計画の策定は急ぐべきと考える。

■町長

 避難計画を早く策定するため、7月1日から防災専門にもう一人配置し、新たな体制で対応したいと思っている。

■質問
B噴火した場合に、火山灰の降灰被害への対策も重要である。降灰に備えた防災計画の策定は。

■町長

 計画の内容としては、各施設の降灰除去対応、仮置き場及び処分、停電及び断水への対応、健康相談や必要物品等の備蓄などが挙げられ、これらを満たした降灰対応計画の策定を考えている。

■再質問
 火山灰の除去等の降灰対策など、必要な場合の予算措置の考えは。

■町長

 予算が必要となれば、9月の議会で補正の形を取りたいと思う。


初めて噴火警報が発令された蔵王山



■質問
C避難計画に基づいた訓練が行われ、緊急時の迅速な避難行動に結びつくと考える。避難訓練の進め方は。

■町長

 今般の噴火警報発表を受け、6月12日に初めて火山災害を想定した住民参加型の訓練を行い、防災意識の高揚と防災知識の向上を図った。今後もさまざまな火山現象に対応した訓練を継続しながら実施したい。

■質問
D最新鋭の防災行政デジタル無線が整備されているが、点検や訓練を行い、他の伝達機器と合わせ万全の情報伝達体制を整えるべきでは。

■町長

 伝達機器の保守点検については、緊急時対応、設備機器の点検、調整、試験などを毎年業者委託により実施しており、災害時に迅速な対応ができる体制を図っている。

■質問
E平成24年6月に作成された「蔵王町地域防災計画」の火山対策は、活動が活発になる前であり、今般の警報発令を受け対策強化のため見直しが必要ではないか。

■町長

 現在の地域防災計画の火山対策は、基本事項のみの記述になっている。今後、避難計画を含めた具体的防災対応策の策定後に、地域防災計画の見直しを行いたい。


火口周辺警報発令中の中昨年より賑わいを見せた大道芸フェスティバル

もどる